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2011年10月の14件の投稿

2011/10/31

町山智浩さんのベストのキング原作作品は?

町山智浩氏( @TomoMachi )のスティーヴン・キング原作作品に関するツイート 2011年10月30日 ツイッター上で面白い試みが行われていた。

それは、映画評論家の町山智浩氏( @TomoMachi )が、不特定多数の人々からの映画に関する質問に答えるもので、今回の企画は、ある特定の映画人が関わった作品の中で、町山智浩氏が自身の考える個人的なベスト作品を答えると言う企画だった。

例えば、デヴィッド・リンチ監督作品のベストは何ですか? と言うような質問に町山智浩氏が「ブルーべルベット」「イレイザーヘッド」「マルホランド・ドライブ」と答える、と言うもの。

そんな中、スティーヴン・キング原作作品の質問があり、それに対し町山智浩氏が答えたのである。

Q( @Curiouta ):スティーヴン・キング原作ものが気になってます。町山さんのベストは如何でしょうか。

A( @TomoMachi ):「ショーシャンクの空に」「キャリー」「シャイニング」が好きです。バカ映画として「ドリームキャッチャー」も。

Q( @eyasuyuki ):「デッド・ゾーン」選外・・・・

A( @TomoMachi ):ああ、「デッド・ゾーン」を入れて「シャイニング」を外しましょう!

Q( @Curiouta ):あれ?スティーブン・キングなら「ミスト」は?

A( @TomoMachi ):映画オリジナルのラストが嫌でした。

Q( @hayato_itimonzi ):「ミスト」のエンディングはやはり否定派なんですね、タマフルでも言ってましたね。

 

A( @TomoMachi ):監督に直接聞いたら「あのラストは絶対に希望を捨てるな!あきらめるな!」というメッセージだそうですが、だったら息子を殺す直前で止めてもよかったのに。あのラストは、人類が勝ち始めている、という意味だそうです。あと5分待ってれば・・・・

いかがでしょうか。

結果としては、町山智浩氏がベストとするスティーヴン・キング原作作品は、「ショーシャンクの空に」「キャリー」「デッド・ゾーン」の3本。
おバカ映画としては「ドリームキャッチャー」がベストとのこと。

いかがでしょう。
多分、このブログに通っていただいている皆さんは方々からすると、既にご覧になっている作品ばかりだと思いますが、もし観ていない方がいらっしゃったら是非観ていただければ、と思います。

因みに、今回の4本の中でのわたしのベストは「デッド・ゾーン」です。

聞いちゃいないですか?

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2011/10/27

映画付きのお年玉年賀状って!?

2011年10月27日にSankei Bizが伝えるところによると、日本郵政事業会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメントは、人気映画を家庭で無料視聴できる権利がついた年賀状を共同開発した模様。

日本郵政とソニー・ピクチャーズ 映画付きのお年玉年賀状

記録のため、全文を引用する。

 日本郵政グループの郵便事業会社とソニー・ピクチャーズエンタテインメントは、人気映画を家庭で無料視聴できる権利が付いた年賀状を共同開発した。年賀状に印刷された番号を地上デジタル放送対応テレビやパソコンに入力すると、映画30本のリストから1本を選んで視聴できる仕組み。家庭で手軽に映画を見られる“お年玉年賀状”として人気を集めそうだ。

 新企画の「映画付き年賀状」は、ソニー・ピクチャーズの洋画を中心に30本のリストから好みの映画1本を1回だけ視聴できる。映画視聴権が付いた年賀状は今回が初めてで、低迷する年賀状販売の底上げを狙う。

 11月1日に東京・築地の京橋郵便局で実施する2012年用お年玉年賀はがきの販売開始セレモニーで発表し、12月1日から通常の年賀状の販売窓口で発売する。価格は1枚300円。

 視聴できる映画に新作は含まれていないが、「スパイダーマン」「アイアンマン」「ゴーストバスターズ」「スタンド・バイ・ミー」などの洋画をそろえたという。

いかがだろう。
300円で年賀状と人気映画を家庭で無料視聴できる権利、と言うのは安価な気がする。

どんな感じで映画を視聴できるのかは、まだ詳細不明だが、結構お得かも知れない。
しかも、自分で好きな映画を選べるみたいだし。

で、その売りとして、スティーヴン・キング原作、ロブ・ライナー監督作品「スタンド・バイ・ミー」があがっている、と言う事ですな。

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2011/10/25

キングとヒルの「ウォーキング・デッド」の脚本共著企画はなかったことに!

「ウォーキング・デッド」 2011年10月21日にBleeding Coolが伝えるところによると、テレビシリーズ「ウォーキング・デッド」の脚本をスティーヴン・キングとジョー・ヒルが共同で執筆する企画は中止になった模様。

Not Really A Shock: King And Joe Hill’s Walking Dead Went Away With Darabont

記録のため、全文を引用する。

It’s exactly as you’d expect, I think, but Bleeding Cool have heard from a good source near the show that the moment Stephen King‘s plan to write an episode of The Walking Dead with his son Joe Hill was extinguished was the moment that Frank Darabont came unbound from the show.

No official statement was ever issued, though King did initially tell Entertainment Weekly:

[Darabont] has expressed enthusiastic interest for season 2 or possibly 3.

That was the plan, so – as I said – the reversal of fortune was not hard to predict after Darabont departed the showrunner’s throne.

At least the confirmation underlines solidarity between Darabont and King, which is nice.

The second season of the show started on UK TV tonight, with the second episode screening on FX next Friday at 9pm.US readers can stay five days ahead by tuning into AMC this Sunday at 9pm.

