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2011年6月の16件の投稿

2011/06/29

「アイ・アム・ナンバー4」のキングの影響を!?

「アイ・アム・ナンバー4」 さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは、2011年7月8日に、日本公開される予定の映画「アイ・アム・ナンバー4」

「アイ・アム・ナンバー4」
監督:D・J・カルーソー
製作:マイケル・ベイ
原作:ピタカス・ローア
脚本:アルフレッド・ガフ、マイルズ・ミラー、マーティ・ノクソン
出演:アレックス・ペティファー、ティモシー・オリファント、テリーサ・パーマー、ダイアナ・アグロン、カラン・マッコーリフ、ケヴィン・デュランド

一応最初にお断りしておきますが、今日は本当に妄想です。

先ずは「アイ・アム・ナンバー4」予告編を観ていただきたい。

いかがでしょう。おわかりになりましたか。
と言うのも、予告編にこんなセリフがありますね。

サラ 「よろしくね 名前は?」
ジョン「あぁ…ジョンとでも呼んでくれ」
サラ 「本名を教えない主義?」

字幕では前述のようになってますが、ジョンは実際は「John... Smith.」って答えてますよね。

実は、予告編にはありませんが、IMDbによると、自分の事をジョン・スミスと名乗るシーンが他にもある模様なのです。
これは正しく
「デッド・ゾーン」の影響としか考えられません。

嘘です。
ごめんなさい、これは完全に妄想だと思います。

とは言うものの、もしかしたらそうかも知れないので、劇場で確認してみましょう。

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2011/06/24

「FULL DARK, NO STARS」がブラム・ストーカー賞を!

2011年6月21日にLocus Onlineが伝えるところによると、スティーヴン・キングの「FULL DARK, NO STARS」が、2010年のブラム・ストーカー賞(The Bram Stoker Awards)最優秀短編集賞(Superior Achievement in a Collection)を受賞した模様。

「ブラム・ストーカー賞」(Bram Stoker Award)は、アメリカ合衆国のホラー作家協会(HWA、Horror Writers Association)が毎年主催する、その年に出版された最も優れたホラー小説、ダーク・ファンタジーなどに贈られる賞。

1988年に上述のHWAが設立され、その活動の一つとして創設された。名称はホラー小説の古典「吸血鬼ドラキュラ」の作者であるブラム・ストーカーにちなむ。

(Wikipediaより引用)

2010 Stoker Winners

最優秀長編賞
「A Dark Matter」ピーター・ストラウブ 著

最優秀処女長編賞
「Black and Orange」Benjamin Kane Ethridge 著
「Castle of Los Angeles」Lisa Morton 著


長編フィクション賞
「Invisible Fences」Norman Prentiss 著


短編フィクション賞
「The Folding Man」Joe R. Lansdale 著

アンソロジー部門賞
「Haunted Legends」Ellen Datlow & Nick Mamatas 編

最優秀短編集賞
「Full Dark, No Stars」スティーヴン・キング 著


ノンフィクション部門賞
「To Each Their Darkness」Gary A. Braunbeck 著


最優秀詩集賞
「Dark Matters」Bruce Boston 著

2010年のブラム・ストーカー賞は、2011年6月16日〜19日にニューヨーク州ロングアイランドで行われた「STOKER WEEKEND」で発表された。

なお、ジョー・ヒルの「HORNS」は最優秀長編賞にノミネートされていたが、残念ながら受賞にはいたらなかった。

因みに、スティーヴン・キングのブラム・ストーカー賞の受賞歴は次の通り。

「ミザリー」1988年 最優秀長編賞
「ゴーサム・カフェで昼食を」1996年 最優秀中編賞
「グリーン・マイル」1997年 最優秀長編賞
「骨の袋」1999年 最優秀長編賞
「リーシーの物語」2007年 最優秀長編賞
「悪霊の島」2009年 最優秀長編集
「夕暮れをすぎて」「夜がはじまるとき」2009年 最優秀短編集賞

ついでと言っては何だが、ジョー・ヒルの受賞歴は次の通り。

「年間ホラー傑作選」2006年 長編フィクション賞
「20世紀の幽霊たち」2006年 最優秀短編集賞
「ハートシェイプト・ボックス」2008年 最優秀処女長編賞

キングはともかく、ジョー・ヒルは大変なもんですよね。

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2011/06/22

荒木飛呂彦スティーヴン・キングを語る

2011年6月17日に集英社新書から刊行された「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」において、荒木飛呂彦はまるまる一章を費やしてスティーヴン・キングとキング原作の映像化作品について語っている。

「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」

著者:荒木飛呂彦
出版社:集英社(集英社新書刊)

「ジョジョ」の原点はホラー映画にあった!
「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦が、自身の創作との関係を語りながら独自のホラー映画論を展開。描き下ろしイラスト多数!

(オフィシャル・サイトより引用)

まえがき モダンホラー映画への招待
第一章 ゾンビ映画
第二章 『田舎に行ったら襲われた』系ホラー
第三章 ビザール殺人鬼映画
第四章 スティーブン・キング・オブ・ホラー
第五章 SFホラー映画
第六章 アニマルホラー
第七章 構築系ホラー
第八章 不条理ホラー
第九章 悪魔・怨霊ホラー
第一〇章 ホラー・オン・ボーダー
あとが
(目次より引用)

本書は、スティーヴン・キングのファンでスティーヴン・キング作品の影響を受けている、と言われている漫画家の荒木飛呂彦が、1970年代以降のホラー映画を解説するホラー映画の解説本である。

