「本の話」に「アンダー・ザ・ドーム」の「今日の早川さん出張版」が!?
2011年4月に文藝春秋社から出版が予定されているスティーヴン・キングの「アンダー・ザ・ドーム」だが、4月20日頃に書店に並び始める文藝春秋社のPR誌「本の話」に、cocoさんの「今日の早川さん」が『「アンダー・ザ・ドーム」出張版』として掲載される模様。
それでは、その辺に状況について、cocoさんのつぶやきから引用しつつ考察していきたいと思う。
なお、引用は斜体(イタリック)。
3月10日
恐ろしいボリュームのゲラが来たー!スティーヴン・キングの新作「アンダー・ザ・ドーム」なのだ!!
というわけで、日本全国のキングファンのみなさまにはすみません。一足お先に読ませていただきぐふふふふふ
この時点では、何故cocoさんのところに「アンダー・ザ・ドーム」のゲラが届いたのかは不明だったのだが、次のツイートでその理由が一部明らかになる。
で、読み終えたらとある場所に書評を書かせていただきます。単行本巻末ではありませんが、イラストも合わせてけっこうなボリュームとなる予定です。でも書評とイラストの作業時間よりも、これを読む時間のほうがずっと長くなるはず…。
とある場所、とはどこ? しかも書評とイラストが!? 妄想が膨らむ。
直後、速攻ゲラを読み始めるcocoさん。
キングの「アンダー・ザ・ドーム」読み始めた。幕開けにAces Highを持ってくるアイアン・メイデンのライヴさながらのフルスロットル。一気に30ページ読んだところで自分がにやにやしてることに気がつき、ほぅっと息を吐いたところ。熱いぞー。
これが1500ページも続くわけか。相当な体力が必要だな。なんとか時間を遣り繰りして、早めに読みきってしまいたい。
明日から車とバイクに乗るのがとてつもなく恐ろしくなるであろう「アンダー・ザ・ドーム」はただいま100ページを越えたところ。興醒めとならないよう、今後はあまりつぶやかないようにしますのでご安心を。
ツイートにはネタバレはしない、と言う事なので、引用を続けて行きます。
3月11日
「アンダー・ザ・ドーム」200ページ。まだ序盤も序盤だけど、近年のキング作品ではもっともワクワクさせられる。いやすぎる凄惨な場面の中にも黒い笑い
を欠かさず、眉間に皺を寄せながらも口元がヒクヒクと攣りあがるというなんとも複雑な感情渦巻く朝の通勤電車。傍目にはさぞ気持ち悪いだろうw
200ページを序盤の序盤といいきれることがキング好きにとっては至福なんだなあ。セイラムズ・ロットで住民の日常描写や、雪に閉ざされたホテルでの管理仕事のみをさらに1000ページ増量した完全版とか出してくれても、キング好きは喜んで読むだろう
まあそういうファンは、キングを拉致監禁して自分だけのために新作を書かせることも厭わない人種だろうけど。「実際そういう状況を実現できたら、キングに どんなものを書かせる?」という問いを投げかけてみるのは面白いかもしれない。本人には面白くもなんともないかもしれないが。
あ、キングだけでなく、ジョー・ヒルもいっしょに拉致してくればいいじゃん!(危ない)
スティーヴン・キングとジョー・ヒルを拉致!?
正に最強のコンビ、キングジョーですな。
因みに、cocoさんは名古屋近辺に在住されているのですが、3.11の地震についてもツイートしています。
地震…
長い…怖い…
うわわわわ
また揺れきた…名古屋なのに…
余談ですが、わたしは当時、東京でビルの9Fで来客中でした。
震度5強の地震が5分以上続きました。
体感的には10〜15分位続いたような印象でした。
シャレにならない揺れだったので、来客を放っておいて、ドアのフレームが曲がってドアが開閉出来なくならないよう、ドアを開け避難経路を確保したりしました。
揺れがおさまった後、わたしの仕事場の机に行ってみると、背中の本棚が倒れ、辺りの書類や書籍が散乱していました。
3月14日
cocoさんは、余震が続く地震についてこんなイラストを描いています。
3月15日
さてと、そろそろ帰ろう。今日も電車ではキングのゲラを読む。ただいま下巻に入ったところ。
電車でA3サイズのバラバラのゲラを読む猛者でございます。
この辺りで、翻訳家の山岸真氏が既に「アンダー・ザ・ドーム」のゲラを読んでいるのが判明する。
3月18日
さて、キング新刊のゲラ持って布団に入る時間だ。この週末に読みきって、絵と文を書き始める予定。ところでこの仕事、雑誌に載るのは刊行前なのか後なのか訊くの忘れてたw
ここで、cocoさんの書評とイラストが雑誌に載る事が判明する。
おっぱい話の中で、有益な情報が。
いやおっぱいじゃなくて、早く寝床に行かなければ…。少しだけ有益なこともつぶやいておくと、キングの新刊「アンダー・ザ・ドーム」は文藝春秋から4月発売。いつものように安心して読める超ボリューム。私はこれからクライマックスに突入。ここから相当盛り上がるそうです。
3月20日
スティーヴン・キング「アンダー・ザ・ドーム」いよいよクライマックス。つみあげられたあらゆるものが雪崩のようにこちらに襲いかかってくる。しかもそれは1200ページ分ものボリュームがあるのだから最早人間の手に負えるものではない。これから潰されてきます。
しかし解説をどんな風に書こうか、挿絵をどう描こうか、まだなーんにも考えていないのであったw まあキングの話なら徹夜で一人語りくらいできそうなもんだし、なんとかなるじゃろうて。
か、解説!? 挿絵!?