I’ve seen the first four episodes and talked about some of them in this week’s podcast. Meanwhile, Hannah is providing week-by-week reviews of the show for us. At least one of us is packing some real criticisms, though it is fair to say we’re both enjoying it over all.

ご存知のようにテレビシリーズ「ウォーキング・デッド」は、ロバート・カークマンの同名のコミックブックが原作で、それをフランク・ダラボンが「ウォーキング・デッド」シーズン1としてテレビシリーズ化したのですが、シーズン2ではフランク・ダラボンは予算の関係で現場から離れ、シーズン2の目玉企画だったスティーヴン・キングとジョー・ヒルの脚本共著の企画も消滅した、と言う状況のようです。

因みに、ロバート・カークマンのコミックブック「ウォーキング・デッド」は冒頭の3冊の翻訳が1冊にまとめられて日本国内でも出版されています。
翻訳はなんと風間賢二氏。

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2011/10/24

「ザ・スタンド」映画化にベン・アフレック監督浮上!?

2011年10月24日に映画.comが伝えるところによると、スティーヴン・キング原作の映画「ザ・スタンド」の監督候補にベン・アフレックの名前があがっている模様。

S・キング「ザ・スタンド」映画化にベン・アフレック監督浮上

記録のため、全文を引用する。

 [映画.com ニュース] モダンホラーの帝王スティーブン・キングの数ある小説のなかでも最高傑作の呼び声の高い初期の大長編、「ザ・スタンド」の映画化企画の監督候補として、ベン・アフレックが浮上した。

 米Deadlineによれば、同作を製作・配給する米ワーナー・ブラザースは、アフレックの起用を決定。アフレックは、監督第2作「ザ・タウン」、そして現在撮影中の新作「Argo」をワーナーのもとで製作している。ただし、プロジェクトはまだ初期段階にあり、アフレックが正式決定したとしても、クランクインはかなり先になる見込みだ。アフレックの前には、「ハリー・ポッター」シリーズのデビッド・イェーツ監督にオファーされたと報じられていた。

 「ザ・スタンド」は、殺人ウィルスによってほぼ死滅したアメリカを舞台に、生き残った人間たちが繰り広げる善と悪の戦いを描いた壮大な黙示録的小説。1994年に米ABCがゲイリー・シニーズ、モリー・リングウォルドらの主演で6時間のミニシリーズとして映像化したが、劇場用映画化は今回が初となる。

ここのところ、ハリウッドでは何度目かのキングブームが巻き起こっており、「キャリー」「ペット・セメタリー」のリメイク企画も進行中。また、ケネディ暗殺を題材にした最新タイムトラベル小説「11/22/63」の映画化権を、ジョナサン・デミが獲得したことも報じられている。
(映画.com速報)

因みに、ニュースソースはここ。

Ben Affleck Warner Bros Choice To Make ‘The Stand’

Warner Bros has chosen Ben Affleck to adapt and direct The Stand, Stephen King’s apocalyptic mammoth book. Affleck has become a cornerstone director for the studio, but this would be his greatest challenge yet. Even King has been reticent about the idea of making a feature of his book, which previously was turned into a miniseries. With The Town and Gone Baby Gone, Affleck has shown the grit necessary to handle such an unforgettable tale. It’s early days, but the studio loves Affleck, who’s now directing Argo.

ベン・アフレックは、俳優だけではなく、監督としてのキャリアが増え、それが評価されてきていますね。

素晴らしいことですね。

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2011/10/19

「ヘイヴン」シーズン3制作決定!

2011年10月18日にTVグルーヴ・ドット・コムが伝えるところによると「ヘイヴン-謎の潜む町-」のシーズン3の制作が決定した模様。

人気SFドラマ「ヘイヴン」シーズン3制作決定

記録のため、全文を引用する。

人気海外ドラマ「ヘイヴン -謎の潜む町-」のシーズン3制作が決定した。

Varietyによると、放送局Syfyは、「ヘイヴン」について、新たに13話の制作を発注、2012年にシーズン3を放送する。

今年7~9月に放送された「ヘイヴン」シーズン2は、全体で平均255万人の視聴者数(放送後7日以内の録画視聴含む)を獲得。18~49歳で各話平均100万人近く、25~54歳では114万人の視聴者数を記録しており、なかなかの好成績を収めている。

スティーヴン・キングの短編小説「コロラド・キッド」を映像化した「ヘイヴン」は、事件を追って小さな海辺の町ヘイヴンに来たFBI捜査官が、様々な超自然現象を目の当たりにするという物語。

シーズン2では、テレビで放送するエピソードとTwitterのつぶやきをクロスオーバーさせながら物語を進行させるなど、意欲的な試みも行っている。

ニュース・ソースはここ。

Syfy renews 'Haven'

Syfy's supernatural drama "Haven" will return to the net for a third season in 2012.

The net has ordered a further 13 hourlong segs of the series, which is based on Stephen King's novella "The Colorado Kid" and set in a small Maine town filled with supernatural secrets.

The series averaged nearly 1 million 18- to 49-year-old viewers per episode during season two, with 1.14 million in the 25 to 54 demo and 2.55 million total viewers (including people who watched the show on DVR up to seven days after broadcast).

Q3 of 2011 was a remarkably good quarter for scripted series on Syfy: "Haven," "Alphas," "Warehouse 13" and "Eureka" (which heads into its final season next year on the NBCUniversal network) all broke the 2.5 million mark in total viewers. The high performance gave Syfy its most-watched Q3 in the cabler's 19-year history, with an 8% year-on-year boost in the 18-49 demo.

