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2010年12月の16件の投稿

2010/12/31

「Under the Dome」翻訳の校正がスタート!?

「Under the Dome」の訳稿(左上)とゲラ(左下)
先日のエントリー『どうやらあのでかい本の翻訳が出版されるらしいよ。』で、スティーヴン・キングの「Under the Dome」の訳稿があがった話をさせていただいたが、現在のところ、ゲラ(校正刷り)が完成し、出版社に納品され、校正がはじまった模様(実際に校正がはじまったかどうかは当ブログ推測)。

写真上は「Under the Dome」の訳稿(左上)とゲラ(左下)。

「Under the Dome」
著者:スティーヴン・キング
翻訳:白石朗
出版社:文藝春秋

これについては、文藝春秋社の編集者 @Schunag さんが、写真付きでつぶやいていますので、それをまとめました。


折角なので、翻訳家の白石朗さん( @R_SRIS )が紹介した、「Under the Dome」の原書(上)と訳稿(下)の写真を再度紹介(写真下)します。

「Under the Dome」の原書(上)と訳稿(下)

ところで、「Under the Dome」の翻訳がどういう状況にあるか、と言うと、白石朗さんが翻訳を訳稿(写真下)と言う形でプリントアウトし、それを基に校正のためゲラ(校正刷り)が作成(写真上)され、訳稿とゲラが校正のために編集者に届いた、と言う状況である模様(当ブログ推測)。

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2010/12/30

スティーヴン・キングが選ぶ2010年小説ベスト10

2010年12月24日 EW.comでスティーヴン・キングが選ぶ2010年小説ベスト10が公開された。

Stephen King: 10 Best Books I Read in 2010

気になる順位は次の通り。

1.「Infinite Jest」デイヴィッド・フォスター・ウォーレス
2.「Freedom」ジョナサン・フランゼン
3.「I’d Know You Anywhere」ローラ・リップマン
4.「Savages」ドン・ウィンズロウ
5.「Last Night in Twisted River」ジョン・アーヴィング
6.「Matterhorn」Karl Marlantes
7.「Blood's A Rover」ジェイムズ・エルロイ
8.「Swamplandia!」カレン・ラッセル
9.「The Help」Kathryn Stockett
10.「卵をめぐる祖父の戦争」デイヴィッド・ベニオフ

どうやら、翻訳はあんまり出ていないようですね。

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2010/12/28

不況で小規模のVFX工房がつぎつぎ閉鎖

Cafe FXが閉鎖 2010年12月27日に映画.comが伝えるところによると、スティーヴン・キング原作、フランク・ダラボン監督の映画「ミスト」のVFXを手がけたCafeFXが閉鎖した模様。

なお、同社のオフィシャル・サイトは、閉鎖のアナウンスメントのみとなってしまっている。(画像参照)

不況で小規模のVFX工房がつぎつぎ閉鎖

記録のため、全文を引用する。

 [映画.com ニュース] 「シャッターアイランド」「パンズ・ラビリンス」を手がけたVFX工房のCafeFXが、閉鎖を発表した。

 同社は、米カリフォルニア州サンタバーバラに17年前に発足。小規模ながらも、「ゴーストライダー」「ヘルボーイ」をはじめ、多くの作品を手がけてきた。しかし、世界金融危機以降、スタジオが節約傾向にあるなか、賃金の安い外国のVFX工房に勝てなくなったことから閉鎖を選んだという。

 「現在の経済状況と世界市場を鑑みて、我々が誇りとしている高品質なVFXを、他社に負けない価格で収益をあげながら提供することが非現実的となりました」と同社は声明を発表。

 なお、同じくカリフォルニアに拠点を置くVFX工房Asylumも、先月閉鎖を発表したばかりだ。Asylumは、「アンストッパブル」「魔法使いの弟子」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」などを手がけていた。

なお、同記事では「ミスト」については紹介されていないが、「ミスト」のVFXはCafe FXが手がけている。

Cafe FXが「ミスト」に携わっていることは、Cafe FX Wikipediaで確認できる。

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2010/12/25

北村龍平の「ミッドナイト・ミートトレイン」はDVDストレート!?

「ミッドナイト・ミートトレイン」 2010年12月25日に、CINEMA TOPICS ONLINEが伝えるところによると、スティーヴン・キング絶賛のクライヴ・バーカーの「ミッドナイト・ミートトレイン 真夜中の人肉列車」を原作とする映画「ミッドナイト・ミートトレイン」は日本では劇場公開されずに、DVDストレートに決定した模様。

なお、本作「ミッドナイト・ミートトレイン」の監督は北村龍平。

終着駅は死。戦慄のシチュエーション・スリラー『ミッドナイト・ミートトレイン』北村龍平監督 ハリウッド進出第一弾!DVD発売!

