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2009年2月の12件の投稿

2009/02/28

「He Is Legend」サイン付限定版をめぐる冒険

「He Is Legend」signed Limited Edition 今日は、2009年2月に出版されたリチャード・マシスンに捧げられたアンソロジー「He Is Legend」のサイン付き限定版に関する余談。

ご承知の通り、「He Is Legend」には、スティーヴン・キングとジョー・ヒルの共著「Throttle」が収録されている。

で今日のお話はその「He Is Legend」のサイン付き限定版についてなのだが、著者等のサインは都合3ページにわたっているようで、スティーヴン・キングとジョー・ヒルは別格の取り扱いで、2人で1ページ、しかも親子並んでのサインが収録されている模様。

これらのサイン付き「He Is Legend」は、予約の段階で全て売り切れてしまっていたのだが、先日某所でオークションに出品されていた模様。今のところ結果は不詳。

因みに、「He Is Legend」の限定版の種類と価格は次の通り。

$150 750 copy signed numbered edition (signed by all contributors except Richard Matheson)/750部限定サイン入りナンバード・エデション(1~750のシリアル・ナンバー入)

$200 This numbered edition with a special beveled bonded leather slipcase with the cover art inset into the slipcase (must be ordered before November 1 to receive this slipcase) /革製の外箱付750部限定サイン入りナンバード・エデション(1~750のシリアル・ナンバー入)

$500 52 copy lettered edition in a special bonded leather traycase (design to be determined later). This is the only edition that will be signed by Richard Matheson. /52部限定サイン入りレタード・エディション(A~Z、a~zの文字入り)

$25 Bonded leather slipcase (not beveled and without the cover art. This is not a different version of the book, just a slipcase)/革製の外箱

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2009/02/26

「ウォンテッド」をめぐる冒険

2009/02/25に国内版BD/DVDがリリースされた映画「ウォンテッド」の特典映像に興味深いインタビューが収録されている。

「ウォンテッド」
冴えない毎日を送る平凡な青年ウェスリーは、ある日突然、正体不明の殺し屋に命を狙われる。危機一髪のところで、彼を救ったのは謎の美女フォックス。彼女は太古の昔から暗躍する暗殺組織"フラタニティ"のメンバーだった。アジトへ連れていかれたウェスリーは・・・・。

監督:ティムール・ベクマンベトフ
原作:マーク・ミラー、J・G・ジョーンズ
脚本:マイケル・ブラント、デレク・ハース、クリス・モーガン
撮影:ミッチェル・アムンドセン
プロダクションデザイン:ジョン・マイヤー
音楽:ダニー・エルフマン
出演:アンジェリーナ・ジョリー(フォックス)、ジェームズ・マカヴォイ(ウェスリー・ギブソン)、モーガン・フリーマン(スローン)、テレンス・スタンプ(ペクワースキー)、トーマス・クレッチマン(クロス)

興味深い映像特典は「キャスト&キャラクター」。
登場人物が少しずつ「ウォンテッド」の根本的なコンセプトについて語る部分である。

該当部分の字幕を引用する。

モーガン・フリーマン談
組織はスローンの指示で動くが、スローンが指令を受けるのは、"運命の織機"だ。
その機械には暗号がある。

ジェームズ・マカヴォイ談
世界のバランスを保つための暗殺すべき人物の名前だ。
その暗殺をメンバーが実行する。

アンジェリーナ・ジョリー談
もし殺人犯を事前に知っていたら?
ヒトラーが何をするか知っていたら?
事件が起こる前にその人物を消せば、大勢を救えるわ。

 印象的なのはアンジェリーナ・ジョリーの言葉である。
これはキングの「デッド・ゾーン」のコンセプトと合致している。
また、"運命の織機"と言う存在も「デッド・ゾーン」に登場する"運命の車"("運命の紡ぎ車")と符合する。