その語り口は穏やかでわかりやすく真摯であり、ホラー映画のことをあまり知らない人たちにとっての良質なホラー映画入門書に仕上がっているし、ホラー映画をよく知っている人たちにとっては、勿論そのほとんどが知っている情報ではあったとしても、そのホラー映画の歴史や背景等々、様々な断片的な知識や情報を体系的に一冊にまとめた解説書としても機能する素晴らしい書籍だと言える。

しかも紹介する作品から次に紹介する作品への流れが美しい。
ホラー映画ファンの思考の流れと見事に合致しているのだ。

章立ては前述のように、ホラー映画を荒木飛呂彦自身の感性でジャンル分けをしていて、先ず、そのジャンルの中で荒木飛呂彦がベストだと思う作品をあげ、その作品の批評、更に歴史的な背景から、制作者がその作品以前に扱ってきた題材やホラー映画史におけるその作品の位置づけ、そしてその後に派生するフォロアーや他の作品との関連性などなど、映画史上の流れが明確に語られて行く。

そして特筆すべき点は、繰り返しになるが、紹介する作品から次に紹介する作品へと繋がる連想的な流れが大変素晴らしい。

ここで、いくつかの章を例に挙げるので、荒木飛呂彦の思考の流れを追体験して欲しい。

第二章 『田舎に行ったら襲われた』系ホラー
「悪魔のいけにえ」
先ず、ベストの作品をあげ、批評し

「脱出」
そのジャンルに関心を持った自身のきっかけを語り

「わらの犬」

「サランドラ」

「ヒルズ・オブ・アイズ」
旧作とリメイクを比較し

「2001人の狂宴」(「2000人の狂人」)

「蝋人形の館」(「肉の蝋人形」)

「ハイテンション」
リメイク版の「ヒルズ・オブ・アイズ」のアジャ作品から監督の魅力を語り

「ヒッチャー」
今度は監督ではなく俳優の魅力で一本紹介する

「キャビン・フィーバー」

「ホステル」
監督繋がりでもう一本

「変態村」
特殊な作品を挙げ

「モーテル」
ここで「モーテル」かよ

「ジーパーズ・グリーパーズ」
今度はコッポラ(製作)かよ

「正体不明 ゼム」
最後に・・・・

第六章 アニマルホラー
「ジョーズ」
先ずはベストの作品を挙げ、批評し

「オープン・ウォーター」
「ジョーズ」で描かれなかった領域の恐怖を

「ディープ・ブルー」
「ジョーズ」の流れ出はあるが異色のアニマルホラー(遺伝子改造生物)を紹介

「リンク」
その遺伝子改造生物の流れで「リンク」

「モンキー・シャイン」
更にそれをすすめて「モンキー・シャイン」

「アラクノフォビア」
最後に一本

いががだろうか。
荒木飛呂彦の思考の流れは読み取れただろうか。

ところで本書が執筆された目的なのだが、荒木飛呂彦は本書「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」を通じて、比較的虐げられているホラー映画の地位の向上を図っている、と思われる。

がんばれ! 荒木飛呂彦よ!
ホラー映画の明日のために!

しかし、漫画家である荒木飛呂彦が、自作を創作する上で、影響を受けた作品を列挙する、と言う行為は、非常に潔い印象を受ける。

つまり、作家の根源たる、自作に影響を与えたであろう様々な作品についてを開陳する、と言うことはある意味自分の頭の中を公開することと近しいものではないだろうか。
その器の大きさには頭が下がる思いである。

さて、当ブログはスティーヴン・キングに関する情報を紹介するブログである。
そんな訳で、折角なので『第四章 スティーブン・キング・オブ・ホラー』の内容を少し紹介したいと思う。

荒木飛呂彦が描いたスティーヴン・キング
『第四章 スティーブン・キング・オブ・ホラー』の扉画。

荒木飛呂彦によるキングの位置づけ

『読者を「怖がらせるために」細々とした人間描写から歴史に隠された怨念に至るまでを追求している最高峰の作家であると、僕はそう位置づけています』

荒木飛呂彦によるキング映画のベスト3

1.「ミザリー」
2.「ミスト」
3.「ペット・セメタリー」

最初のキング映画体験

『キング原作の映画を最初に観たのは「キャリー」でしたが、その時はまだ原作小説があることを知らなかったと言うより、キングという小説家がいることさえ知りませんでした。』

「シャイニング」について

『映画(「シャイニング」)では、怪奇現象を通して殺人鬼になってしまった父親を、息子の少年がある方法で死へと誘う。けれど息子が父親を倒して終わるというのは、スティーブン・キングの流儀ではないでしょう。たとえ仲が悪かったとしても、父親と息子は最後には理解し合うものとしてキングは小説で描いていて、それは彼なりの哲学と言っていいかもしれない。だから殺人鬼になったとしても、息子が父親を倒してしまえば親子関係はそれで終わってしまい、キング作品における人間関係 の在り方としては間違っていると言わざるを得ません。小説のほうでも父親と息子は戦いますが、最後は理解し合うというか、父親が息子を見守る形で完結しています。』

「シャイニング」の父親と息子の関係については、現在でも論争が起きている問題ですね。

「ミザリー」について

『雪山での自動車事故で足を負傷した人気小説家と、彼を換金した熱狂的なファンの中年女が駆け引きを繰り広げる「ミザリー」。キング原作の中では、これが僕のナンバー1です。』

ナンバー1と言うところがウイットに富んでますね。

『「編集者と作家の、こういう愛憎入り交じった関係の中でこそ名作は作られて行くんだな」と妙に実感してしまいまった作品でもありました。考えようによってはこの中年女は、「ミザリー」にとって最高の編集者だったのかもしれません。そこまで描いてしまったということにおいても、この作品は栄光ある「超傑作」に決定ですね。』