記録のため、全文を引用する。

乗り込んだら最後、狂気の運行が始まる…その鈍く光るハンマーが降り下ろされた時、血塗られた地下鉄車内には叫び声が響き渡り、惨劇が繰り広げられる! この殺人列車は一体どこに向かっているのか? 終着駅では何が待ち受けているのか? 乗ったら最後。絶対に降りられない。生きたままでは…

『ゴジラ FINAL WARS』『あずみ』の北村龍平監督 ハリウッド進出第一弾!
◆終着駅は死!血塗られた殺人列車が狂走する、戦慄のシチュエーション・スリラー!
◆スティーヴン・キングも絶賛! ホラーの巨匠、クライヴ・バーカー原作。
『特攻野郎Aチーム』のブラッドリー・クーパー主演!
◆ヴィニー・ジョーンズ、クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンら個性派俳優が集結!

【ストーリー】ニューヨークの街を撮り続けている写真家レオンは、或る晩チンピラに絡まれていた女性を助けるが、翌日、その彼女が行方不明になったことを知る。地下鉄で別れ際に撮った彼女の写真を見直すと、怪しい男が写っている。警察に訴えても相手にされないレオンは、街で偶然その男を見かけると、恋人マヤの制止も聞かず彼の追跡にのめり込む。だが、食肉処理工場で働くその男マホガニーこそが、いま世間を騒がせている凄絶な地下鉄内連続殺人事件の犯人だった。遂に最終電車にマホガニーを追いつめたレオンは、そこで世にも恐ろしい光景を目撃する……。

「ミッドナイト・ミート・トレイン アンレイテッド・エディション」
発売:アスミック 販売:角川書店
【DVD】(ACBF-10837)/価格:3,990円(税込)
2008年 アメリカ/本編100分/片面2層/カラー/日本語字幕/英語 ドルビー・デジタル 5.1ch
<特典映像>
■「ある殺人現場の解剖 〜目撃証言、恐怖の殺人はこうして起きた〜」
■「マホガニーの話 〜殺人鬼の鞄の中身〜」
■オリジナル・トレーラー
※特典内容・仕様などは変更になる可能性がございます。
※日本未公開劇場作品です。 ※この作品には暴力シーン・流血シーンが含まれてます。

2011年3月18日(金) DVD発売!!

ご存知の方も多いと思いますが、クライヴ・バーカーの「ミッドナイト・ミートトレイン 真夜中の人肉列車」は、クライヴ・バーカーの「血の本」シリーズの第一弾として集英社(後に集英社文庫)から翻訳が出版されました。

クライヴ・バーカーは、1980年代後半のホラー界の寵児とも言える存在でしたので、ご存知の方も多いと思います。

そのクライヴ・バーカーの「ミッドナイト・ミートトレイン 真夜中の人肉列車」を日本人映画監督の北村龍平が映画化する、と言う事で以前は結構話題になっていたのですが、映画「ミッドナイト・ミートトレイン」は2008年作品なのですが、日本国内では劇場公開されないまま現在にいたり、2011年3月にDVDストレートと言う形でDVDがリリースされることになったようです。

日本人監督の作品なんだから、国内でも公開しても良かったのではないか、と思いますが、まぁ大人の事情もあるので仕方がないことなんでしょうね。

因みに、個人的な感想としては、銀座シネパトスとかでやって欲しかったですよね。

因みに、クライヴ・バーカーは小説家であると同時に、映画監督や脚本家としてのキャリアを持ち、代表作は何と言っても「ヘルレイザー」でしょう。

余談ですが、クライヴ・バーカーが監督した「ミディアン」の主役はなんと、デヴィッド・クローネンバーグ!

