「本の雑誌」2009年12月号で「悪霊の島」の帯が・・・・!?
本の雑誌社の「本の雑誌」に「マクシタテアン・オビスピエールのオビミシュラン」と言う連載コラムがあるのだが、その「オビミシュラン」(2009年12月号「本の雑誌」)にスティーヴン・キングの「悪霊の島(上)」の帯が取り上げられている。
因みに星は二つ半。★★☆
印象的な部分を一部引用する。
上巻のメインコピー、「《恐怖の帝王》、堂々の帰還。」は、奇をてらった表現もなければ、凝った言い回しをしているわけでもない。 だが、見る者の眼と胸には確実に留まる。それは、一つ一つの言葉を、慎重に選んで配置しているからだ。
ホラーと言わずに恐怖と言い、何年ぶりと書かずに帰還と書く。そこには、ホラーブーム、キングブーム去りし後の現状を正確に把握し、今はホラーという言葉は逆効果になるという判断がある。
このシンプルなコピーの裏には、編集者の工夫と試行錯誤、何とかして作品の素晴らしさを伝えようという情念が籠っているはずだ。そして、そういったコピーをまとった作品は、例外なく素晴らしい。それは、担当者をそこまで突き動かす力を、作品そのものが持っている、ということだからだ。
キングファンならずとも、読書好きにはたまらない、非常に感動的なコラムである。
本を愛する人々が本のために何かをしようとしている。
そんな素敵な、楽しい印象を受けた。
関心がある人は是非「本の雑誌」2009年12月号(担々麺噴火号)で確認して欲しい。
因みに、同「本の雑誌」に掲載されている三橋暁の「新刊めったくたガイド」で「悪霊の島」は星四つ半(★★★★☆)を獲得している。
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