書評とイラストじゃないのか!?
謎でございます。
一ヶ月の辛抱だよw 今回はかなりギリギリと締め付けられるようなテンションがえらく長いこと持続するタイプ。表面的にはホラー要素薄いけど、人間ドラマがすごく濃ゆいよ。
とのこと。
3月21日
さてと、夕飯の支度。食べたら、読み終えたキングの新刊についてのあれこれを描き始める。今現在揺れに揺れている現実とあまりに多くのものがリンクするこの作品を読み続けるのはものすごい重労働だったが、最後の〆となる数行の言葉によって全て報われた気がした。
読了報告。
3月10日に読み始めて、3月20日に読了した模様。
う〜ん。cocoさんの読書の速度は、結構なスピードだと思う。
うー…ドームに覆われたチェスターズ・ミルの町をどう描こう。俯瞰でいけるかと思ってたけど、規模が大きすぎてこりゃだめだ。
「アンダー・ザ・ドーム」の原書が出版された頃、WEB上で、例えば小説の舞台となるチェスターズ・ミルズのサイト等、いろんなサイトが出来たり、プロモーションでいろんな情報が出ていたのをcocoさんに知らせたら、
それはすでに検索して入手してたw ゲラにもモノクロであったしね。 ただ、町の境界に沿って出来るドームとか、俯瞰の場合ドームの材質感とかどう描けばいいか難しいのと、そもそも形状がドームといいつつも…おっと、ここまでだw
って言われた。
と言う事は、ゲラにチェスターズ・ミルズの地図がモノクロで収録されている模様。
しかもその形は・・・・
その後、cocoさんは「アンダー・ザ・ドーム」の内容についてツイートし始める。
さて、肝心の本の方はというと…。とりあえずキングファンは安心してOKな出来。長けりゃ長いほどいいというキング好きは恍惚となるはず。初めてキングの本に接する人は……いやその場合どのキング作品を薦めようが、長さがネックになるだろうというw
この作品はTVシリーズで見たいね。1時間×12話くらいのもので。これまでも町の住民を詳細に描いた群像劇はいくつかあったけど、今回はそれら以上にTV向きじゃないかな。
3月22日
白石朗氏が、
文藝春秋PR誌〈本の話〉4月号「担当編集者からひとこと」欄にNS氏によるスティーヴン・キング「アンダー・ザ・ドーム」の紹介が掲載されました。
とツイートし、それを受けてcocoさんが、
というわけで、キングの新刊「アンダー・ザ・ドーム」の解説を下記にある「本の話」に書かせていただきます。早川さん出張版つきだぜ。
とツイートし、cocoさんの解説が「本の話」に掲載される、しかも「今日の早川さん出張版」つき、と言う情報が公開された。
続くツイートでは、
しかしこの本の殺人的ゲラを目にしてまず考えたのは……昨年翻訳者の白石さんにお会いしたとき、「アンダー・ザ・ドーム」早く出してよ!とあまりにも気軽 にお願いしてしまったこと。すみませんすみません、長大とは聞いてましたが、正直舐めてました。だから次はヒルのHorns期待してますw
なんとジョー・ヒルの「HORNS」の翻訳情報のリークが!?
