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2010/08/15

「瞳の奥の秘密」もキングの影響を・・・・

さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

で、今日俎上にあげるのは、2010年8月14日に公開された映画「瞳の奥の秘密」

「瞳の奥の秘密」
監督:フアン・ホセ・カンパネラ
原作:エドゥアルド・サチェリ   
脚本:エドゥアルド・サチェリ、フアン・ホセ・カンパネラ
出演:リカルド・ダリン(ベンハミン・エスポシト)、ソレダ・ビジャミル(イレーネ・メネンデス・ヘイスティングス)、パブロ・ラゴ(リカルド・モラレス)、ハビエル・ゴディーノ(イシドロ・ゴメス)、カルラ・ケベド(リリアナ・コロト)、ギレルモ・フランセーヤ(パブロ・サンドバル)

刑事裁判所を定年退職したベンハミン・エスポシト(リカルド・ダリン)は、仕事も家族もない孤独な時間と向き合っていた。彼は残りの人生で、25年前の殺人事件を題材に小説を書こうと決意し、久しぶりに当時の職場を訪ねる。彼の元上司でかつての判事補、イレーネ・ヘイスティングス(ソレダ・ビジャミル)が彼を迎える。相変わらず美しく聡明だが、今では検事にしょうかくし、二人の子供の母親だった。

それは、1974年にブエノスアイレスで起きた事件だ。銀行員の夫リカルド・モラレス(パブロ・ラゴ)と、幸せな新婚生活を送っていた23歳の女性教師リリアナ・コロト(カルラ・ケベド)が、自宅で暴行され殺害される。現場に向かったベンハミンは、無残な遺体を見て衝撃を受ける。

本作「瞳の奥の秘密」は最高にすばらしい作品に仕上がっている。
映画ファン必見と言うか、映画ファンの義務とも言えるすばらしい作品である。
是非劇場で「瞳の奥の秘密」のすばらしさを堪能していただきたい。

本ブログ「スティーヴン・キング研究序説/ココログ分室」としては、本作は8月14日に公開されたばかりでもあるし、本作自体がミステリーでもあるので、ネタバレは避けつつ、本作がスティーヴン・キングのどのような影響を受けているかを簡単に紹介したいと思う。

さて、本題だが、どのへんがキングか、と言うと、本作「瞳の奥の秘密」はキングの「ミザリー」の影響を受けている、と思えてならないのだ。

ネタバレにならないように、その根拠を示して行きたいと思う。

「ミザリー」には、Nの欠けたロイヤルのタイプライターが登場する。
ご存知のように、「ミザリー」で、ベストセラー作家ポール・シェルダンは、元看護士のアニー・ウィルクスに監禁され、そのタイプライターで「ミザリーの生還」を執筆するように強要されるのだが、「瞳の奥の秘密」では、Aの壊れたオリベッティのタイプライターが登場し、そのタイプライターで作成された資料は、「ミザリー」同様、手書きで修正されている場面が出てくる。

ネタバレになるので、これ以上書けないが、このAの壊れたタイプライターと手書きの修正のシークエンスが良い味を出している。そしてこれが非常にすばらしい伏線になっているので注目して欲しい。

そして、「瞳の奥の秘密」の主人公ベンハミン・エスポシトは25年前に起きた暴行殺人事件に文字通り囚われており、その事件の全容を小説化しようとしているのだ。
あたかもアニー・ウィルクスに強要されているかのように。
そしてもう一人、囚われている人物が・・・・。

ネタバレを避けるため、これ以上は書けないが、是非劇場で本作を堪能して欲しい。

本気で面白いよ。

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