この辺については先日の「スティーヴン・キング酒場」において藤田新策さんが、語っていました。

「ドリームキャッチャー」について

『とにかく見てほしいのが、山小屋に集まった男たちが遭難者を助けるシーンです。この遭難者がトイレに入っている。するとどんなことが起こるかというのが、もう下ネタあり、アクションあり、グロテスクありの見どころとなっています。バカバカしくて吹き出しそうになっても、ギャグではない。しかも荒唐無稽に見えてリアルという、その絶妙の匙加減の中から恐怖が立ち上がってきます。』

そこは名シーンですね。
恐怖が立ち上がってきます、と言うのが良い表現だと思います。

因みに、本書の冒頭に「荒木飛呂彦が選ぶホラー映画 Best20」が掲載されているのだが、キング原作作品では「ミザリー」がベスト3に、「ミスト」がベスト8にランクインしている。

とにかく、本書「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」は、ホラーの解説書としても十分に面白いし、荒木飛呂彦の作品を考察する上でも資料価値の高い書籍に仕上がっています。

関心がある方には是非ご一読をお勧めする良質な書籍だと思います。

特に1970年代から劇場で映画を、とりわけホラー映画を観てきた人たちにとっては、非常に面白い書籍に仕上がっていると思いますよ。

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2011/06/20

父の日記念「映画史に残る最悪な父親10人」

2011年6月20日に映画.comが伝えるところによると、米映画評論家マット・ゾーラー・サイツが、「映画史に残る最悪な父親10人」を米文芸サイトSalon.comに発表した模様。

まあ、大体想像はつくと思うのだが、「シャイニング」のジャック・トランスもこの「映画史に残る最悪な父親10人」に選出されている。

父の日記念「映画史に残る最悪な父親10人」

記録のため全文を引用する。

[映画.com ニュース] 6月19日の父の日にちなんで、米映画評論家マット・ゾーラー・サイツが、「映画史に残る最悪な父親10人」を米文芸サイトSalon.comに発表した。

第1位に選ばれたのは、テイラー・ハックフォード監督の「ディアボロス 悪魔の扉」でアル・パチーノが演じた法曹界の大物ジョン・ミルトン。ネタバレになるため、最悪な父親である理由を挙げるのは控えるが、ダース・ベイダーやジャック・トランスら強者を抑えての首位となった。

最悪な父親10人は以下の通り。

1.ジョン・ミルトン(アル・パチーノ)/「ディアボロス 悪魔の扉」(97)

2.ダース・ベイダー/「スター・ウォーズ」シリーズ

3.ノア・クロス(ジョン・ヒューストン)/「チャイナタウン」(74)

4.グランパ(ジョン・ドゥーガン)/「悪魔のいけにえ」(74)

5.ハリー・パウエル(ロバート・ミッチャム)/「狩人の夜」(55)

6.ジャック・トランス(ジャック・ニコルソン)/「シャイニング」(80)

7.ブラッド・ホワイトウッド・Sr.(クリストファー・ウォーケン)/「ロンリー・ブラッド」(86)

8.ビル・メイプルウッド(ディラン・ベイカー)/「ハピネス」(98)

9.エド・ウィルソン(ロドニー・デンジャーフィールド)/「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(94)

10.ドワイト・ハンセン(ロバート・デ・ニーロ)/「ボーイズ・ライフ」(93)

まあ、余談ですが、キングの「シャイニング」に登場するジャック・トランスはそんなに最悪ではないんですけどね。

因みに、この記事のニュースソースはここです。

The 10 worst dads in movie history

折角なので、「シャイニング」のジヤック・トランスが何故選出されているか、マット・ゾーラー・サイツのコメントを引用する。

I almost thought about leaving Jack Torrance off this list because, like Bill Maplewood in "Happiness," he's not so much evil as weak; he's a recovering alcoholic driven mad by isolation at the Overlook Hotel, where he's serving as winter caretaker while trying to write a book and make amends to his wife, Wendy, and their young son, Danny, whom Jack abused. Plus, the whole place is haunted by spirits. There are intimations that Jack is possessed by evil, or that whatever latent evil he has inside of him is being drawn out by circumstances. But let's face it: Judged purely on his actions, Jack Torrance is, like Bill Maplewood, a horrible dad pretty much any way you, um, slice it. There is no aspect of Jack's behavior that one could hold up as an example of the right way to be a father, a husband or a human being. At the start of the story, he's an emotional basket case, and by the end, he's a homicidal loon.

"I'm very confused, and I just need time to think things over!" his wife, Wendy, exclaims tearfully, wielding a bat as a completely insane Jack advances on her. "You've had your whole fucking life to think things over," he snarls, "what good's a few minutes more gonna do you now?" "Please! Don't hurt me!" "Wendy? Darling? Light of my life. I'm not gonna hurt ya. You didn't let me finish my sentence ... I said, I'm not gonna hurt ya. I'm just going to bash your brains in. Gonna bash 'em right the fuck in!"

やっぱり、ジヤック・トランスをこの「映画史に残る最悪な父親10人」のリストに入れるべきかどうか、悩んだみたいですね。

余談だけど、このマット・ゾーラー・サイツって言う人は、結構面白い記事を書いてますね。

The 10 most macho movie moments

Trash-talking nine classic movies

The best fake Spielberg movies

ご参考まで。


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2011/06/17

「悪魔のいけにえ」レザーフェイスはナイスガイ!?

「レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー」 2011年6月14日にウォーカープラスが伝えるところによると、トビー・フーパーの「悪魔のいけにえ」でレザーフェイスを演じたガンナー・ハンセンはスティーヴン・キングと仲がよく、キングの息子と遊んだ事もある模様。

「悪魔のいけにえ」レザーフェイスはナイスガイ!? アイスランド初のホラー映画の監督を直撃

記録のため、全文を引用する。

美しい北欧の国アイスランド。そのアイスランドから、首が飛び、血飛沫舞上がる初のホラー映画が誕生。タイトルは「レイキャヴィク・ホエール・ ウォッチング・マサカー」(公開中)。アイスランドは世界有数の捕鯨国であるが、その捕鯨問題をネタに! 強烈なブラックパロディ・ホラー映画に仕上がっている。来日したジュリアス・ケンプ監督とプロデューサーのイングヴァール・ソルダソンに話を聞いた。

ホエール・ウォッチングのために世界中から観光客が訪れるアイスランド、レイキャヴィク。いつものように出航する観光船だったが、不慮の事故により 船長を失ってしまう。そこへやって来た家族経営の捕鯨船。捕鯨禁止の運動により失業していた一家は、観光客を逆恨み。血みどろの惨劇が展開することに。

捕鯨業とホエールウォッチング業の衝突という社会問題を、なぜ題材に選んだのか。率直な疑問を監督にぶつけてみた。「アイスランドの現状として、その問題があったからなんだ。10m離れたところで、ホエールウォッチングをする懐の温かい人もいれば、捕鯨ができなくなって非常に厳しい思いをしている人 がいる。目の前にある現実で、殺人以外はみんな本当のことだよ(笑)」。

「レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー」ジュリアス・ケンプ監督(左)とプロデューサーのイングヴァール・ソルダソン しかし、この物語は決して政治的な物語ではない。自分だけは助かろうと、本性をむき出しにする観光客側も十分に卑劣なキャラクターとして描かれる。 「出てくる登場人物はみんな悪者(笑)。世の中、善人なんてそんなにいないからね。みんなダークな面を持っていて、そして死は誰にでも訪れる運命だという ことを伝えたかったんだ」。

大傑作ホラー「悪魔のいけにえ(=テキサス・チェーンソー・マサカー)」(74)から、タイトルの発想を得た本作。殺人鬼レザーフェイスを演じた俳 優ガンナー・ハンセンが、唯一の“良い人”として登場する。プロデューサーは「良いタイトルを思いついたので、せっかくだからアイスランド出身のガンナー をアメリカから呼び戻してやろうと。「悪魔のいけにえ」ではガンナーは最高に恐いヤツ。だから今回は、彼を良いヤツとして描こうと思ってね」と微笑む。

さらに「彼は地球上で最も良い人の一人じゃないかと思うくらいのナイスガイ。今は文筆活動や大学で教師をしているんだ。美しい詩を書くんだよ」とホラー映画界のカリスマの素顔を暴露する。

すっかりガンナーの人間性にほれ込んでいるようで、彼のこととなると、ふたりとも嬉しそうに話が弾む。「ガンナーはスティーヴン・キングと仲が良くて、彼の子供と遊んであげることがあったらしい。それを見ていたスティーヴンは、一瞬レザーフェイスのフラッシュバック映像がよみがえって、『俺の息子に何をする!』って追い出しそうになったんだって!」とイングヴァールが明かすと、監督も大爆笑だった。

アイスランド初の本格ホラー映画。本国での反応はどうだったのだろう?  「一部の古い世代は、とても恐がって困惑していたのは事実。でも、ほとんどの若い世代がこのユーモアを理解してくれて、すごく嬉しかった。多くの若い脚 本家たちがホラー映画のプロットを送ってきたり、短編を作ろうという動きも出てきている」と監督は語る。

プロデューサーも「新しい章が始まったと言えるんじゃないかな。アイスランドって、とても穏やかな国だから、ホラー映画が生まれることはあり得ない と言われていた。でも映画の世界は何でもありだからね」と、アイスランド映画界の活気を楽しみにしている様子で、ウィンクをして見せた。

 2008年の金融危機から、経済状況はどん底のアイスランド。しかし今、かつてないほどにアートが盛んだという。こんな時こそ、パワフルな文化の誕生が国を元気にするのかもしれない。是非劇場で、そのパワーの一端を感じてみてほしい。【取材・文/成田おり枝】

記事自体は、話題の「レイキャヴィク・ホエール・ ウォッチング・マサカー」のプロモーションのために来日した、監督のジュリアス・ケンプとプロデューサーのイングヴァール・ソルダソンの取材の最中に、キングとガンナー・ハンセンのエピソードが出た、と言う程度。

日本では、アイスランドの映画はなかなか見ることが出来ないし、アイスランドの映画人を知る機会も少ない。

そこで、ネームバリューがある「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスを演じたガンナー・ハンセンとキングとキングの息子のエピソードがプロモーションに使われた、と言う経緯だろうか。

因みにキングの息子が誰の事を指しているのかは不明。

余談だけど「アンダー・ザ・ドーム」に登場する謎のあいつはレザーフェイスじゃないのかな。

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2011/06/14

「アンダー・ザ・ドーム」こぼれ話 その2 なぜ「飛行機とウッドチャック」なのか?

