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2006/04/28

「ショーシャンクの空に」は傑作なのか?

2006/04/21発売の「映画秘宝/HiHO 6月号 2006」「ショーシャンクの空に」の特集記事が掲載されている。同誌のリードは次の通り。

実はカルト映画? 「感動の脱獄映画」の真相
「ショーシャンクの空に」

ところで、いきなりだが、世の中には不当に評価されている作品もあるが、過剰に評価されている作品もある。
この「ショーシャンクの空に」と言う作品は、私見で恐縮だが過剰に評価されている作品のひとつである、と思う。

わたしは皆さんご承知の通り、スティーヴン・キングファンを自負しているのだが、それよりも、もっともっと映画が大好きなのだ。

わたしのここ数年の目標は年間300本の映画を見ることだし、わたしの映画人生の中では、おそらく数千本以上の作品を観ていると思う。そんなわたしの印象では「ショーシャンクの空に」は、まぁ確かに良い映画だとは思うが、「ショーシャンクの空に」レベルの作品は世の中にゴロゴロしていると思う。で、常々不思議に思っているのだが、様々な雑誌やテレビ番組等で行われる映画の歴代ベストテンなんかの企画で、何故だが知らないが「ショーシャンクの空に」が上位に食い込んでいることが多々あるのだ。
最近では「CUT」の「特集:続・世界の映画オタクが選んだ史上最高の映画150!!」の結果が興味深い。

繰り返しになるが、「ショーシャンクの空に」は、まぁ確かに良い映画だとは思うのだが、決して歴代映画ベストテンの上位に食い込むような作品ではない、と思うのだ。
で、わたしが常々思うことは、「ショーシャンクの空に」を評価しちゃうような歴代映画ベストテンの選者は、映画をぜんぜん観ていないな、という事である。

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コメント

私自身は「傑作よりの佳作」ってかんじですかな
まぁ、キング作品ってだけでフィルターかかってる感はありますが、
それでもラストの海を見たときは蛇足と思いながらも感動しましたし

あと「ショーシャンク」は「映画を観ない人」に対する破壊力が強いらしく、
映画を見ても途中で寝るうちの母をテレビに釘付けしたり、映画なぞ見向きもしなかった
サークルの先輩を映画にはまらせてみたり・・・

>歴代ベストテン
いやぁ、ああいう物は知名度だけで内容は関係ないんじゃないでしょうかな。
映画への入門編としてちょうどいい感じ、とか

投稿: 倉林 | 2006/04/30 19:50

>「映画を観ない人」に対する破壊力
多分、「ショーシャンクの空に」が評価されているのはそこだと思います。映画を年に10本も観ない人が手に取る作品群の中では、格別に面白い、と言う評価になるのだと思います。

また、一番好きな映画は何ですか?
と問われた際、その人にどう思われたいか、と言う意識が潜在的に働き、本当に好きな映画ではなく、この映画が好きな人と思われたいような作品を人間は選ぶもので、その辺で無難な作品として常に名前が挙がるのではないか、とも思います。

余談ですが今回の「cut」の「特集:続・世界の映画オタクが選んだ史上最高の映画150!!」は、映画オタクということですから、少なくても年間10本ということはないと思うのですが、それで上位に食い込んじゃうのは、どうかと本気で思ってしまいます。

投稿: tkr | 2006/05/01 12:37

わたしもショーシャンクがなぜ
あそこまで上位にいるのか不思議なのだと
感じているものです。

なので、このブログを拝見していたとき、
謎がとけるかも!と期待して読ませて
頂いたのですが、残念ながら根拠が示されて
おりませんでした。

>繰り返しになるが、「ショーシャンクの空に」は、まぁ確かに良い映画だとは思うのだが、決して歴代映画ベストテンの上位に食い込むような作品ではない、と思うのだ。
で、わたしが常々思うことは、「ショーシャンクの空に」を評価しちゃうような歴代映画ベストテンの選者は、映画をぜんぜん観ていないな、という事である。

この推論はちょっと厳しいのではないでしょうか。自己の面白さというものさしを論拠に
語るのは客観性に乏しく少々説得力に欠きますし、映画鑑賞の多寡によって作品のレベルを
判断するというのも得心が行きませんでした。

ショーシャンがあまり良くないとおっしゃる
のなら、どこがどうだめなのかを他作などを
引っ張ってきて比較し示していただけたら、もっと興味深いコメントになったのではないでしょうか。

投稿: sa | 2007/07/04 05:52

saさん、コメントありがとうございます。

さて、「ショーシャンクの空に」のお話ですが、わたしが言いたかったのは、日本国内においては「ショーシャンクの空に」と言う作品は、理由は分からないが過剰に評価されている、と言う事であり、同作がダメな作品なのに評価されている、と言っている訳ではありません。

わたしは「ショーシャンクの空に」は佳作だと思いますし、非常に面白く、かつ非常に感動的な作品に仕上がっていると思います。

しかしながら、映画100年の歴史の中で、ベスト1に輝くような作品ではないのではないか、と思えてなならないのです。

先日、AFI(アメリカ映画協会)の「オールタイムトップ100」が発表になりましたが、そのトップ100では、「ショーシャンクの空に」は、72位にランクされていました。
http://tkr2000.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/afi100_65f7.html

私見ですが、72位と言うのが、「ショーシャンクの空に」の丁度良い順位なのではないか、と思います。

ところで、映画の良い悪いの順位と言うものは概して相対的なもので、数が多くなればなるほど、1位を取ることが難しくなってくると思います。

10本の映画を観たことがある人がある作品を1位に選ぶのと、1000本の映画を観たことがある人がその作品を1位に選ぶことはずいぶん違うと思いますし、映画を観れば観るほど、作品の標準偏差のばらつきに近づき、1位を取ることはどんどん難しくなってくると思います。

そのあたりの状況から、

>わたしが常々思うことは、「ショーシャンクの空に」を評価しちゃうような歴代映画ベストテンの選者は、映画をぜんぜん観ていないな、という事である。

と言う発言にいたった訳です。

何故「ショーシャンクの空に」が過剰に評価されているのか。
と言う疑問にお答えできなくてすいません。

投稿: tkr | 2007/07/05 12:57

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