余談ですが、個人的には「ミッドナイト・ミートトレイン」のアートワークの電車内の吊り革がフックになっているのが、とっても嫌です。

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2010/12/24

PG-13などの年齢制限があるけど実際には意味ない衝撃映画

2010年12月20日に、BIGLOBE シネマスクランブルが伝えるところによると、米moviefone.comが、PG-13などの年齢制限があるけど実際には意味ない衝撃映画ベスト10を発表し、その中に、スティーヴン・キング原作の「1408号室」がランクインした模様。

PG-13などの年齢制限があるけど実際には意味ない衝撃映画

記録のために全文を引用する。

内容の過激さなどで、米国でPG-13(13歳未満が鑑賞するには、保護者の強い同意が必要)に指定されながらも、意味をなさないほど十分に恐ろしい衝撃映画を<moviefone.com>が挙げている。

1、『アザーズ』(原題:The Others、2001年)
2、『クローバーフィールド/HAKAISHA』(Cloverfield、2008)
3、『ノウイング』(Knowing、2009)
4、『アイ・アム・レジェンド』(I Am Legend、2007)
5、『The Last Exorcism』(2010)
6、『サイン』(Signs、2002)
7、『フェーズ6』(Carriers、2009)
8、『1408号室』(1408、2007)
9、『ポルターガイスト』(Poltergeist、1982)
10、『ファイヤー・イン・ザ・スカイ/未知からの生還』(Fire in the Sky、1993)

中でも恐ろしいのは、致死率100%のウイルスに侵されてゆく世界を描いたサスペンス・ホラー『フェーズ6』。次々と感染者が増える中、何とか助かろうと 車で逃げ続ける男女が繰り広げる狂気の物語だ。邦題の“フェーズ6”とは、WHO(世界保健機関)が定めた感染症危険レベルの最高値のことだ。
また、『ミザリー』のスティーヴン・キングの短編を原作にした『1408号室』も見逃せない。心霊スポットを訪ね歩くオカルト作家がホテルの支配人の説得を退け、すでに56人の犠牲者を出したという恐怖の部屋に滞在する。ホテルの一室で次々と起こる怪奇現象が見どころ。

そのほかにも、ウィル・スミス主演のSFサスペンス『アイ・アム・レジェンド』や、2010年に公開されたばかりの『The Last Exorcism』、ホラー映画の代名詞『ポルターガイスト』などが挙げられている。

いかがでしょう。
なんとも不思議なナインナップですよね。

おそらく、意味としては『米国でPG-13に指定されながらも、意味をなさないほど十分に恐ろしい衝撃映画』ではなく、『PG-13以下の衝撃的な作品』と言う事ではないか、と思う。

だったら理解できるよね。

レイティングが緩いけど、恐ろしい作品、と言う観点で。

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2010/12/23

「キラー・インサイド・ミー」のサイトにキングが!?

「キラー・インサイド・ミー」 映画「キラー・インサイド・ミー」のオフィシャル・サイトが2010年12月18日にオープンし、スティーヴン・キングの惹句が本作のプロモーションに使用されている。

と言うのも、本作「キラー・インサイド・ミー」の原作であるジム・トンプスンの「おれの中の殺し屋」をスティーヴン・キングは絶賛しているのだ。

気になるキングの惹句は次の通り。

「間違いなくアメリカ文学最高の傑作である    ----    スティーヴン・キング」

「キラー・インサイド・ミー」

スタンリー・キューブリック、スティーヴン・キングも絶賛!
禁断のノワール小説をマイケル・ウインターボトムが完全映画化!

監督:マイケル・ウインターボトム
原作:ジム・トンプスン 「おれの中の殺し屋」(扶桑社)、「内なる殺人者」(河出書房新社)
脚本:ジョン・カラン
出演:ケイシー・アフレック(ルー・フォード保安官助手)、ケイト・ハドソン(エイミー・スタントン)、ジェシカ・アルバ(ジョイス・レイクランド)、サイモン・ベイカー(ハワード・ヘンドリックス郡検事)、ビル・プルマン(ビリー・ボーイ・ウォーカー弁護士)、ネッド・ビーティ(チェスター・コンウェイ建築会社社長)、イライアス・コティーズ(ジョー・ロスマン建築業評議会会長)

2011年4月16日ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー

余談だけど、同サイトではスタンリー・キューブリックの言葉も惹句として使用してる。

折角なので紹介しよう。

「私が出会った中で最高の、身も凍るような犯罪小説    ----    スタンリー・キューブリック」

キングのコメントとキューブリックのコメントが並んで、--物理的に並んでいる訳じゃないけど--、使用されているのはなんとも感慨深いものを感じてしまうね。


「おれの中の殺人者」 余談だけど、扶桑社ミステリー文庫の「おれの中の殺し屋」の装丁結構格好良いよね。

因みに本書の紹介文を引用すると、

「このミス」1位作家トンプスンの傑作!現代ノワールの金字塔、新訳決定版登場

田舎町の保安官助手ルー・フォード。愚か者を装う彼の心の中には、危険な殺し屋がひそんでいた。長年封じこめてきたその殺人衝動がついに目覚めたとき、彼の頭脳は、周囲に巧緻な罠を張りめぐらせる……。ノワールの帝王ジム・トンプスン、孤高の
傑作が、ついに新訳で登場!!〈解説:スティーヴン・キング〉