さて皆さん、どうでしょう。
そろそろ「アンダー・ザ・ドーム」を読了されましたでしょうか。

今日は「アンダー・ザ・ドーム」を読んでて、個人的にちょっと気になった点を紹介してみたいと思う。

今日はその第2回。

スティーヴン・キングの「アンダー・ザ・ドーム」と言う作品の構成上の特徴として興味深いのは、比較的キャッチーなタイトルがそれぞれの章についている、と言う点。

上巻から章のタイトルを引用すると次の通り。

「飛行機とウッドチャック」
「バービー」
「ジュニアとアンジー」
「幹線道路と閑散道路」
「鳥がたくさん死んでるな」
「同時多発カス事態」
「おれたちみんなでチームを支えてる」
「すべては町のため、町民の利益のために」
「祈り」
「気を狂わせ、盲目にし、精神を錯乱させられた者」
「これでもまだ最悪の事態じゃない」
「にゃっく-にゃっく-にゃっく」
「ミサイル攻撃迫る」
「嵌めてやったぞ」
「ピンクの星が降っている」
「波に乗っている」
「檻にぶちこむ」

いかがですか。面白そうでしょ。

さて、今日の本題は冒頭の章「飛行機とウッドチャック」について。

ウッドチャックと聞いて思い出したのはキングの「ハイスクール・パニック」

「ハイスクール・パニック」の冒頭、チャールズ・デッカーが窓から外を眺めると、芝生にいるウッドチャックを見つける。

いや、違うぞ、あれはウッドチャックではなくリスだった。

折角なので「ハイスクール・パニック」の冒頭の一節を引用する。

ごきげんな朝だった----気分のいい五月の朝。気分よく過ごせたのは、朝食をちゃんと食べられたせいと、代数IIの時間にリスを見かけたせいだ。

残念、あれはウッドチャックではなくリスだった。

それでは冒頭にウッドチャックが出てくる作品とは・・・・

そう、「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」だ。

「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」のウッドチャック
「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」のファースト・カット。本作ではシリーズのお約束通りに、パラマウントのロゴからウッドチャックの巣にオーバーラップする。この直後、ウッドチャックはフレームインしてくる自動車に轢かれそうになる。轢かれて真っ二つなら正に「アンダー・ザ・ドーム」

おそらくこの辺で、賢明な読者諸氏はわたしの言いたい事がわかったのではないだろうか。

スティーヴン・キングは「アンダー・ザ・ドーム」の冒頭にウッドチャックを登場させる事により、スティーヴン・スピルバーグの「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」を引用し、「アンダー・ザ・ドーム」がどのような物語に発展するのかを暗示しているのだ。

しかもクリスタル・スカルを使うと・・・・

どうかな、わかっていただけるかな。
わかる人は今頃膝を叩いてると思うよ。



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2011/06/13

「閉ざされた共同体の危機と恐怖」/有栖川有栖

2011年6月5日付「日本経済新聞」に掲載された有栖川有栖の「アンダー・ザ・ドーム」の書評「閉ざされた共同体の危機と恐怖」がWEBで公開された。

「閉ざされた共同体の危機と恐怖」

記録のため全文を引用する。

 舞台はメイン州の片田舎。ある日、チェスターズミルという小さな町が、透明の巨大なドームにすっぽりと包まれる。正体はまったく不明で、外界と連絡は取れる ものの直接的な助けは得られない。閉鎖された共同体の人々は、人間に何ができるか、危機にあってどう振舞うべきかを試されることになる。

 SFファンならずとも、どこかで聞いたような設定だと思われるだろう。キング作品には珍しいことではない。どこかで聞いたような設定に格別新しいアイディアを付与するでもなく、豪腕とも言うべき筆力で読ませてしまうところが「恐怖の帝王」の真骨頂だ。

 それゆえキング作品には舞台裏がない。前記の設定から、あなたなら(さあ、ホラー作家になったつもりで)どんな小説を書くだろうか? この 作品は、町の上を飛行中だったセスナ機が空中で爆発するシーンから始まる。森では動物たちが突如として身体を切断され、庭いじりをしていた女性がいきなり 右手を失う。謎のドームが出現したのだ。

 書き出しが浮かんだとして、それからどう続けよう? 外部から孤立したのをいいことに町のボスが警察まで牛耳り、恐怖で人々を支配しようとするのもアリだろう。キングもそうした。悪と戦う主人公と、その人物に味方する人々も描きたい。それから?

 キングは、35年も前にこの物語の着想を得ながら、なかなか形にできなかったという。そして、今ならできるかもしれないと考え、「アクセル をフロアまで踏みっぱなし」で完成させたのだとか。「こう書けば怖いだろう、スリリングで面白かろう」という作者の発想と技巧が、そのまま全読者に晒され ている。

 テーマもストーリーもいたって判りやすく、それでいて陳腐ではない。キング作品の中でも上位に位置する出来ではないか。

 驚くべきは、これだけの長さでありながら「あの脇役についてもっと読みたい」と思わせるふくらみがあること。大長編を1カ月かけて楽しむつもりでいても、ページをめくる手が止まらず、数日後には読み終えているかもしれない。

(作家 有栖川有栖)
[日本経済新聞朝刊2011年6月5日付]

換骨奪胎と言うか、『どこかで聞いたような設定に格別新しいアイディアを付与するでもなく、豪腕とも言うべき筆力で読ませてしまうところが「恐怖の帝王」の真骨頂だ。』と言う部分が嬉しい。

また、作家特有の視点なのか、『それゆえキング作品には舞台裏がない。前記の設定から、あなたなら(さあ、ホラー作家になったつもりで)どんな小説を書くだろうか?』と言う部分も、良いですね。

ありふれた設定を繰り返し利用するキングの作風を肯定している印象を受けますね。

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2011/06/12

『「アンダー・ザ・ドーム」ネタバレ円卓会議』開催のお知らせ

2011年5月13日に東京新宿「Club EXIT」で開催されたトーク・イベント「スティーヴン・キング酒場」に参加したメンバーから、「アンダー・ザ・ドーム」読了者限定のネタバレ座談会みたいなイベントの開催を希望する声があがった。

確かに「スティーヴン・キング酒場」は非常に楽しいイベントだったのだが、如何せん、「アンダー・ザ・ドーム」の出版時期と開催時期の問題で、会場には「アンダー・ザ・ドーム」を読了している人があまりおらず、そのためイベント出演者は作品の内容に深く踏み込んだ話題に触れないよう意識せざるを得なかった。