もしかすると「ウォンテッド」は本当に「デッド・ゾーン」の影響下にある作品なのかも知れない。


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2009/02/18

キング関連でこんな本も出るみたいですよ

余談ですが、スティーヴン・キング関連でこんな書籍がリリースされる模様です。

"Inside the Dark Tower Series: Art, Evil and Intertextuality in the Stephen King Novels"
O_maclee01
by Patrick McAleer
Publisher: McFarland
Format: Trade Edition
Publication Date: Winter 2009
Retail Price: $35

"Stephen King on the Big Screen"
O_browni01
by Mark Browning
Publisher: Intellect Ltd
Format: Trade Edition
Publication Date: May 2009
Retail Price: $25

"Stephen King (Who Wrote That?)"
O_baugha01
by Michael Gray Baughan
Publisher: Chelsea House Publications
Format: Trade Edition
Publication Date: April 2009
Retail Price: $30

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2009/02/17

「The Secretary of Dreams (Volume 2)」のアートワーク

3
2009/02/08 2009年にリリースされるスティーヴン・キングの「The Secretary of Dreams (Volume 2)」のアートワークが公開された。

「The Secretary of Dreams (Volume 2)」
Author: Stephen King
Artist: Glenn Chadbourne
Pub. Date: 2009
ISBN: 978-1-58767-185-2

収録予定の作品は、
"The Monkey" 「猿とシンバル」(「神々のワード・プロセッサ」に収録)
"Gray Matter" 「灰色のかたまり」
(「深夜勤務」に収録)
"Nona" 「ノーナ」(「ミルクマン」に収録)
"One for the Road" 「<ジェルサレムズ・ロット>の怪」(「トウモロコシ畑の子供たち」に収録)
"In the Death Room"
"Strawberry Spring"
 「バネ足ジャック」(トウモロコシ畑の子供たちに収録)

因みにリリース予定は次の3種類。

1.Slipcased Gift Edition of only 5,000 copies ($75)
2.Signed and traycased Limited Edition of only 750 copies ($300)
3.Deluxe signed Lettered Edition of only 52 copies, each protected in a deluxe traycase

因みに、2.3.は、既に予約で完売しており、現在キャンセル待ちの列が出来ている。

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2009/02/16

AmazonのKindle 2、米作家協会が著作権違反の可能性指摘

先日紹介した「キンドル2」に関する続報である。

AmazonのKindle 2、米作家協会が著作権違反の可能性指摘

記録のため、全文を引用する。

 作家スティーブン・キングも登場して発表会が行われたKindle 2に対し、米作家協会が提訴の構えを見せている。

 米Amazon.comが2月13日にMorgan Library and Museumで開いた携帯電子リーダー「Kindle 2」の発表会で、ジェフ・ベソスCEOは新機能であるテキスト読み上げ機能にスポットを当てた。これは電子音声で文書を読み上げてほしい人には朗報だが、著作権法違反の可能性もあると米作家協会(Authors Guild)は言う。

 作家協会によると、Kindle 2の読み上げ機能によってオーディオブックの売り上げが激減する可能性がある。スティーブン・キングの新作よりもその方が怖い話だと作家協会が思ったのは間違いない。

 Kindle 2はiPhoneよりも薄く幅0.36インチ(約91ミリ)で小売価格は359ドル。白黒画面搭載で、バッテリー持続時間はこれまでのモデルより25%長い。ユーザーが利用できる1.4Gバイトのメモリを備え、会社の文書を保存する役にも立つ。

 しかし現在論議の中心となっているのは、男性または女性の単調な電子音声で画面の内容を読み上げる機能だ。これにより、文書が文字で販売されたものであっても実質的にオーディオブックになってしまう。

 作家協会のWebサイトには次のような談話が掲載された。「電子書籍とオーディオブックのセット販売については業界の中で長年論議されてきた。いいアイデアではあるが、電子書籍のディストリビューターによる独断で実現されるべきものではない。われわれはこの件についてじっくり研究し、後日お知らせする」

 しかしこの談話では、同協会が起こす構えの訴訟については触れていない。Webサイトによると、作家協会は著作権保護、契約、「表現の自由」の分野で作家の権利を守る活動をしている。