と言う訳で、扶桑社ミステリー文庫ではキングが解説を書いてるようですな。

「狼よさらば」ところで「おれの中の殺人者」のタイトルのフォントは映画「狼よさらば」っぽいよね。

もしかして、意識しているかな。

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2010/12/21

‘The Dark Tower’: Ron Howard’s plans (and passion) for Stephen King epic

‘The Dark Tower’: Ron Howard’s plans (and passion) for Stephen King epic
2010年12月17日 米ロサンゼルス・タイムズがスティーヴン・キングの「ダーク・タワー」シリーズの映像化プロジェクトに関する長大な記事を公開した。

‘The Dark Tower’: Ron Howard’s plans (and passion) for Stephen King epic

この記事では、キングの小説「ダーク・タワー」シリーズの成立過程、グラフィックノベル(コミックブック)化の様相、ロン・ハワードが映像化プロジェクトを担うことになったいきさつ、そして映像化プロジェクトの現在までの過程、そして、わがローランド・デスチェインのキャスティングにまで話は及んでいる。

しかしながら、記事の内容は今まで格メディアが伝えていた事をまとめた感が否めなく、それほど凄い事が書かれている訳ではない。

折角なので、ローランドのキャスティングに触れている部分を引用する。

ダニエル・クレイグ、ヒュー・ジャックマン、ジョン・ハム、ヴィゴ・モーテンセン、カート・ラッセル・・・・、いろんな名前が出て来て楽しいよ。

The character is a fan-favorite and Howard knows that the casting will be closely scrutinized. As this point in the process, most filmmakers would never engage in casual banter about the possible actors but Howard didn’t dodge the topic and nodded when names such as Daniel Craig, Hugh Jackman and Jon Hamm were mentioned.

“Sure, those are some names and on ‘The Dark Tower’ fansites they’re all about Viggo,” Howard said, referring to Viggo Mortensen, who has plenty of appropriate experience — he’s roamed a desolate, otherworldly landscape in “The Road,” wore iron on his hip in “Appaloosa” and forever won over fantasy fans as Aragorn in ”The Lord of the Rings” films.

余談ですが、記事を読む限りライターはヴィゴ・モーテンセンを推しているような気がしますね。

ところで、「ダーク・タワー」シリーズの映像化プロジェクトについて、明らかになっているのは、今のところはこんな感じでしょうか。
忘れないようにまとめておきます。

製作:ブライアン・グレイザー
監督:ロン・ハワード
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
原作:スティーヴン・キング
製作会社:ユニバーサル・ピクチャーズ、NBCユニバーサル・テレビジョン・エンターテインメント
構成:映画、テレビシリーズ、映画、テレビシリーズ、映画
公開日:2013年5月17日

但し、ロン・ハワードが監督するのは、最初の映画とそれに続くテレビシリーズだけの模様。

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2010/12/20

『翻訳ミステリー長屋かわら版・第4号』にキングの話題が!?

2010年12月17日 「翻訳ミステリー大賞シンジケート」のブログエントリー「翻訳ミステリー長屋かわら版・第4号」で、翻訳家の白石朗氏がスティーヴン・キングの「Under the Dome」の翻訳について語っている。

「翻訳ミステリー長屋かわら版・第4号」

記録のため、全文を引用する。

「Under the Dome」訳稿のプリントアウト 『このミステリーがすごい! 2011年版』(宝島社)の「我が社の隠し玉」コーナーで文藝春秋の担当者氏より情報が公開されていますが、スティーヴン・キングの 「Under the Dome」は拙訳で現在出版にむけて着実に作業が進行中です。比較的長尺作品を翻訳することが多い小生ですが、この作品で最長記録を更新しました。400字詰め原稿用紙換算で3149枚、プリントアウトで12センチ。キング自身の作品のなかでは「ザ・スタンド」「IT」に続く長さだそうです。突如、若干の空気と水以外なにものも通過させない正体不明の透明なバリア〈ドーム〉によって文字どおり全世界から切り離されたメイン州の人口2000人のスモールタウン。その〈ドーム〉のもとで展開される凄絶かつ濃密なドラマを、キングが冒頭からラストまで「アクセルを踏みっぱなしで」書きあげた新たなるモニュメント。ご期待ください。