"Haven" is produced by Entertainment One, which controls worldwide distrib, and Big Motion Pictures in association with Piller/Segan/Shepherd. The show is co-commissioned by Canadian shingle Shaw Media and Universal Networks International.

なお、「ヘイヴン-謎の潜む町-」シーズン2は、2011年10月25日より、ユニバーサル・チャンネルで放送が開始される模様。

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2011/10/15

「ダンタリアンの書架」もキングの影響を!?

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは、アニメーション作品「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書("The Resurrection")」

ところで「ダンタリアンの書架」自体はもう既に放送が終了してしまっている作品なので、タイムリーな話題ではないのだけれど、その辺はご容赦いただきたい。

「ダンタリアンの書架」
かつて所領の半分を一冊の稀覯本と引き替えにしたほどの好事家であり蒐集狂の祖父は、古ぼけた屋敷とそこに納められた蔵書の全てを青年ヒューイに残した。

条件は一つだけ、『書架』を引き継げ----と。

遺品整理に屋敷を訪れたヒューイは、うずたかく本の積まれた地下室で。静かに本を読む少女と出会う。漆黒のドレスに身を包んだ少女は、胸に大きな錠前を隠し持っていた。それこそは禁断の幻書を納める『ダンタリアンの書架』への入り口、悪魔の英知への扉だった。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

第4話「換魂の書」
ダリアンが夢中で読んでいる本の作者が、最終巻を書く前に暴漢に襲われて亡くなったという。嘆くダリアンだったが、ヒューイの亡き祖父宛にその作者本人から手紙が届く。助けを求めるその内容に、急いで現地へと向かう二人。その屋敷で出迎えたのは作者であるレンツの妻だという女性。執筆中のレンツは誰にも会わないが、著作のファンであるダリアンに免じて翌日面会できるようにとりはからうという。だが、レンツの妻もまた既に亡くなっているはずだったが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

さて、ここからが今日の本題。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」のどの辺がスティーヴン・キングの影響を受けているか、と言う話なのだが、結論から言うと「換魂の書」「ミザリー」の影響を多分に受けている。

監禁され、小説を書かされている作家が登場するのだ。

さらに、リチャード・ドナー監督作品「レディホーク」(1985)や、ファン・ホセ・カンパネラの「瞳の奥の秘密」(2009)の影響を受けているとも考えられる。

そのあたりを中心にお話ししていきたいと思う。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
冒頭、雪が降る夜、作家レニー・レンツが書斎でタイプライターで小説を執筆している。

このタイプライターがロイヤルのタイプライターなのかどうかは判別できないが、ビジュアルイメージとして考えると「ミザリー/特別編」のアートワークを意識している、と考えられる。

そして季節も冬である。


小説を書き上げたレンツは、約束を果たしたので、ぼくたちを助けて欲しいと、レンツを監禁し、小説を書かせている女性ポーラに懇願する。

ぼくを助けて欲しい、ではなく、ぼくたちを、と言うのがこのエピソードの重要な点である。

しかし、彼女は小説が、まだ足りない、とダメ出しをした上に、あろうことかレンツを殺してしまう。
「おやすみなさい、わたしの愛しい人」と語りかけながら。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
場面は変わって、レンツの小説「狼たちの帝都("Crown of the Dog Days II")」を読んでいるダリアン。

ダリアンはこの作品が全三冊の二冊目だと知り、何故三冊目を注文しないのか、とヒューイに詰め寄る。
しかし、ヒューイは、作者のレンツは最終巻を書く前に路上で暴漢に襲われ亡くなったと言う。

最終巻が読めないことを嘆き、最終巻で描かれるはずの、非情な青年実業家イグネシアスと、彼への復習を誓いながらも惹かれて行くダイアーの行く末に思いを馳せるダリアンだったが、ヒューイは死んだはずのレンツから祖父宛に届いた手紙をダリアンに見せる。

曰く「奇怪な書物に囚われたわれわれを助けて欲しい」と。

また、わたしを、ではなく、われわれをである。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
早速、レニー・レンツを訪ねるヒューイとダリアンだったが、レンツの別荘で彼らを迎えたのは、レンツの妻を名乗るポーラ。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
余談だけどこのカット割は、デ・パルマだよ。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
ズームアップではなく、カットを割りながら、最終的にポーラがレンツを殺した際に使った鉈のアップに繋げている。

物語は、レンツがこの別荘で「狼たちの帝都 第三部」を執筆していること、レンツは執筆中は決して誰にも会わないことを語りながら見せている。
セリフの途中でカットを変える編集も秀逸である。

ポーラは、レンツの妻だと名乗るが、
「狼たちの帝都 第二部」はレンツの亡き妻に捧げられている。

その夜、ヒューイとダリアンはレンツの別荘に忍び込む。
「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
その地下牢には、レンツの死体と、レニーの恋人を名乗る女性ラティーシャが監禁されていた。

ラティーシャを助けようとするヒューイにラティーシャは、わたしは今逃げ出すことは出来ない、また明日別荘を訪ね、レニーを必ず連れ出して欲しいと懇願する。

ここで、レンツは何度も、もしかすると夜ごとに死んでいるのではないか、そしてわれわれと言うのは、レニーとラティーシャなのではないか、と言う疑問がわき上がってくる。

翌日、レンツの別荘を訪ねたヒューイとダリアンの前に元気なレンツが現れる。
「やあ、君がダリアンだね、それにロード・ディスワードのお孫さんだそうで」

ここでAパート終了。
「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
アイ・キャッチで、「換魂の書」の英タイトルが「The Resurrection」だということがわかる。
死んだはずのレニーが生きているところに「The Resurrection」
これまた秀逸な構成。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
小説「狼たちの帝都 第三部」を執筆しているように見せかけているレンツは、タイプライターでヒューイにメッセージを託す。

