キング、「ミスト」を語る その2
2008年5月に日本国内で公開される映画「ミスト」のプレスシートに、キングが「ミスト」について語っている記事が掲載されているので一部紹介する。 第二回。
■キングが考える恐怖の概念とは?
恐怖って、サバイバル機能を持っているよね? 例えば、狩猟のシーズン中に、夜の散歩に出かけて、赤やオレンジの服を着ていなかったら、撃たれるかもしれないという恐怖を抱くはずだよ。恐怖とは、サバイバル本能の表れだと思う。読者に対して、安全な場所にいながら、しばらくの時間、恐怖を擬似体験させて悪夢を提供したいんだ。あとで『これはすべて作り話だから』と言えるからね。映画「ミスト」で、スーパーに閉じ込められた人々の身に起きていることは説明不能だし、尋常な出来事ではない。でも遅かれ早かれ、私たちは人生で似たような出来事に直面する。それは、霧の中の『何か』ではなく『癌』かもしれない。私たちは皆、そういうものに怯えている。そして、そこを掘り下げるのが、私の重要な仕事なんだよ。
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