 作家協会が提訴するとしてもしないとしても、論拠は弱いと見る専門家もいる。

 「テキストの読み上げは、書籍の部数が増えることや、Kindle上の作品を他人のために読み上げることにはつながらない。普通、著作権が発生するのはそういった場合だ」。ニューヨーク・ロースクール情報法政策研究所のジェームズ・グリメルマン助教授はインタビューでこう指摘した。

 「作家協会の論理は、(テキスト読み上げによって)書籍をベースとしながらもそれとは違う『派生的作品』が作り出されるというものだ。この論理の問題は、例えば小説を原作とする映画に脚本、編集、音楽などがあるように、新たな独創性が加えられない限り、派生的作品は生まれないとした判例があることだ」(グリメルマン氏)

 単語を機械的にコンピュータ音声に変換しても、そのような独創性が加わることはないだろうというのがグリメルマン氏の見方だ。

 Kindle 2の発表以降、Amazon.comは保護用のレザー/ポリエステルカバー、クリップオンライトといったアクセサリの売り出しを始めている。

こんな話を聞くと、「バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲」(1997)だったと思うのだが、宙を舞い地面に降り立ったバットマンが2〜3歩あるく、と言うシークエンスをCGIで作成したところ、主演のジョージ・クルーニーサイドから猛クレームが入り、バットマンが歩くカットがカットされた、と言う話を思い出す。

「バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲」の話は、俳優とCGIとの間の問題だが、今回の「キンドル2」の話は、電子書籍とオーディオ・ブックの間の問題である。

まあ「キンドル2」の普及でオーディオ・ブックがなくなるとは思えないが、オーディオ・ブックの売り上げが下がる可能性は否めないし、オーディオ・ブックの朗読をするナレーターの仕事が減少する可能性も否定できない。

日本国内での販売が予定されていない「キンドル2」の話題だが、今後に注目して行きたい。

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2009/02/15

キング作品のキンドル版リリース情報

Kindle
2009/02/12に、キンドル版「Ur」の配信がAmazon.comで始まったが、現在、Amazon.comで購入できるスティーヴン・キングのキンドル版小説は次の通り。

なお、Amazon.comのKindle Storeには、スティーヴン・キングの特設ページがある。

「UR」(Feb 12, 2009)
「Just After Sunset」(Nov 11, 2008)
「Carrie」(Jun 24, 2008)
「Night Shift」 (Jun 24, 2008)
「The Shining」(Jun 24, 2008)
「The Stand」
(Jun 24, 2008)
「'Salem's Lot」(May 6, 2008)
「Duma Key」(Jan 22, 2008)
「The Running Man」
(Jan 2, 2008)
「The Mist」
(Oct 2, 2007)
「The Waste Lands [The Dark Tower III]」(April 12, 2007)
「The Gunslinger [The Dark Tower I]」
(Mar 3, 2007)
「The Drawing of the Three [The Dark Tower II]」(Mar 3, 2007)
「Wizard and Glass [The Dark Tower IV]」(Mar 3, 2007)
「Lisey's Story」(Oct 19, 2006)
「Cell」(Feb 3, 2006)
「Colorado Kid」
(Sep 29, 2005)
「The Dark Tower [The Dark Tower VII]」(Sep 21, 2004)
「Song of Susannah [The Dark Tower VI]」(Jun 8, 2004)
「Bag Of Bones」(Jan 7, 2004)
「Dreamcatcher」(Jan 7, 2004)
「Everything's Eventual」(Jan 7, 2004)
「From a Buick 8」(Jan 7, 2004)
「The Girl Who Loved Tom Gordon」(Jan 7, 2004)
「Hearts In Atlantis」(Jan 7, 2004)
「On Writing」
(Jan 7, 2004)
「Riding the Bullet」(Jan 7, 2004)
「Wolves of the Calla [The Dark Tower V]」(Jan 7, 2004)
「Black House」(Sep 15, 2001)
「The Talisman」(Sep 15, 2001)
「The Regulators」(Sep 1, 1997)