「納屋に囚われているラティーシャという女性を助けてくれ。私のことはいい、夜になったら彼女を連れ出してくれ。彼女がそれを拒んでも耳を貸してはいけない」

レンツは、夜になったらラティーシャを助けてくれ、と言い、ラティーシャは昼間にレニーを助けてくれ、と言っている。

ここでこの物語は「レディホーク」の影響を受けているだろうことがわかる。

さて、その夜、ラティーシャを助けるために納屋にやってきたヒューイとダリアンは、ラティーシャの死体と対面する。

その直後、レンツとポーラが納屋に入って来る。

ポーラはヒューイの拳銃を捨てさせるため、レンツの足をライフルで撃ち、こううそぶく。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
「弾はあと一発、足もあと一本よ」

これは正に「ミザリー」
アニー・ウィルクスがポール・シェルダンの両方の踵を順番に砕くシークエンスであろう。

ヒューイの調査の結果、ポーラの素性が明らかになる。
「ポーラ・ディッキンソン、あなたのことは調べさせてもらった。レニー・レンツの熱狂的なファンとして出版業界では有名だったらしいね。大量の手紙を送りつけて、住居に押しかけ、彼の友人や恋人に嫌がらせまでをしていたそうじゃないか。」

これまた「ミザリー」、No.1のファンでございますね。

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
そしてポーラが心情を吐露する。
「あなたがどこでどんな女にうつつをぬかそうと、それで良い作品が生まれるのならあたしは我慢する。なのに、なのに、この人にはわかっていなかった、真実の物語が、正しい結末というものが。」

これまた「ミザリー」
フェアな物語を望むアニー・ウィルクス。
アニーのおかげで、ポールは素晴らしい作品を書き上げることになる。

「ミザリー」のスズメバチの一件から、藤田新策さんが以前言ったように、アニー・ウィルクスは作家にとって最高の編集者かも知れない。と。

レニーを撃ち殺すポーラ。
「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
しかし、その直後ラティーシャが生き返る。

やはり、レニーとラティーシャは一つの命で順番に生きていたのだ。
まるで、「レディホーク」のように。

「死者を復活させる幻書? あのふたりは、互いの命を代償に、死と復活を繰り返している、と言うのか」

「幻書での復活は完全ではないのです。蘇生した死者の肉体は一昼夜しかもたず、朽ちててしまう」

「だからふたりとも逃げだせずに」

「そうよ、そして毎日殺されていったのよ」

「ダンタリアンの書架」第4話「換魂の書」より
「あたしだって辛いの、けどこれがあたしの使命、いえ天命なの。来る日も来る日も来る日も、こうしてレニーを永遠に殺し続けなければいけない。あたし以外にこんなことが出来る人間がいて? レニーの作品を愛しているあたしだからこそ出来るのよ」

続くポーラの独白の中で、「狼たちの帝都 第三部」でダイアーが死んでしまうこととオーグストの結婚にポーラは耐えかね、真実の物語、ポーラが望む物語、を書くことをレンツに要求していることが垣間見える。

これまた「ミザリー」
「ミザリーの子供」の中でミザリーが死んでしまったことに耐えかねたアニーが、フェアな方法でミザリーが生き返る物語をポールに要求したように。

余談だけど、このポーラの独白部分は、復活の緑の光に満ちているんだけど、これは緑のリノリウム「グリーン・マイル」で言うところの苦悩に満ちた長い人生のことを暗喩しているのかも知れないですね。

最終的には、レニーとラティーシャは死に耐性を持ち、ポーラは自滅して、ヒューイは幻書を手に入れて、大団円でございます。

ところで、どの辺が「瞳の奥の秘密」か、と言うと、以前のエントリー『「瞳の奥の秘密」もキングの影響を・・・・』で紹介したように「瞳の中の秘密」自体も「ミザリー」の影響を受けているのですが、「換魂の書」の陰惨な雰囲気が「ミザリー」よりも「瞳の奥の秘密」に似ているのではないか、と言う程度でございました。

また、長くなってしまいましたね。

因みに「換魂の書」は原作の第三巻に収録されているようです。

余談ですが、この「ダンタリアンの書架」の原作の構成はヒューイとダリアンが登場する「Episode 〜」と、異なった登場人物の物語が語られる「Fragment 〜」と、違う鍵守と書架が登場する「Extra Episode 〜」が順番に挿入されており、これまた「IT」の構成に近いのではないか、とも思ってしまいます。

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2011/10/14

「Road Rage」がコミックブックに!?

「Road Rage」 2011年10月13日にComic Buzzが伝えるところによると、リチャード・マシスンの「激突!」と、その「激突!」にインスパイアされた、スティーヴン・キングとジョー・ヒル共著の「スロットル」が、IDW Publising からコミックブックとしてリリースされる模様。

余談だが、以前「Road Rage」のタイトルで、「激突!("Duel")」「スロットル("Throttle")」が収録されたオーディオブックがリリースされたことがあるよ。

IDW Partners with Renowned Author Stephen King and Eisner-winner Joe Hill

コミックブック版「スロットル」のリリースは、2012年2月と3月の模様。
コミックブック版「激突!」のリリースは、2012年4月と5月の模様。

上記の記事から、キングとヒルのコメントを引用する。

“Throttle is a story that really begs for a visual adaptation: it’s got bikes and badasses and lots of expensive rolling iron blowing up and getting smashed,” said Hill. “Who doesn’t get off on that? I can’t wait to see IDW get behind the wheel and take the thing out for a spin.”