白石朗(しらいしろう:1959年の亥年生まれ。進行する老眼に鞭打って、いまなおワープロソフト「松」でキング、グリシャム、デミル等の作品を翻訳。最近刊は「デクスター 夜の観察者」。ツイッターアカウント@R_SRIS

因みに、「翻訳ミステリー大賞シンジケート」については、当ブログ(「スティーヴン・キング研究序説ココログ分室」)でも何度か紹介させていただいているので、繰り返しの感は否めないが、同シンジケートのプロモーションの一環として巻頭言を再度引用しておく。

巻頭言

 シャーロック・ホームズ、アルセーヌ・ルパン、エルキュール・ポアロ、ミス・マープル、エラリー・クイーン、フィリップ・マーロウといった主人公が活躍する翻訳ミステリーは、日本でも古くから紹介され、長く親しまれてきました。その伝統は今も受け継がれ、さらに多くの魅力的な主人公が新たに紹介されています。スペンサー、ミロ・ミロドラゴヴィッチ、マット・スカダー、ハリー・ボッシュ、ジャック・フロスト、リンカーン・ライムといった名探偵、名刑事たちです。しかし、残念ながら、日本における彼らの知名度はシャーロック・ホームズに遠く及びません。翻訳ミステリーの面白さは少しも変わっていないのに。いや、むしろ作品の質も量もより豊かになっているのに。

 そんな現状に一石を投じ、ひとりでも多くの方々に翻訳ミステリーを手に取ってもらう一助になればと思い、このたび『翻訳ミステリー大賞』を創設しました(発起人=小鷹信光、深町眞理子、白石朗、越前敏弥、田口俊樹)。年間ベストを選ぶこの手の賞はすでにいくつもありますが、現在活躍中の翻訳者にかぎっての投票で選ばれるところが本賞の特長です。つまり、翻訳者が自ら選ぶ翻訳大賞というわけです。

 本サイトはそうした翻訳ミステリー大賞を脇から支援する目的で、書評家、編集者、翻訳者の 有志によって起ち上げられました。さまざまな角度から翻訳ミステリーの魅力について考え、みなさんが翻訳ミステリーをより広くより深く愉しまれるためのお 役に立てれば、と思っています。翻訳ものにはこれまであまりなじみのなかった方から年季の入ったマニアまで、幅広い方々に愉しんでいただけるサイトにして いく所存ですので、どなたにもお気軽にアクセスしていただければ幸いです。なお、コンテンツは土日を除いて毎日更新される予定です。

 言わずもがなながら、執筆者はみな翻訳ミステリーをこよなく愛する人々です。

翻訳ミステリー大賞シンジケート幹事 田口俊樹

で、今回紹介した「翻訳ミステリー長屋かわら版」だが、現在、絶賛活躍中の翻訳者の皆さんの近況を伝えるコーナーで、翻訳家の皆さんが翻訳している真っ最中の書籍の情報は勿論、翻訳者自身の普段の生活や独り言のようなものを通じ、普段は裏方に徹している翻訳者の皆さんの横顔を垣間見ることが出来ると言う、翻訳好きの皆さんには堪らない、非常に興味深いブログエントリーだと思います。

関心がある方は是非「翻訳ミステリー大賞シンジケート」のサイトを訪問してみて下さい。

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2010/12/19

キングのUstreamライヴチャットの映像公開!

スティーヴン・キング
のUstreamライヴチャット
2010年12月17日 スティーヴン・キングの新作短篇集「FULL DARK, NO STARS」のプロモーションの一環として、2010年12月8日(水)にUstream上で実施されたライヴチャットの映像がEW.comで公開された。

Stephen King answers questions about his new book and more in EW exclusive video

残念ながら、ブログに映像は貼れないようです。

で、こちらでは、ライヴチャットの内容をテキストに起こしてくれていますので、そちらも参照して下さい。

Notes and Quotes From Live Chat

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2010/12/16

映画秘宝さんどうしたの? 今日は「ダーク・タワー」の映画化の話

2010年12月16日、映画秘宝のニュースブログHIHO NEWS & RUMOR ONLINEでスティーヴン・キングの「ダーク・タワー」シリーズの映画化に関する記事が公開された。

昨日(12月15日)にお伝えした「炎の少女チャーリー」のリブート版の記事に続き2日連続キング関連の記事を掲載するとは、映画秘宝さんは一体どうしちゃったんでしょうね。

気になる記事は次の通り。

スティーヴン・キング原作『ダーク・タワー』をロン・ハワードが映画化!