しかしながら、スティーヴン・キングの「アンダー・ザ・ドーム」と言う作品は、読了した誰もが思うように、作品に対する自分の意見や考えを述べたり、人の意見や考えを聞いたりと、読了者同士でわいわいがやがやと好き勝手な事を話し合いたくなる作品でもあったのだ。

それなら、もしそんな希望があるのならば、「アンダー・ザ・ドーム」のネタバレ座談会を開催しようと企画を練ることになり、その結果、次の要領で『「アンダー・ザ・ドーム」ネタバレ円卓会議』を開催する運びとなった。

最初にお断りさせていただくが、今回の『「アンダー・ザ・ドーム」ネタバレ円卓会議』は諸般の事情で、第一部の読書会部分と、第二部の懇親会部分に分かれていることをお断りしておく。

と言うのも、希望者の何人かが、新宿のとある中華レストランの「飲茶オーダーバイキング」を食したい、と言う希望をあげてきたのだ。 今回のイベントが「円卓会議」と称しているのもそんな理由である。

■イベント概要
第一部(読書会)
『「アンダー・ザ・ドーム」ネタバレ円卓会議』第一部
日程:平成23年7月9日(土) 10:00~12:00
会場:「大久保」駅付近(「大久保」駅下車徒歩1分、「新大久保」駅下車徒歩5分)
会費:500円
定員:14名

第二部(懇親会)
『「アンダー・ザ・ドーム」ネタバレ円卓会議』第二部
日程:平成23年7月9日(土) 13:00~お腹いっぱいになるまで
会場:「新宿」駅付近(「新宿」駅南口下車徒歩3分)
会費:4,000円(お酒を飲まれる方は別途料金が発生します)
定員:14名 ※ 詳細は参加申込者に個別に連絡します。

■参加資格
「アンダー・ザ・ドーム」読了者

■申込方法
次のメールアドレス宛で、

1)お名前
2)連絡先電話番号(携帯電話でも可)
3)ツイッターのアカウントがある方はツイッターのアカウント
4)第一部及び第二部の参加希望
 例)第一部(参加・不参加) 第二部(参加・不参加)

をお知らせ下さい。
なお、メールのタイトルは「アンダー・ザ・ドーム円卓会議」でお願いします。

申込メールアドレス tkr@mb.infoweb.ne.jp

■その他
今回の『「アンダー・ザ・ドーム」ネタバレ円卓会議』第一部(読書会)は、読書会という体裁ではありますが、基本的に堅苦しい高尚なものではなく、キングファンの親睦を深める事を目的として、「アンダー・ザ・ドーム」について好きな事を語り合う、という程度の集まりにしたいと考えています。

読書会とかいうと、敷居が高いな、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、気にせず参加してみてはいかがかな、と思います。
ただの雑談です。

なお、本イベントの主催者は「スティーヴン・キング研究序説」のtkrです。
念の為。

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2011/06/10

「FULL DARK, NO STARS」のペーパーバックに新たな短篇が!?

「FULL DARK, NO STARS」 2011年6月に北米で出版される予定のスティーヴン・キングの短篇集「FULL DARK, NO STARS」のペーパーバック版に、新たな短篇「UNDER THE WEATHER」が収録される模様。

表紙画像の上部を確認願いたい。

因みに、ハードカバー版の「FULL DARK, NO STARS」には、「1922」「Big Driver」「Fair Extension」「A Good Marriage」の4本の短篇が収録された短篇集で、今回収録の「Under the Weather」が収録される事により、5作品が収録された短篇集になる模様。

また、Cemetery Dance Publicationsで、同書「FULL DARK, NO STARS」を購入すると、限定のChapbook(小冊子)が付いてくる模様。

Full Dark, No Stars Trade paperback with Bonus Chapbook!

因みに、Amazon.co.jpでは、同書「FULL DARK, NO STARS」は2011年7月5日の発売予定になっている。

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2011/06/08

製作25 周年を迎える珠玉の名作「スタンド・バイ・ミー」国内で初めてブルーレイで発売!

「スタンド・バイ・ミー 製作25周年記念 HDデジタル・リマスター版 ブルーレイ・コレクターズ・エディション 【初回生産限定】」
2011年5月30日にCINEMA TOPICS ONLINEが伝えるところによると、「スタンド・バイ・ミー」の国内版ブルーレイが発売される模様。

製作25 周年を迎える珠玉の名作「スタンド・バイ・ミー」国内で初めてブルーレイで発売!

発売・販売元のソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの紹介ページはこちら。

「スタンド・バイ・ミー 製作25周年記念 HDデジタル・リマスター版 ブルーレイ・コレクターズ・エディション 【初回生産限定】」

■ストーリー
1959年オレゴンの小さな町。文学少年ゴーディをはじめとする12才の仲良し4人組は、行方不明になった少年が列車に轢かれて野ざらしになっているとい う情報を手にする。死体を発見すれば一躍ヒーローになれる!4人は不安と興奮を胸に未知への旅に出る。たった2日間のこの冒険が、少年たちの心に忘れえぬ 思い出を残した・・・・・・。

■スタッフ
監督:ロブ・ライナー
脚色・製作:レイノルド・ギデオン
脚色・製作:ブルース・A・エバンス
製作:アンドリュー・シェインマン
原作:スティーブン・キング
主題歌「スタンド・バイ・ミー」:ベン・E・キング
撮影:トーマス・デル・ルース
音楽:ジャック・ニッチェ