そのあたりは軽くスルーされ、「アンダー・ザ・ドーム」の解説の状況がツイートされていきます。
こうやって書評とイラストをセットで依頼されるのは大変やりがいがあって楽しいのだけれど、自分の中では絵と文章どっちも同じだけの労力をかけることにな るので、どっちかだけの仕事よりも2倍の重圧。作業時に使う脳の部位も違うようなので、一連の作業という意識ではないんだよね。完全分離。
気合入りすぎて文章がよそ行きのものになってることが大きいのかもしれない。キングの「夜がはじまるとき」の解説を書かせていただいたときなんて典型的だ もの。早川さんになりきって文章を書いてみれば少しは距離が縮まって作業がらくになるかもしれないが、どっちかっていうとおいら帆掛さんだしなw
余談ですけど、わたしはcocoさんは早川さんだと思っています。
因みに、わたしが個人的に一番感情移入してしまうのも早川さんです。
たがら例の2巻の・・・・
3月23日
さて、「アンダー・ザ・ドーム」の解説を書こう。この新作、これまでのキング作品とは大きく異なる部分がけっこうある。もちろん健在を示す、あるいは変わらぬ、はたまたますますもって盛んな部分も数多くある。つまり、また新たな傑作が生まれたということで。
書きはじめたら最初意図していたものと全然違ってどんどん変なほうに進んでしまうのもいつものことだなあ。舵取りできないというのはこういうこと。まあばっさり切って書き直してもいいんだけど、勢いだけは初稿のほうがある気はする。
この本の解説、20ページくらいいただけないかしらん…w
どうやら解説を書き始めたら、収拾がつかなくなってしまっている模様。
3月24日
今日は1ページの半分くらいペン入れできた。モノクロなので週末中には全部終わるはず。週末は…冷え込みがあったから、まだコハナバチはほとんど見られそうにないな。仕事に集中できていいや(負け惜しみ)。
ここで、「本の話」について文藝春秋社の「アンダー・ザ・ドーム」担当編集者よりツイートが入る。
「本の話」は大きな書店さんのレジわきなどに置いてあろうかと思います。新潮さんの「波」なんかと同じたぐいのPR誌です。cocoさんの原稿を掲載した号は4月20日頃から店頭に並ぶと思います。
これは、「本の話」が定期購読オンリーだと言う情報の訂正にあたる。
因みにわたしも「本の話」は定期購読オンリーで、書店では入手できないと思っていました。
以前紹介した「ザ・スタンド」の座談会が掲載されている「本の話」は、「ザ・スタンド」の編集者にいただきました。
ここで、「本の話」は4月20日頃に書店に並ぶ予定だと言う情報が公開された。
3月26日
今日もドームの早川さんを描いている。掲載誌「本の話」を入手できない方もいるかと思いますが、文藝春秋サイトに後ほどweb版も掲載されるそうですのでご安心を。
「本の話」WEB版に「今日の早川さん出張版」が掲載される、と言う情報。
皆さん、一安心ですね。
3月27日
さて、絵が一段落したので解説の方を書こう。けっこうな分量になるが、原稿は今夜中になんとかする予定。
ドームの原稿できたー。画はまだ。とりあえずテキストだけ送っておこう。
なんか求められていた、あるいは最初自分が思い描いていたものとは全然違うものになった気がする…。まあいいか。とりあえず第一稿ということで。
3月28日
そして、総括。
キングの「呪われた町」下巻冒頭の「町は闇を知っていた」から始まる章はとりわけ印象に残っているが、新刊「アンダー・ザ・ドーム」にもそれに似た章があり、大変嬉しく読んだ。「ドーム」は4月発売予定。
そろそろ「呪われた町」再読してもいいな。これとストラウブの「ゴースト・ストーリイ」は定期的に読み返してる。ただストラウブのほうは何か大切なものが 抜け落ちている気がしてならず、それがほんとにないのかそれとも読み落としているだけなのかが気になって、読み返したい欲求に駆られるのだけど。
そういう意味では「エンジンの詰まれていないキャデラック」とキングに評されたキューブリックの「シャイニング」に近いものを感じる。頭だけで書かれたって印象なんだよね。
逆に新刊「アンダー・ザ・ドーム」でのキングは、いつものようにアクセルベタ踏みしっぱなし。ブレーキなんかあっても踏まない。ただし耐久レースでもあるので、こちらにもそれ相応の体力を要求させられるが。
ゲラに朱書き(赤くはないが)が入って戻ってきた。実に的確に間違いと未整理な部分を指摘していただいて頼もしい限り。絵のほうが完成したらじっくり見直そう。
3月29日
「アンダー・ザ・ドーム」への「早川さん出張版」描き終ったー。文藝春秋のPR誌「本の話」5月号に掲載予定です。
あ、ついでにご報告。このマンガと共に解説も載せていただきます。普通に本の巻末にある後書きや解説に近いくらいのボリュームはあります。以前キングの短編集「夜がはじまるとき」に書かせていただいた解説と同じように、わりといいたい放題ですw
大変お疲れさまでした。
以降も校正が続いているようですが・・・・
「アンダー・ザ・ドーム」は勿論、cocoさんの解説や「今日の早川さん出張版」にも期待しています。
cocoさん、勝手に引用してすいませんでした。
蛇足。
coco_n
原稿が終わったいま、「アンダー・ザ・ドーム」の1500ページ近いゲラをどうしてくれようか途方に暮れている。
tkr2000
リサイクル引き受けますよ。3月31日までならエコポイントつきます。
coco_n
わははは、それはさすがに無理っすよw Schunagさんにドーム原書のハードカバーで撲殺されちゃう。
お後がよろしいようで。
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