“Working with the great Joe Hill (I can say that because he’s my kid) on such a kick-ass story was a terrific treat, and this version takes it to whole new level,” said King. “Rev up and climb on!”

因みに、キングとヒルの「スロットル」は、リチャード・マシスンのへのトリビュート・アンソロジー「ヒー・イズ・レジェンド」(小学館文庫)に収録されています。

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2011/10/12

「THE WIND THROUGH THE KEYHOLE」の限定版って!?

Jae Leeのイラスト 出版が待たれる「THE DARK TOWER: THE WIND THROUGH THE KEYHOLE」だが、ドナルド・M・グラント社から限定版のアナウンスがあった。

Special Announcement : THE DARK TOWER: THE WIND THROUGH THE KEYHOLE

記録のため、全文を引用する。

We are not taking orders at this time, do not have prices and have not set a release date. Please do not call or email us asking for more information than is posted here. Updates will be announced in future issues of our newsletter and also posted here. We also advise you to sign up for Stephen King's newsletter at stephenking.com.

Donald M. Grant, Publisher, Inc. will, early in 2012 be publishing limited editions of this new Dark Tower novel by Stephen King which will be illustrated by Jae Lee.

Stephen King has agreed to sign 800 copies of a Deluxe Edition which will be issued in a tray case. These will also be signed by Jae Lee. In keeping with our policies of supporting long time customers, owners of Deluxe Edition copies of THE LITTLE SISTERS OF ELURIA numbered 1-800 will have the first option to buy this Deluxe Edition.

In addition there will be a limited “Artist” Edition of 5,000 copies which will be signed by Jae Lee and will be issued in a slipcase. There will be no limitation for purchasing this edition.

ここでわかるのは、800部限定のキングのサイン入りのデラックス・エディションと、装画を担当するJae Leeのサイン入りのアーティスト・エディションが5,000部限定で出版されるらしいと言うこと。

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2011/10/10

「第二回 午前十時の映画祭」で「キャリー」が上映されています

「第二回 午前十時の映画祭 何度観てもすごい50本」「キャリー」 2011年10月8日(土)〜14日(金)の期間、TOHOシネマズ六本木ヒルズで「キャリー」が上映されています。

これは「第二回 午前十時の映画祭 何度観てもすごい50本」の企画によるもの。

因みに来週10月15日(土)〜21日(金)はTOHOシネマズ府中で、また11月5日(土)〜11日(金)はTOHOシネマズららぽーと横浜で上映される予定。

因みにわたしは10月9日(日)に行ってきました。

皆さんご存知だと思いますが、「キャリー」と言う作品は基本的に悪いところが一切ない素晴らしい作品で、ブライアン・デ・パルマの初期の傑作の一本であるとともに、今のスティーヴン・キングがあるのは、この「キャリー」の成功による部分が大きいとも言える素晴らしい作品でと思います。

そんな「キャリー」を劇場で観る機会はあまりないと思います。機会がありましたら是非劇場へ。

 

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2011/10/07

映画史に残る悪役50人、米EW誌が選出!

Entertainment Weekly #1176-1177 2011年10月7日に映画.comが伝えるところによると、米Entartainment Weeklyが発表した「映画史に残る悪役50人」に、「シャイニング」のジャック・トランスと「ミザリー」のアニー・ウィルクスが選出した模様。

映画史に残る悪役50人 米誌が選出

記録のため、全文を引用する。

[映画.com ニュース] 米エンターテインメント・ウィークリー誌が、史上最高(最悪)の悪役キャラクター50人を発表した。  

第1位に選ばれたのは、「スター・ウォーズ」シリーズのダース・ベイダー。人間以外の架空のキャラクターとしては、おそらく最も有名な悪役だろう。また俳優別では、レイフ・ファインズとケビン・スペイシーがともにトップ20に2本ランクインされている。

トップ20は以下の通り。

1.ダース・ベイダー/「スター・ウォーズ」
2.ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)&バッファロー・ビル(テッド・レビン)/「羊たちの沈黙」
3.アーモン・ゲート(レイフ・ファインズ)/「シンドラーのリスト」
4.ノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)/「サイコ」
5.レザーフェイス(ガンナー・ハンセン)/「悪魔のいけにえ」
6.カイザー・ソゼ/「ユージュアル・サスペクツ」
7.フレディ・クルーガー(ロバート・イングランド)/「エルム街の悪夢」
8.ヴォルデモート(レイフ・ファインズ)/「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」
9.カーン・ノニエン・シン(リカルド・モンタルバン)/「スター・トレック2 カーンの逆襲」
10.ゴラム(アンディ・サーキス)/「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ
11.T-1000(ロバート・パトリック)/「ターミネーター2」
12.ダミアン(ハーベイ・スティーブンス)/「オーメン」(1976)
13.ハンス・グルーバー(アラン・リックマン)/「ダイ・ハード」
14.フランク・ブース(デニス・ホッパー)/「ブルーベルベット」
15.アントン・シュガー(ハビエル・バルデム)/「ノーカントリー」
16.ジョン・ドゥー(ケビン・スペイシー)/「セブン」
17.西の邪悪な魔女(マーガレット・ハミルトン)/「オズの魔法使」
18.ジャック・トランス(ジャック・ニコルソン)/「シャイニング」
19.クルエラ・デ・ビル/「101匹わんちゃん」
20.アニー・ウィルクス(キャシー・ベイツ)/「ミザリー」

このような企画は、結構頻繁にやってますよね。
当ブログでも何度か紹介したことがあるんじゃないかな。

まあ、ジャック・トランスとアニー・ウィルクスは順当なところではないでしょうか。

ダース・ベイダーは、「スター・ウォーズ」のブルーレイがリリースされた影響もあるのかな。

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2011/10/06

文庫版「不眠症」遂に明日発売!