■キャスト
ゴーディ:ウィル・ウィートン(原康義)
クリス:リバー・フェニックス(村上想太)
テディ:コリー・フェルドマン(宮里駿)
バーン:ジェリー・オコネル(海蜂拓也)
エース:キーファー・サザーランド(加瀬康之)
作家:リチャード・ドレイファス(原康義)

■特典映像
★25年目の再会:ピクチャー・イン・ピクチャー(BONUSVIEW):ロブ・ライナー監督、ウィル・ウィートン(ゴーディ役)、コリー・フェルドマン(テディ役)/イントロダクション付き ※BDのみの特典
★ロブ・ライナー監督による音声解説
★メイキング・ドキュメンタリー:あの夏の思い出
★ミュージック・ビデオ:“スタンド・バイ・ミー”
★BD-LIVE ※BDのみの特典
★予告編集
★豪華フォト・ブックレット付 製作25周年記念アウターケース仕様

■音声仕様
1.DTS-HD Master Audio5.1chサラウンドオリジナル(英語)
2.ドルビーデジタル モノラル オリジナル(英語)
3.DTS-HD Master Audio5.1chサラウンド日本語吹替
(DVD収録(*モノラル)とは翻訳、声優ともに異なります。

ところで、特典映像についてだが、【25年目の再会:ピクチャー・イン・ピクチャー(BONUSVIEW):ロブ・ライナー監督、ウィル・ウィートン(ゴーディ役)、コリー・フェルドマン(テディ役)/イントロダクション付き ※BDのみの特典】以外の特典映像は、既にDVDに収録されている特典映像と同じものだと思うけど、この特典【25年目の再会】はなんと40分もあるらしい。

期待ですね。

とは言うものの、先日のエントリー『映画 「スタンド・バイ・ミー」 のキャストが25年ぶりに集結』で紹介した通り、「スタンド・バイ・ミー」の25周年記念BD/DVD発売記念イベントには、ジェリー・オコンネル、コリー・フェルドマン、ウィル・ウィートン、リチャード・ドレイファス、ロブ・ライナーらが集まったようなので、もう少し多くのキャストの映像特典を収録して欲しかったですね。

でも、このブルーレイは買いかも、ですね。

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2011/06/07

この夏、キングがすすめる小説とは!?

「MY SUMMER READING LIST BY STEPHEN KING」 先般のエントリー『米雑誌「Entertainment Weekly」#1157-1158にキングの記事が!?』で紹介した米雑誌「Entertainment Weekly」の記事の画像が、2011年5月27日にロバート・マキャモンのサイトで公開された。

Stephen King on "The Five" in Entertainment Weekly

このエントリーによると、キングは米雑誌「Entertainment Weekly」の記事「MY SUMMER READING LIST」において、ロバート・マキャモンの「The Five」を含む12冊の小説を紹介している模様。

それでは、気になる作品を紹介していきたいと思う。

6月のオススメ

「BURIED PREY」ジョン サンドフォード

「ROBOPOCALYPSE」ダニエル・H・ウィルソン


「THE FIVE」ロバート・マキャモン

THE FIFTH WITNESS」マイクル・コナリー


7月のオススメ

「THE SENTRY」ロバート・クレイス

「THE SILENT LAND」グレアム・ジョイス

「THE CYPRESS HOUSE」マイクル・コリータ

「DOG ON IT」スペンサー・クイン

8月のオススメ

「THE ACCIDENT」リンウッド・バークレイ

キングが紹介しているのは12冊、ということなのだが、マキャモンが公開している画像には、9冊しか掲載されていない。

従って、次のページに残りの3冊が掲載されているのだろう、と思える。

次のページが見たいところですね。

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2011/06/06

『児玉清 生涯で本当に愛した「黄金の50冊」』にキングの作品が!?

「週刊文春」2011年6月2日号中吊り広告
2011年5月26日に発売になった「週刊文春 6月2日号」の記事『児玉清 生涯で本当に愛した「黄金の50冊」』において、スティーヴン・キングの「小説作法」「黄金の50冊」に選出されていました。

5月28日に「週刊文春 6月2日号」の中吊り広告をたまたま見つけたわたしは、読書家として知られている児玉清氏が選んだと言う「黄金の50冊」を是非知りたいと思った。

勿論、キングファンとしてはもしかしたらスティーヴン・キングの作品がその「黄金の50冊」に選ばれているかも知れないと思ったし、しばらく前になるがスティーグ・ラーソンの「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上)」の帯に書かれていた「面白いという言葉を百回繰り返してもまだ足りないほど心を奪われた。これぞ最高のミステリーだ。」と言う児玉清氏の言葉を覚えていたわたしは、そんな児玉清氏の選んだ「黄金の50冊」を是非知りたいと思ったのである。

そんな訳で、わたしは「週刊文春 6月2日号」を購入した。

しかしながら、残念だったのは、この「黄金の50冊」は、児玉清氏が選んだものではなく、「児玉さんの著書や書評などで紹介された本から小誌(「週刊文春」)が厳選した50冊」とのこと。

まあ、それでも良いやと思いながら記事を読んでいくと、先ずは児玉清氏の読書家たる所以とも言える読書や小説にまつわる楽しいエピソードがたくさん紹介されている。「読書子に寄す」ってやつだね。

そして記事の本題『児玉清の愛した「黄金の50冊」』だが、想像通りと言うか順当と言うか、古今東西の名著が並んでいる。

そして、この50冊のリストには、日本の作品が24冊。海外の作品が26冊含まれており、どちらかと言うと海外の小説をよく読んでいるわたしとしては、ディーヴァー、クライトン、デミル、グリシャム、クランシー、フォレット、クック、コナリー、フレミング、フォーサイス、ライアル、ル・カレ、ラーソン等々、綺羅星のような作家の名前が並んでいるのが嬉しい。

件のスティーヴン・キングについては「小説作法」がリストに入っているのは、作品の選択としてはちょっと微妙だと思うのだが、児玉清の「黄金の50冊」に入っている、と言う事は嬉しいのは嬉しいところである。

「週刊文春」2011年6月2日号『児玉清さんが遺した1万冊の「才人の証」』
なお、「週刊文春 6月2日号」には、児玉清氏の自宅の書庫の写真が掲載されている。因みに、その隣には「アンダー・ザ・ドーム」の広告が!