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2009/02/12

Frist look at the poster for Stephen King's DOLAN'S CADILLAC

「ドランのキャデラック」ティーザー・ポスター 2009/02/05 QUIET EARTHがスティーヴン・キング原作の映画「ドランのキャデラック」のティーザー・ポスターの画像を公開した。

Frist look at the poster for Stephen King's DOLAN'S CADILLAC

で思うのは、今回のティーザー・ポスターのアートワークが、トミー・リー・ジョーンズ監督・製作・主演の大傑作で、スティーヴン・キングも絶賛の「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」(2005)のアートワークによく似ていると言う点。

そして、もうひとつ。
このポスターで描かれたシークエンスが「ドランのキャデラック」の本編で描かれているのか、と言う点。

描かれているとすれば、拳銃を持った男は誰で、倒れている男は誰で、どのシークエンスを描いたポスターなのか・・・・。
謎が深まる。

まぁ、今回公開された「ドランのキャデラック」のポスターはティーザーなので、本編で描かれないシークエンスを描いた、と言う可能性もあるのだが、なんとも非常に気になるデザインではある。

「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」アートワーク 参考のため、「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」のアートワークを紹介しておく。

なお、キングは本作「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」を2006年のベスト9にあげている。

トミー・リー・ジョーンズにとって本作は、自身のフィルモグラフィーにとって、クリント・イーストウッドの「許されざる者」に匹敵する非常に意味がある作品である。

最高に素晴らしい作品なので、機会があったら是非見て欲しいと思う。

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2009/02/11

アマゾンの新電子ブックリーダー、読み上げ機能が波紋呼ぶ

「キンドル」とキング書籍 2009/02/10にNIKKEI NET(日経ネット)が伝えるところによると、スティーヴン・キングは新作「Ur」をアマゾンの電子ブックリーダー「キンドル」で独占配信する模様。

アマゾンの新電子ブックリーダー、読み上げ機能が波紋呼ぶ

以下、記録のために全文を引用する。

 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コム(Nasdaq:AMZN)は9日、電子ブックリーダー「キンドル」の新機種を発表した。同社は書籍のデジタル配信事業で攻勢をかけているが、キンドルに新たに搭載されたテキスト読み上げ機能が出版社などからの波紋を呼んでいる。

 アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は、同日ニューヨークの図書館で開いた記者会見で「当社の構想は、これまで出版されたあらゆる言語のあらゆる書籍を60秒で利用できるようにすること」と語った。

 アマゾンは、ベストセラー作家のスティーブン・キング氏の新作「Ur」をキンドルで独占配信することも明らかにした。

 キンドルが発売されたのは2007年11月。その人気は高く、過去2年の年末商戦期には品切れとなった。

 ベゾスCEOはインタビューで、キンドルの新バージョン「キンドル2」が在庫切れにならないようにする見通し、とした。また、これまでの需要について「キンドルの購入者は当社を驚かせた。われわれはそのことから教訓を得て、製造能力拡大という対策をとる」と述べた。

 アマゾンは初代機に手直しを加えて新バージョンを作り、全面的な刷新はしなかった。例えば、キンドル2のディスプレーはグレースケールを16階調に増やしたが、カラー再生機能はない。新バージョンの価格は既存版と同じ359ドル。今月24日に出荷を始める。

 キンドル2は初代機より薄型で5方向ナビゲーションキー搭載。携帯電話用無線通信網を通じた書籍ダウンロードの高速化も実現した。

 一部の出版社やエージェントは、CG音声によるテキスト読み上げという、キンドルの実験的機能に懸念を示している。

 米作家協会のエグゼクティブディレクター、ポール・エイケン氏は「彼らには書籍を朗読する権利はない。それは著作権法に基づく派生的権利である、オーディオ権だ」とコメントした。

 アマゾンの広報担当者は、テキスト読み上げ機能について、キンドルのテキスト読み上げ機能は音声変換技術によるものとした上で、リスナーがそれをオーディオ書籍の体験と混同することはない、と語った。アマゾンは、オーディオ書籍大手のオーディブルを傘下に持つ。

