【メジャーリーグ】呪いのユニホーム“狂騒曲”
キング関連のお話ではないのだが、キング大好きのレッドソックスの、しかも「呪い」に関する興味深い話題なので紹介する。
【メジャーリーグ】呪いのユニホーム“狂騒曲”
(産経新聞 2008/04/22)
ヤンキースとレッドソックスのライバル物語に新たな一ページを加えたのが「呪(のろ)いのユニホーム」だ。さすがに人気の両チーム。愉快な話題が続いている。
ことの起こりは、建設中の新ヤンキースタジアムにRソックス・ファンの作業員が「ヤンキースに呪いを」と、Rソックスのユニホームを埋め込んだことから始まった。ヤンキースは、掘削機で6時間かけてこれを掘り出し、Rソックスが1953年から続けている小児がん基金のための競売に−とライバルに贈った。
ライバル間の美談といったところだが、楽しいのは歴史学、民俗学、宗教学、人類学の学者先生たちの論争だ。「ヤンキースはユニホームを掘り出すべきでなかった。敵からの呪いを防ぐため敵の武器などを埋めるのは古来よく行われた。作業員はそんな歴史に無知だったのだろう」。そんな説が出ると、すかさず「いや、呪いは埋めた人間の意思による。ヤンキースが呪いを除くには掘り出すべきだ」との反論も現れた。
古代エジプトでは、いや中世ヨーロッパの例は…と呪いのかけ方が正しかったかどうか、諸説が入り乱れた。人柱伝説や徳川家康が愛刀を敵の薩摩や長州に向けて置くよう遺言した…など、この種の話になじみ深い日本人から見ると苦笑ものだが、米国の先生方は熱いのである。
さらに現実的な質問も飛び出した。呪いのユニホームを掘り出し、その後を埋め戻した工事に3万ドル(約306万円)の費用がかかった。これをヤンキースが払うのか、それともニューヨーク市の公費でまかなうのか、というもの。新球場の総工費は10億ドル(約1020億円)で、球場本体の建設資金はヤンキースが出し、周辺のインフラ整備は公費だ。ユニホームが埋められたのはレストランの床になる場所だった。「ヤンキースの“道楽”で不要の経費を使った。私費か公費か」という追及の声があがった。
1枚のユニホームが生んだ美談、学問論争、経費支払い明細要求。ちなみに、近く締め切られるユニホーム競売の値は6万7000ドル(約680万円)を突破している。掘り出し費用の追及などヤボ、と思うがいかがですか。(球)
同様の記事をもうひとつ紹介する。
レッドソックスのユニフォーム 新ヤンキースタジアム建設現場で発見
(AFP BB News 2008/04/15)
【AFP】08MLB、現在建設中のニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)の新球場(New Yankee Stadium)のコンクリート基礎の下からファンのいたずらで埋められたボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)のユニフォームが発見された。
ニューヨーク・ヤンキースの事務所に匿名の情報提供がされた後、現地13日に5時間を費やしてレッドソックスの34番(デビッド・オーティス、David Ortiz)のユニフォームが掘り出された。
ヤンキースとレッドソックスは長きにわたり、メジャーリーグで最も激しいライバル関係を持っている。ニューヨーク在住ながら、レッドソックスを応援している犯人の建設作業員Gino Castignoli氏(46)は、2007年夏に仕事中の建設現場でユニフォームを隠したことをニューヨーク・ポスト(New York Post)紙に告白していた。
ヤンキースのランディ・レビン(Randy Levine)代表は「これの件に関して我々は何か非常にポジティブなことをしていこうと考えています。この非常にあくどく、卑劣な行為を非常に良い行為にしようとしているのです」と語り、ユニフォームを洗濯した後にオークションに出品し、ボストンの小児癌患者の為に募金することを明かした。
またヤンキースのロン・トロストCOO(最高執行責任者)は、「彼が行ったことが間違っていただけでなく、その場所まで間違っていました」と語り、 Castignoli氏が当初ユニフォームをクラブハウスの下に埋めようとしていたが、実際にはプライベートスイートエリアに埋めていたことを明かした。
収容人数5万1000人、総工費13億ドル(約1314億円)の新ヤンキースタジアムは現在のヤンキースタジアムに隣接する形で建設されており、2009年開幕前に完成する予定となっている。(c)AFP
どうでしょうか?
短編の元ネタ位にはなりそうな、結構面白いエピソードですよね。
建設中の建物から何かが発見されると言うことなのだ「スネーク・アイズ」とか「パイルD-3の壁」とかを思い出しますが、キングでは「ドランのキャデラック」もありますがね。
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