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2011/06/05

キングの最新長編「11/22/63」の一部が公開され、アマゾンではサイン本の予約が!?

14 2011年11月8日に出版される予定のスティーヴン・キングの最新長編「11/22/63」の一部が、「11/22/63」オフィシャル・サイトで公開されました。

An excerpt from 11/22/63

因みに、この「11/22/63」の抜粋だが、pdf版(全7ページ)をダウンロードすることもできる。

余談だけど、Amazon.co.jpでは「11/22/63」のサイン本( 11/22/63 Special Signed Edition )の予約が開始されているみたいだけど、本当だろうか。

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2011/06/04

血まみれホラー「キャリー」のリメイク主演に天才若手女優ヘイリー・スタインフェルド?

「トゥルー・グリッド」のヘイリー・スタインフェルドとジェフ・ブリッジス
2011年6月2日にハリウッドチャンネルが伝えるところによると、リメイク版「キャリー」のキャリー役に「トゥルー・グリッド」のマティ・ロスを演じたヘイリー・スタインフェルドの名前があがっている模様。

血まみれホラー「キャリー」のリメイク主演に天才若手女優ヘイリー・スタインフェルド?

「キャリー」の主演にはミーガン・フォックスが興味を示している、と言う噂もあるが、年齢的にもイメージ的にもヘイリーはぴったりといえる。

とのこと。

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2011/06/02

松尾たいこ作品集「TaikoMatsuo_Layered」一般発売開始!

「TaikoMatsuo_Layered」 2011年6月1日 松尾たいこさん(以下敬称略)の初めての作品集「TaikoMatsuo_Layered」の一般発売が開始された。

一般発売と言うのはどういうことか、というと、本書「TaikoMatsuo_Layered」は、5月29日まで、東京銀座「ポーラ ミュージアム アネックス」で開催されていた、松尾たいこ個展「TaikoMatsuo_Layered」で、先行発売されていたのだ。

ところで、松尾たいこと言えば、スティーヴン・キングのファン的には「リーシーの物語」「シャイニング(新装版)」「ミザリー(新装版)」の装画を担当したイラストレーターという事で皆さんご存知だと思うし、キング以外でも「クライマーズ・ハイ」「日本の古典を読む」シリーズ、「奇想コレクション」シリーズ、文芸誌「小説すばる」等々、250冊以上の様々な作品の装画を担当されている人気イラストレーターである。

で、その松尾たいこの初めての作品集として、同書「TaikoMatsuo_Layered」が発売されたという事。

「TaikoMatsuo_Layered」
著者:松尾たいこ
出版:PARCO出版
アートディレクション:グルーヴィジョンズ
サイズ:A4判変形
ページ数:128ページ
価格:2,520円(税込)

★おすすめポイント★
1)イラストレーターになった1998年から現在まで、80点以上の作品を掲載。
2)絵の具の塗り方まで見えるような印刷。
3)ページによって4種類の紙を使用していて手触りがとてもよい。

(松尾たいこブログより引用)

因みに、PARCO CITYでは、サイン入りの「TaikoMatsuo_Layered」や様々なグッズが販売されている。
関心がある方は是非そちらもチェック。

パルコ・シティ リミテッドショップ[TaikoMatsuo]

因みに、かく言うわたしも実はここでサイン本をゲットさせていただいた。
本来ならば個展会場でサインをいただきたいところだったのだが、諸般の事情でそれは叶わなかった。残念。

ところで、「TaikoMatsuo_Layered」の内容については、松尾たいこ本人が紹介している映像がYoutubeにあがっているので、そちらを紹介する。


ついでに、と言っては大変失礼だが、個展の様子もYoutubeにあがっているので、そちらも紹介する。

因みに作品集は、アマゾンでも販売されていますよ。


さて、キングファンとして、松尾たいこ作品集「TaikoMatsuo_Layered」を眺めて見ると、「シャイニング」の装画が見開きで掲載されていたり、「リーシーの物語」の装画が掲載されていたりしているのが嬉しい。

それ以外にも、「TaikoMatsuo_Layered」は、本人が語るように、紙の質感がページ毎に違っていたり、またイラスト自体についての印刷は、筆のタッチは勿論、絵の具の重ね具合や、原画の紙質までが再現されている。
ともすれば、原画を手に取って見ているような印象さえ受けてしまうような、素敵な作品集に仕上がっている。

関心がある方は是非書店へ。

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2011/06/01

テレビシリーズ「骨の袋」7月から撮影開始か!?

2011年5月30日にDREAD CENTRAL.COMが伝えるところによると、スティーヴン・キングの「骨の袋」のテレビシリーズの撮影が7月6日からスタートする模様。

Stephen King's Bag of Bones Begins Filming in July

この記事によると、テレビシリーズ「骨の袋」の撮影は、カナダのノバスコシア州において、2011年7月6日に開始され、予定では8月31日まで続く模様。
因みに、5月30日時点で「骨の袋」のプリプロダクションがスタートしている模様。

「骨の袋」
監督:ミック・ギャリス
脚本:マット・ヴァン
原作:スティーヴン・キング 「骨の袋」(新潮文庫刊)

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