記録のため、全文を引用する。

 

スティーヴン・キングが自らのライフワークと語る、全7編から構成される長編小説『ダーク・タワー』を、ロン・ハワードが映画化することになった。

  Deadlineによると、ブライアン・グレイザーがプロデュース、アキバ・ゴールズマンが脚本を執筆、そしてロン・ハワードがメガホンを取り『ダークタ ワー』を映画化。これはトリロジー(三部作)になるという。しかも、映画と映画の合間に、一作目と二作目、二作目と三作目を繋ぐストーリーを描いたTVド ラマシリーズも製作され、放映されるという。ハリウッドの新たなビジネスモデルになるのか?ユニヴァーサルが製作する映画版第一作目は2013年5月17 日に全米公開される。

 『ダークタワー』は、荒廃した時代を舞台に、最後のガンスリンガーと仲間たちが、世界と宇宙を繋ぎとめていると言 われている「暗黒の塔」を探索する壮大な旅を描いたSFファンタジー。スティーヴン・キングという名のメイン州在住の人気小説家が作中に登場する(しかし 本人とはまるっきり異なるキャラらしい)。

因みにニュースソースは、次のサイト。

Ron Howard On 'The Dark Tower'

折角なので、こちらの記事も引用しておきます。

While I had Ron Howard on the phone yesterday to discuss the Imagine/Reliance Writers Lab that Karen Kehela Sherwood will supervise, I wasn't going to let him get away without providing some update on The Dark Tower, the adaptation of Stephen King's novel series which Akiva Goldsman is writing and which Brian Grazer will produce with Goldsman and King. They plan to turn King's masterwork into a film trilogy with a network TV series programmed between films. Howard will direct the first film and the limited run series that will create a bridge to the second feature. "It is going well, and it has been incredibly stimulating to work on," Howard said. "It's dense, a great author's life work is not to be taken lightly. It has been utterly fascinating to explore it, and we are having great creative conversations. I've begun tossing and turning at 3 in the morning over it, so that's a good sign." Considering the level of success Howard and Grazer have experienced together, it is encouraging that they still want to try new models and occasionally shake up the status quo, both with the writer's lab and the unprecedented film/TV plan for The Dark Tower. Universal recently set a May 17, 2013 release date for the first feature.

この記事には、特に目新しいことが書かれている訳ではなく、キングファンの皆さんならば既にご承知のことばかりだと思います。

と思ったら、新しい情報が!

「ダーク・タワー」シリーズの映像化については、以前の構成は、

映画、テレビシリーズ

だったのだが、今回の記事で、ロン・ハワードが直接語った構成は、

映画、テレビシリーズ、映画、テレビシリーズ、映画

と言う構成で映像化される模様。

こりゃびっくりです。

ちょっと風呂敷拡げ過ぎ、と言うか、全部ロン・ハワードが監督する訳ではないようだけど、少なくとも製作くらいはやるだろうから、ロン・ハワードの今後10年位のキャリアは、「ダーク・タワー」オンリーになってしまうような危惧が否定できませんね。

本当に大丈夫かよ、ハワードさんよ。

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2010/12/15

「炎の少女チャーリー」がなかったことに!?

2010年12月15日に、映画秘宝のニュースブログHIHO NEWS & RUMOR ONLINEが伝えるところによると、スティーヴン・キングの「ファイアスターター」を原作にする映画「炎の少女チャーリー」のリブート版が製作される模様。

S・キング原作のSFスリラー『炎の少女チャーリー』、リブート版の製作が決定!

記録のため、全文を引用する。

 スティーブン・キングのベストセラー小説を映画化した『炎の少女チャーリー』は、ドリュー・バリモアを主役に据えて84年に公開。政府の薬物実験を受けた 両親の影響でパイロキネシス(自然発火)能力を身につけてしまった少女を巡る本作は、全米で1,700万ドルを稼ぎ出す(当時としては)ヒットを記録した SFスリラーだ。

 Varietyによると、オリジナル版を製作したディノ・デ・ラウレンティス・カンパニーと、ユニヴァーサルが共同で このリブート(再起動)版を製作するという。これは先月逝去してしまった伝説的プロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスが晩年に抱えていた最後の企画 の一つ。マーク・L・スミス(『モーテル』『THE HOLE 3D』)が脚本を手掛けることが決まっているが、監督はまだ未定だという。ドリュー・バリモアはカメオ出演をするのだろうか・・・・。こうなると、まさか 次は『キャリー』のリブート版が作られるとか?