遂に明日、2011年10月7日、文藝春秋文春文庫より「不眠症」が出版される予定。

「不眠症(上)」 「不眠症(上)」
著者:スティーヴン・キング
翻訳:芝山幹郎
装画:藤田新策
定価:1,150円(税込)
発売日:2011年10月7日

70歳の老人、ラルフの睡眠時間は日に日に短くなり、ついに幻覚を見るようになる。自分は狂いはじめているのか? 孤独に「チビでハゲの医者」が放つ悪意に怯える日々を過ごすラルフ。一方、妊娠中絶支持派の女性活動家の講演が近づき、穏やかな町・デリーは憎悪と反目に染められていく――人知を超えた邪悪な存在が迫りくる。

「不眠症(下)」 「不眠症(下)」
著者:スティーヴン・キング
翻訳:芝山幹郎
装画:藤田新策
解説:養老孟司
定価:1,150円(税込)
発売日:2011年10月7日

運命を司る、「別次元の存在」たち。そのうちのひとりが今、デリーの町を皮切りに世界を破滅させようとしている。阻止できるのは、その秘密を知ったラルフと長年の女友達、ロイスの老人ふたりだけ。残された時間はわずか。老いのもたらす非力さを自覚しながらも、世界を救うため、ふたりは立ち上がった。

文庫化をお待ちの皆さん、大変お待たせいたしましたでございます。

因みに、ecute東京のブック&カフェ「HINT INDEX BOOK」「不眠症」の初回入荷分を購入すると、上巻の装画のポストカードがもらえるよ。

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2011/10/05

「青の祓魔師」もキングの影響を!? その2

さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは、先日に引き続いてアニメーション作品「青の祓魔師(エクソシスト)」

以前のエントリー『「青の祓魔師」もキングの影響を!?』でも紹介したように、「青の祓魔師」は、第2話「虚無界の門(ゲヘナゲート)」「シャイニング」の影響を受けているし、第20話「假面(カメン)」「ダーク・タワー」シリーズの影響を受けている。

そして今日紹介するのは第25話「時よ止まれ」

先ずは、第25話「時よ止まれ」のラストに登場する、悪魔に取り憑かれたトラックの画像を見ていただきたい。

「青の祓魔師」第25話「時よ止まれ」より
「青の祓魔師」第25話「時よ止まれ」に登場する悪魔に取り憑かれたトラック

「青の祓魔師」第25話「時よ止まれ」より
「青の祓魔師」第25話「時よ止まれ」に登場する悪魔に取り憑かれたトラックのクローズアップ

この画像を紹介したところで、賢明な読者諸氏はお判りのように、これはどう見ても「地獄のデビル・トラック」だろ!

どの辺が「地獄のデビル・トラック」なのか検証するために画像を紹介する。

「地獄のデビル・トラック」より
「地獄のデビル・トラック」のリーダー的なトラック

「地獄のデビル・トラック」より
「地獄のデビル・トラック」のリーダー的なトラック大激怒!

どうだろう。

これは誰がなんと言おうと、「青の祓魔師」第25話「時よ止まれ」はスティーヴン・キングの「地獄のデビル・トラック」影響を受けているのではないだろうか。

わたしの妄想かな、それとも「青の祓魔師」第25話「時よ止まれ」はスティーヴン・キングの「地獄のデビル・トラック」影響を受けている、にガッテンしていただけるだろうか。

「地獄のデビルトラック(Maximum Overdrive)」(1986)
監督・脚本・原作:スティーヴン・キング
製作:マーサ・デ・ラウレンティス
製作総指揮:メル・パール、ドン・レヴィン
出演:エミリオ・エステベス、パット・ヒングル、ローラ・ハリントン
音楽:AC/DC

なお「地獄のデビル・トラック」の原作「トラック」は、短篇集「深夜勤務」に収録されています。

また「地獄のデビル・トラック」は1997年に「トラックス」と言うタイトルでリメイクされています。

余談ですが、「青の祓魔師」第25話「時よ止まれ」に登場する、悪魔に取り憑かれたトラックは、岩月運輸のトラックなのですが、これが岩城運輸だったら、キャッスルロックでもう完全なんですけどね。


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2011/10/04

キングのインタビュー番組が米CATVで放送

「A NIGHT AT THE MOVIES: THE HORRORS OF STEPHEN KING」 ドキュメンタリー作品やメイキング作品を制作する映像作家 LAURENT BOUZEREAU によるスティーヴン・キングの2日間に及ぶインタビューから構成された1時間の特別番組「A NIGHT AT THE MOVIES: THE HORRORS OF STEPHEN KING」が、2011年10月3日に放送された模様。

その製作過程について、ファンゴリアのインタビューに LAURENT BOUZEREAU が答えている。

The King’s Screech

記録のため、インタビュー部分を引用する。

因みにインタビュー記事のタイトルは「英国王のスピーチ(King's speech)」のパロディね。

FANGORIA: How did this project come about?