 キンドルでベストセラー書籍を1冊当たりわずか9.99ドルで提供しているアマゾンは、出版社からの電子ブック購入価格の引き下げを図る可能性もある。その場合、一部からの抵抗に遭う見込みだ。

 独メディア大手ベルテルスマン(G.BRT)傘下の出版グループ、ランダムハウスのマーカス・ドールCEOは「すべての顧客が販売条件の改善を求めている。だが、当社はデジタル技術に多くを投資した。電子ブックの売り上げは全体の1%にも満たず、依然として非常に小さい事業だ」と述べた。

 アマゾンは、電子書籍端末事業ではソニー(NYSE:SNE)(6758.TO)、英プラスチック・ロジックのほか、携帯電話、米アップル(Nasdaq:AAPL)の「iPhone(アイフォーン)」といった多機能端末とも競争している。

 ベゾスCEOは「読書は専用端末を持つに値するほど重要」と語った。

キングと電子ブックの配信と言えば、「The Plant」一件「ライディング・ザ・ブレット」一件を思い出す。

それを思うと、キングが「Ur」を「キンドル」で独占配信する、と言うのは頷けるのだが、はたして・・・・。
と言う印象を受けてしまう。

なお、engadget日本版では、2009/02/09の記事で、「キンドル2」のプレスカンファレンスに登場したキングを紹介しているので、そちらも紹介しておく。

アマゾン、電子ブックリーダー Kindle 2を発表、キングの独占新作も登場

キングが登場したブレスカンファレンスに関する部分を記録のため引用する。

キングと「キンドル2」 プレスカンファレンスにはサプライズゲストとして、実際にKindleユーザーであるスティーブン・キングも登場。新作小説「UR」がKindleエディション独占でリリースされることも明らかになりました。「UR」はインターネットだけではなく別のところにもつながってしまう機能を持ったKindleが登場する内容。キングはKindle 2のテキスト読み上げ機能を「GPSみたいな声」よばわりして自作の朗読を披露しています。キングが掲げているピンクのKindle 2は一般販売されない特別バージョン。

キンドル版「Ur」 因みにキンドル版の「Ur」は2009/02/24に、Amazon.comで配信が開始される模様。

キンドル版「Ur」

残念ながら日本国内では、キンドルを購入し使用する事は現在のところ出来ない。

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2009/02/10

フロリダ夫妻が依頼したクローン犬届く 競売で権利を落札

2009/02/02にCNN.co.jpが伝えるところによると、失った愛犬の「生まれ変わり」を米バイオ企業に発注していた米フロリダ州の夫妻のもとに、このほど待望のクローン犬が届けられた模様。

フロリダ夫妻が依頼したクローン犬届く 競売で権利を落札

記録のため全文を引用する。

(CNN) 失った愛犬の「生まれ変わり」を米バイオ企業に発注していた米フロリダ州の夫妻のもとに、このほど待望のクローン犬が届けられた。夫妻は昨年、インターネット上での競売で、クローン犬を依頼する権利を15万5000ドル(約1380万円)で落札していた。

子犬を受け取ったのは、同州ボカラトンに住むエドガー・オットーさんとニーナさん夫妻。1年前にがんで死んだラブラドール・レトリバー「サー・ランスロット」のクローンを、カリフォルニア州の企業バイオアーツ・インターナショナルに依頼していた。競売にはほかに4家族が入札した。

「親犬」の名を取って「ランシー」と呼ばれる子犬は、同社が提携する韓国の研究機関、スアム生命工学研究院で10週間前に誕生。先週、バイオアーツのルー・ホーソーン会長が直接、夫妻宅へ届けた。同社によれば、ランシーは「商業目的で生まれた初のクローン犬」。現在、さらに6件の依頼を受けているという。

「たくさんの犬を飼ってきたけれど、サー・ランスロットは一番人間に近く、犬の王子と呼べる風格があった。DNAは5年前に凍結していた」と、夫妻は語る。

クローン犬の商業化に対し、動物愛護団体のヒューメイン・ソサエティは「社会的価値がなく、動物を苦しめる結果となる恐れもある」と反対を表明している。「ただでさえペットの増えすぎが問題になっている時代だ。また、遺伝子を複製しても外見の特徴や性格が同じになるわけではない」と批判する。