因みに、Variety Japanでも報じられてますね。

『炎の少女チャーリー』のリメイク進行
故ディノ・デ・ラウレンティスの最後の企画のひとつ

こちらの記事も記録のため引用する。

 

ユニバーサルとディノ・デ・ラウレンティスCo.は、1984年のホラー映画『炎の少女チャーリー』のリメイクを企画している。スティーヴン・キングの原作をマーク・L・スミス(『モーテル』)が脚色中。
 ドリュー・バリモアが子役で主演した84年のオリジナルは、米国内で興行収入1700万ドルをあげた。リメイク後はシリーズ化を狙っているという。
 リメイク版のあらすじは公表されていないが、キングの原作を少しアレンジし、主人公のキャラクターによりエッジを利かせる模様。
 ユニバーサルとディノ・デ・ラウレンティスCo.は、オリジナルの『炎の少女チャーリー』を含め、長い間パートナーシップを組んでおり、同リメイク企画は先日91歳で亡くなったディノ・デ・ラウレンティスが進めていた最後の企画のうちのひとつ。撮影は来年開始の予定。
 そのほかに67年の『バーバレラ』や86年の『地獄のデビル・トラック』、80年代のテレビシリーズ「冒険野郎マクガイバー」などのリメイク案もある。

まあ、噂レベルなので、耳半分で聞いておけば良いと思うのだが、故ディノ・デ・ラウレンティスがあたためていた企画だ、ということなので、本当に実現しちゃうかも知れないね。

「炎の少女チャーリー」はともかく「地獄のデビル・トラック」のリメイクの企画があるとは驚いちゃうね。

ニュースソースはこちらですね。

U, De Laurentiis to reignite 'Firestarter'

Universal is looking to reignite the "Firestarter" flame.
The studio and Dino De Laurentiis Co. have teamed to reboot the 1984 horror pic, with Mark L. Smith onboard to pen the script.
Although there were no sequels to the original feature, based on the Stephen King tome, the studio aims to turn the reboot into a franchise property.
The 1984 pic starred Drew Barrymore as a girl able to start fires at will. It grossed $17 million at the domestic B.O. and was also produced through U and De Laurentiis' Co.
Plot details for the reboot are being kept under wraps. It's expected to be loosely based on the original King book, but the main character is to be reinvented with a little more edge.
De Laurentiis Co. chairman Martha De Laurentiis and prexy of production Lorenzo De Maio will produce through the De Laurentiis Co. along with Steven Schneider through his Room 101 banner.
"We see this as a unique, character-driven thriller with a supernatural edge, based on a timeless concept and enhanced by recent visual effects advances," Martha De Laurentiis said.
Deal for "Firestarter" extends the longstanding relationship between U and De Laurentiis Co. The reboot was among the last projects the prolific Dino De Laurentiis worked on before his death in November at age 91.
"'Firestarter' has a great mythology and with Martha and Lorenzo's vision we believe the franchise can be extended in a new and exciting direction," said Debbie Liebling, U's prexy of production.
De Laurentiis Co. has a slew of projects in various stages of development, including a reboot of the cult classic "Barbarella," a remake of another King adaptation, "Maximum Overdrive" and a new spin on 1980s TV actioner "MacGyver."
Smith is now working on the "Firestarter" script. U hopes to get the pic into production next year, but has yet to take the project out to directors.
Besides the 1984 pic, cabler Syfy fielded a telepic in 2002 dubbed "Firestarter 2: Rekindled."
Smith's past credits include 2007's "Vacancy" and 2009's "The Hole."
Smith is repped by ICM and Management 360.

Varietyの元記事によると、マーク・L・スミスは現在リブート版「炎の少女チャーリー」の脚本にとりかかっており、ユニヴァーサルは2011年の製作開始を望んでいる模様。

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2010/12/14

どうやらあのでかい本の翻訳が出版されるらしいよ。

「このミステリーがすごい! 2011年版」諸君!