LAURENT BOUZEREAU: Well, I’ve been doing the NIGHT AT THE MOVIES series for a couple of years with Turner Classic Movies and DreamWorks/Amblin TV. I did epic cinema, I did the history of thrillers, and then we decided to do the history of horror films. And I felt that that has kind of been done many times, and I came up with the idea of, “Look, if we get Stephen King, and it’s not so much the history of horror films but horror according to Stephen King, that would be a really novel and different idea.” And to my great amazement—because Stephen is very busy, he had a new book coming out and I didn’t think he was going to do it—he said yes overnight.

FANG: How long did you wind up interviewing him, all told?

BOUZEREAU: For two days—very long days! I was very well-prepared, as you can imagine; I’ve read everything he’s ever written, I’ve watched every frame that has ever been shot, I’ve read his famous book DANSE MACABRE, in which he outlines his discovery of horror, and I came in with a plan. We had a really fun conversation; he could not have been more generous and more fun, and at the same time profound. I hope it comes across in the piece. He’s just so smart about the genre, and has a very specific view about it, and I think people will be interested. Because I feel like aside from that book, which he wrote many years ago, we only know him through his fiction, you know? So I felt this was kind of a coup.

FANG: How did you handle the task of whittling down those two days’ worth of interviews into the hour-long program?

BOUZEREAU: That’s what gets me the credit for writing the show. My questions were very structured, in the sense that I knew we had to talk about certain things—we had to talk about vampires, we had to talk about zombies, etc. But he took things in different directions, and that made for a very distinct creative bent on certain aspects of the genre. But it felt very organic when I started putting it together. I knew the show had to be an hour long, and that feels very restrictive when you have hours and hours of material, but in a sense it forced me to be much more focused, you know? And to be a little more rigorous in my choices. I was like, “OK, this is much more iconic than that.” Maybe one day we’ll do the uncut version, because there’s plenty of material, as you can imagine. But overall, it was very…I don’t want to say easy, because nothing ever is, but it came very naturally. I worked very hard with my editor, Andy Cohen, who is also a huge film buff and was instrumental in choosing some of the clips, because as you can imagine, there were so many movies that we had to find the truly iconic images, and we had very little time. We put it together in eight weeks, which is very short for a project like this.

FANG: Were there any surprises in the course of your conversations with King?

BOUZEREAU: Yeah, everything was a surprise, to be honest with you. I had met him in the past, and so I knew his tone; he has a great sense of humor, and you can relate to him on a very kind of non-star level—even though I’ve worshipped Stephen King since I first read his books. It was a little intimidating at first, but he quickly made me very comfortable. People always ask him the same questions, and have the feeling that he’s weird because he writes about weird stuff, right? But I’m a fan, so I didn’t come to him attacking the genre; I came from a loving place. And also a knowledgeable place, where…for example, THE SHINING, which I know he doesn’t like, but I do; I love the book, but I also enjoy the movie, even though they’re two different things. So he disagreed with me, and that made for a great discussion. And then with THE OMEN, I like the sequels and he doesn’t, but we were able to have a very mutual respect for each other’s ideas. But I would say that the thing that surprised me the most was his words about the very short shelf life of the horror film—even the best ones—where the first viewing is really the one that defines whether it’s a great film or not. The second viewing is a different experience, and the third viewing relies more on the memory of the first, you know? It’s almost like, if you want to be morbid about it, the first dead body you see if you’re a doctor must be kind of shocking, but the second time it’s less and the third time it’s less than that. You become numbed a little bit, but it’s also easy to reach back to the very first time you had that emotion, and to be reminded of what it was like. That’s my interpretation of what he said, and that was probably the biggest surprise.

FANG: Are you going to be tackling more horror-oriented projects in the future?

 

BOUZEREAU: I’m currently developing a number of projects, including fiction films. I would say that my taste definitely gravitates toward the horror genre, because it’s very visual, and they’re the movies that have impressed me the most, and I’ve been reading a lot of material recently in that vein. But I’m one to love suspense over horror; if it’s just pure horror, it doesn’t really attract me, and that’s why I love Stephen King, because it’s not pure horror; it’s suspense, it’s character-driven, it’s many things, even as it has all those horrific elements to it. To use the example of CARRIE, that’s a twist on being bullied at school; what if the kid being bullied has a supernatural power? THE SHINING is about writer’s block; well, what if there’s a ghost story attached to that? So that’s great, because it comes from the characters, and that’s what makes Stephen King unique. I continue to learn from him, just be reading and rereading his work.

基本的には、あまりたいしたことは書いていないので、是非「A NIGHT AT THE MOVIES: THE HORRORS OF STEPHEN KING」をみてみたいところですね。

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2011/10/01

「仮面ライダーフォーゼ」もキングの影響を!?

「仮面ライダーフォーゼ」
さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは「仮面ライダーフォーゼ」

「仮面ライダーフォーゼ」

天の川学園高校におかしな転校生がやってきた!
リーゼントに短ラン、まるで昭和の不良のようなスタイルで底抜けに明るい男。その名も如月弦太朗。

全校生徒と友達になってやる!
壮大な目標の第一のターゲットになったのが歌星賢吾。
その賢吾はある秘密を抱えており、学園の中で孤独な戦いの中にいた・・・・。
その戦いとは、そして恐るべき敵とは?

偶然再会した幼なじみの城島ユウキを介して毛嫌いされながらも賢吾に接近する弦太朗。
やがて弦太朗は賢吾の力を借りて、宇宙のパワーで仮面ライダーに変身する!
その名もフォーゼ。

スイッチオン!
3、2、1・・・・!
宇宙キターーーーーッ!

