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2008/12/26

「20世紀の幽霊たち」をめぐる冒険 その1

ジョー・ヒルの「20世紀の幽霊たち」を随分前に読んだ。

本書「20世紀の幽霊たち」は、デビューしたばかりの、言わば評価の定まっていない駆け出しの小説家の短篇集でありながら、圧倒的な満足感を感じさせてくれる素晴らしい短篇集に仕上がっている。

とは言う物の、映画ファンのわたしとしては、映画よりのコンセプトやプロットを使用した作品の多さに辟易してしまうが、その辺は割り引いておく。

印象としては、成熟しきった老獪な小説家が、青い部分をわざと残して短篇を書いているような印象を受けた。
ライヴ感と言うかスリリングなところ、危ういところが感じられないのは、良い点なのか悪い点なのか判断し難い。
つまり、ライヴのスリリングな演奏ではなく、スタジオで録音された音楽のような印象を受けてしまう訳だ。

何にしろ、「20世紀の幽霊たち」と言う短篇集は、芳醇な短篇集だと自信を持って言える作品である。

機会があったら細かく紹介して行きたいとも思ってしまう。

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