スティーヴン・キングの「Under the Dome」の翻訳の出版準備が着々とすすんでいる模様だよ。

折角なので、その辺のお話をtogetterでまとめてみた。

なお「Under the Dome」の翻訳の出版については、既に文藝春秋社からアナウンスされているのだが、2010年12月10日に宝島社から発行された「このミステリーがすごい! 2011年版」において、文芸春秋社の私の隠し球で紹介されている模様。

わたし的にはまだ「このミス 2011」は未確認なんですけど・・・・

「Under the Dome」の原書(上)と訳稿のプリントアウト(下)
なお、これが、翻訳家の白石朗氏が公開した「Under the Dome」の原書(上)と訳稿のプリントアウト(下)の写真。

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2010/12/13

Stephen King: My Top 10 TV Shows of 2010

先日、スティーヴン・キングが選ぶ2010年映画ベスト10を「スティーヴン・キング選定2010年映画ベストテン発表」でお知らせしたが、今日はまたまた恒例になっているテレビムービーベスト10をお知らせしたいと思う。
因みにニュースソースは例によってEW.com

Stephen King: My Top 10 TV Shows of 2010

さて、気になるベスト10は次の通り。

1位 「FRIDAY NIGHT LIGHTS」
2位 「ウォーキング・デッド」
3位 「ブレイキング・バッド」
4位 「THE EVENT」
5位 「ダメージ」
6位 「デクスター 〜警察官は殺人鬼」
7位 「SONS OF ANARCHY」
8位 「スポンジ・ボブ」
9位 「BOARDWALK EMPIRE」
10位 「MORNING JOE」

いかがですか。
見てみたい作品はありますか?

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2010/12/08

キング訴えられる。「悪霊の島」は盗作なのか!?

Rod Marquardtの「Keller’s Den」 2010年12月7日に、The Hollywood Reporterが伝えるところによると、スティーヴン・キングとサイモン&シュスター社は、著作権の侵害で訴えられた模様。

Hollywood Docket: Stephen King Accused of Copyright Theft

該当部分を引用する。

Author Stephen King is being accused of plagiarism. Ron Marquardt has filed a lawsuit against King and publisher Simon & Schuster, alleging the 2008 novel, Duma Key, contains substantial copyrighted elements from his own book,  Keller's Den, published in 2002.

訴状はこちら。(pdf)

訴状は法律用語や条文の引用(文書番号とか条文の番号)が続いたり、固い表現だったりしてわかりづらいのですが(結構格好良かったりもするけど)、原告のRod Marquardtは、2008年に出版されたスティーヴン・キングの「悪霊の島」("Duma Key")は、2002年に出版された自らの作品"Keller’s Den"のプロット、構成、出来事、キャラクター等が同一なので、「悪霊の島」"Keller's Den"の盗作だと申し立てている模様。

因みに、訴状の5〜22ページにかけて「悪霊の島」"Keller's Den"の類似点が詳細に提示されていますので、関心がある方は是非目を通してみていただきたいと思います。

訴状自体も全29ページにも達するので、わたしは挫折しました。
もし奇特な方がいらっしゃったら、是非とも翻訳をお願いしたいところです。

あとは"Keller's Den"をお読みいただき、是非「悪霊の島」と比較していただきたいと思います。



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2010/12/07

Stephen King Book Signing Dec. 2nd Portsmouth, NH (Photos)

スティーヴン・キングのサイン会 先日、米ニューハンプシャー州ロッキンガム郡ポーツマスで行われたスティーヴン・キングのサイン会の模様をお伝えしたが、別サイト「veryfinebooks」のブログでも紹介されているので紹介する。

今回のサイン会はキングの最新短篇集「FULL DARK, NO STARS」のプロモーションのためのブック・ツアーの一環。

Stephen King Book Signing Dec. 2nd Portsmouth, NH (Photos)

記事を読む限りだが、先日のエントリー「Downtown crowd hails King」では、200〜300名とお伝えしたが、ここでは400名にサインしたような事が書いてある。

また、サイン会は事前にサインされた本ではなく、その場で読者のためにサインされ、場合によっては言葉を交わしたり、握手してくれたりした模様。

ところで、今回紹介したブログのエントリーのラストの一文が粋なので、紹介します。

We stayed outside a few more minutes, then headed back. It was actually full dark and I looked up at the sky just to make sure the stars were out. They were.


余談ですけど、わたしは作家のサイン会にも出没しておりました、最近では、米澤穂信(2010/12/05)、ジェフリー・ディーヴァー(2010/11/10)、貫井徳郎(2010/11/01)のサイン会に行きました。

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2010/12/06

Downtown crowd hails King

「FULL DARK, NO STARS」のサイン会 2010年11月に出版されたスティーヴン・キングの最新短篇集「FULL DARK, NO STARS」のプロモーションの一環として、ポーツマスで行われたブック・ツアーのサイン会の様子が、seacoastonline.comで公開された。

Downtown crowd hails King

記事によると、few hundred と言う事なので、キングは200〜300人くらいのファンのためにサインを書いた模様。

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