これに対し、オットー夫妻は「亡くした犬とまったく同じというわけにはいかないかもしれないが、遺伝子が複製されただけで十分。違う面があってもかわいがることに変わりはない」と話している。

今回のエントリーは、2008/02/21のエントリー「死んだ犬を複製するサービスが開始!?」でお伝えしたのと同様のサービス。

スティーヴン・キングの「ペット・セマタリー」のような出来事が起きている現実に驚愕です。
以前もお伝えしたように、実験室でクローン犬が誕生するのではなく、商業ベースでクローン犬が誕生してしまう事に驚きを禁じ得ません。

因みに、このニュースは映像でも伝えられており、記事では「ランシー」と言う名前で紹介されているが、そのニュース映像で飼い主は件のクローン犬のことを「サー・ランスロット・アンコール」と呼んでいた。

因みにサー・ランスロットとは、ご承知の通り「アーサー王伝説」等に登場する円卓の騎士の1人。通称「湖の騎士」。アーサー王の妃グィネヴィアの愛人としても有名である。

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2009/02/09

スティーヴン・キング、「トワイライト」の作家は文章能力がないとコメント

2009/02/09にシネマトゥデイが伝えるところによると、スティーヴン・キングはステファニー・メイヤーについて否定的なコメントを発信した模様。

スティーヴン・キング、「トワイライト」の作家は文章能力がないとコメント

記録のため全文を引用する。

 [シネマトゥデイ映画ニュース] ベストセラー作家で、数々の作品が映画化されているスティーヴン・キングが、ティーンに爆発的人気を誇る「トワイライト」シリーズの作家ステファニー・メイヤーをヘタクソ呼ばわりした。

 スティーヴンはUSAウィークエンド誌のインタビューで、大ヒットを飛ばしている作家ステファニーと、「ハリー・ポッター」シリーズのJ・K・ローリングについて聞かれると、トワイライトファンを敵にまわすような辛口のコメントをしている。「二人の違いは、ローリングは素晴らしい作家だが、ステファニー・メイヤーはまともな文章がかけないところだ。彼女はヘタだよ」という。

 ただ、ステファニーがターゲットにしているティーンの女の子に対しては、ストーリーとペースが合っているだろうとも言っている。「吸血鬼に触れられただけで主人公の気持ちが揺れる。読んでいる女の子たちの感情レベルにはちょうどいいんだろう」とフォロー。また、一応本に目を通しているようでもある。ロバート・パティンソン主演の映画「トワイライト〜初恋〜」は日本で4月4日に公開される。

「トワイライト」シリーズは、雨と霧の町、ワシントン州フォークスへ引っ越してきた少女ベラと、そこで彼女が出会った完璧な容姿を持つヴァンパイア・エドワードとのロマンスを描く、ジュブナイル小説。(Wikipediaより引用)

翻訳は、原書では全4冊のところ、全13冊で出版される予定。
単行本はゴツボ×リュウジのイラストを使用し、ライトノベルの読者層をターゲットとした、と思われる出版形態を取っている。
翻訳は小原亜美。ヴィレッジ・ブックス刊。

ステファニー・メイヤーの「トワイライト」シリーズは書店でバカみたいに平積みになっているので、見た事がある方も多いと思う。
因みに文庫版もあるのでそちらを購入する手もある。

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2009/02/04

「Offspring」をめぐる冒険

「Offspring」 ジャック・ケッチャム原作のホラー映画「Offspring」の予告編が公開された。
原作は「襲撃者の夜」(扶桑社ミステリー文庫)。
監督はアンドリュー・ヴァン・デン・ハウテン。

「Offspring」予告編

ジャック・ケッチャムの「襲撃者の夜("Offspring")」は、 デビュー作「オフシーズン("Off Season")」の11年後を描いた続編。

ジャック・ケッチャムはデビューと同時にスティーヴン・キングに絶賛された作家で、ケッチャムの書籍にキングは序文なんかも書いたりしています。

折角なので、内容を紹介します。

「オフシーズン」
避暑客が去り冷たい秋風が吹き始めた九月のメイン州の避暑地。ニューヨークから六人の男女が休暇をとって当地にやって来る。最初に到着したのは書箱編集者のカーラ。すこし遅れて、彼女の現在のボーイフレンドのジム、彼女の妹のマージーとそのボーイフレンドのダン、そしてカーラのかつてのボーイフレンドのニックとそのガールフレンドのローラが到着した。六人全員が到着した晩に事件は勃発した。当地に住む“食人族”が六人に襲い掛かったのだ。“食人族”対“ 都会族”の凄惨な死闘が開始する。

「襲撃者の夜」
北米東海岸メイン州、海岸沿いのリゾート地。ある夜、残忍な殺人が起こり、女性二人が殺され、赤ん坊が行方不明になった。同じ場所で起こった十一年前の惨劇を想起した地元の警察は総出で捜査を始めるが、警察が出払っている最中に第二の惨劇が!かろうじて難を逃れたクレア、少年ルーク、赤ん坊メリッサを待っていた運命とは?キング絶賛、ホラー小説史上に輝くデビュー作「オフシーズン」の舞台を再び用いて鬼才ケッチャムが圧倒的な筆力で描きだした、現代ホラーの極限ともいうべき物語。

前作「オフシーズン」が強烈だっただけに「襲撃者の夜」の評価は若干低めですが、映画となるとこれはまた別の話だと思います。
日本で公開されるかどうかはわかりませんが、期待したいところです。
因みに「オフシーズン」「ヒッチャー」「ブルースチール」の脚本家エリック・レッドにより映画化の企画が進んでいるようです。

取りあえず、「オフシーズン」はオススメです。

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2009/02/02

「十の罪業 BLACK」

2009/01/28 東京創元社「創元推理文庫」よりスティーヴン・キングの短篇「彼らが残したもの」が収録されたアンソロジー「十の罪業 BLACK」が出版された。
東京創元社の「十の罪業」紹介ページ

「十の罪業」は、「87分署」シリーズ等のエド・マクベインが編んだ、10人の作家による書き下ろしアンソロジー。

翻訳は「十の罪業 RED」「十の罪業 BLACK」の二分冊で出版。
エド・マクベイン編
エド・マクベイン、ドナルド・E・ウェストレイク、ジョン・ファリス、シャーリン・マクラム、ローレンス・ブロック、ジェフリー・ディーヴァー、スティーヴン・キング、ジョイス・キャロル・オーツ、ウォルター・モズリイ、アン・ペリー著
木村二郎、田口俊樹、中川聖、圷香織、白石朗、田口俊樹、土屋晃訳
刊行:2009/01/28
初版:2009/01/30
定価:各1.680円(税込)

気になる収録作品は、次の通り。

「十の罪業 RED」

 「憎悪」エド・マクベイン〈87分署〉
 「金は金なり」ドナルド・E・ウェストレイク〈ドートマンダー〉
 「ランサムの女たち」ジョン・ファリス
 「復活」シャーリン・マクラム
 「ケラーの適応能力」ローレンス・ブロック〈殺し屋ケラー〉


「十の罪業 BLACK」

 「永遠」ジェフリー・ディーヴァー
 「彼らが残したもの」スティーヴン・キング
 「玉蜀黍の乙女(コーンメイデン)——ある愛の物語」ジョイス・キャロル・オーツ
 「アーチボルド——線上を歩く者」ウォルター・モズリイ
 「人質」アン・ペリー

しかし、文庫本で1,680円とは・・・・。
恐ろしい時代である。

今回「十の罪業 RED」に収録されている「金は金なり」の著者ドナルド・E・ウェストレイクは残念な事に2008/12/31に亡くなったのですが、ウェストレイクに対する印象深い弔文があるので紹介する。

「そして、塩をくれ...」たまむしいろ

以下私信です。

どうですか、bookworm関連の皆さん。
皆さんの好きな作家がいっぱい入ってますよ。

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