天の川学園高校を舞台に高校生ヒーローたちの戦いが今、幕を開ける!
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

と言う訳で、話題の「仮面ライダーフォーゼ」(以下「フォーゼ」)だが、2011年9月25日に放送された第4話「変・幻・暗・躍」を観た。

実はわたし「フォーゼ」をオープニングからきちんと観たのは初めてだったのだが、そのオープニング・ナレーションを聞いて驚愕した。

宇宙
無限のコズミック・エナジーを秘めた神秘の世界
若者たちはアストロ・スイッチでさの扉を開き、未来を創る
スペース・オン・ユア・ハンド
その手で宇宙を掴め!

なぜ驚いたのかと言うと、オープニング・ナレーションの『スペース・オン・ユア・ハンド』と言う部分にわたしの中の何かが引っかかったのだ。

ところでわたしは少年時代から海外作品の原題を把握することを趣味としている。
少年時代から現在までに観た映画、読んだ小説のほとんどの原題を把握し、記憶している。

そんなこんなで、このナレーションの『スペース・オン・ユア・ハンド(Space on your hand)』は、フレドリック・ブラウンの短篇集「宇宙をぼくの手の上に」の原題「Space on my hands」への言及ではないのか、と思えたのだ。

しかも、「フォーゼ」と言う作品が、「仮面ライダー」シリーズ40周年記念作品であると同時に「フォーゼ」の放送年がガガーリンらによる人類初の有人宇宙飛行から50年後であることから、「宇宙」や「宇宙開発」をテーマにしている作品であることを知っていたので、作品のコンセプトとしては、先ほど紹介したフレドリック・ブラウンの「宇宙をぼくの手の上に」より「天の光はすべて星」に近いのではないか、と思えたのだ。

ツイッター上でその話をつぶやいた際、興味深いリプライをもらった。

@su_sa_noh
9月25日のツイート
中島かずき氏が脚本を書いた「グレンラガン」の最終話のタイトルは、まんま「天の光は全て星」だったので、間違いなくブラウンを意識していると思います。

アニメーション作品「天元突破グレンラガン」は毎週楽しみにしていた作品で最終話のサブタイトルが「天の光は全て星」だったので、これフレドリック・ブラウンじゃん、と思った記憶があったのだが、残念ながら「天元突破グレンラガン」「フォーゼ」に中島かずきが関わっていたことには思い当たらなかった。

そんな状態で「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」を観たのだ。

ところで「フォーゼ」の物語の舞台である、天の川学園高校には、所謂スクールカースト(ジョックを頂点とするヒエラルキー)が存在する高校として設定されている。

物語の中でも、ジョックスだとか、サイドキックスとか、ギークとかトラッシュだとかのセリフが脚本に含まれている。

また、第3話「女・王・選・挙 」と第4話「変・幻・暗・躍」は、前後編のエピソードで、文字通り、天の川学園高校のクイーンコンテストを描いている。

スクールカーストとクィーンコンテストと言えば「キャリー」だろ、と言うことで「キャリー」を念頭に置きながらわたしは「変・幻・暗・躍」を観た訳である。

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
如月弦太朗(福士蒼汰)は風城美羽(坂田梨香子)は、美羽がクィーンになれば弦太朗は転校し、クィーンになれなければ、美羽は弦太朗の友達になる、と言う賭けをする。 ※1

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
ファンからのプレゼントを捨てる美羽の盗撮映像により、美羽はクィーンフェスティバルの順位を下げてしまう。

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
一度はクィーンフェスティバル決勝戦の出場を諦める美羽だったが、「姑息な罠に負けずにクィーンを目指せ」と言う弦太朗の説得により出場を決意する。

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
暗躍していたのは美羽のサイドキックス(取り巻き)の珠恵(吉川まりあ)だった。 ※2

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
カメレオン・ゾディアーツの正体を現した珠恵に襲われる美羽。

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
新クィーン候補の珠恵に近づく、ジョックスで学園のキング大文字隼(冨田ジャスティン)。

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様々な人々の思惑が絡まる中、クィーンフェスティバル決勝戦が始まる。

さて、この後、美羽がステージに上り、体育館の屋根裏から豚の血が降ってきたら、「キャリー」確定だ、と言う状況ですね。

キングファンとしては期待で胸が高鳴ります。

そして、クィーンフェスティバル最終戦の最中、美羽が観客に語りかけながらステージへ向かう。

観客は、美羽のスピーチに魅了されていく。

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
美羽の登場と周りの反応に、変わり身が早いキング。

美羽の登場に、ステージを後にする珠恵は正体を現し、美羽に襲いかかる。

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
体育館の屋根裏から落ちてきたのは豚の血ではなく、カメレオンの舌。

どうですか、皆さん、ステージ上の美羽の上に、屋根裏から赤いものが降りてきたので「キャリー」確定。
豚の血ではなかったですけどね。

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
カメレオン・ゾディアーツの美羽を盾に使った、まるでダンスのような殺陣は見事。

いかがでしょうか。
「仮面ライダーフォーゼ」がキングの「キャリー」の影響を受けている、と言う点についてはガッテンしていただけたでしょうか。

余談ですけど、この「仮面ライダーフォーゼ」ですが、紹介した画像にも何点かありましたが、所謂絶対領域を意識したカット割りが頻発しています。 ※参照。

「仮面ライダーフォーゼ」第4話「変・幻・暗・躍」より
おまけ。

因みに、本作「仮面ライダーフォーゼ」は非常に面白い作品になるのではないか、と思える。

前述の「宇宙」や「宇宙開発」をテーマにおいたコンセプトはロマンに溢れているし、スクールカーストを描いた学園ドラマとしても興味深い。

今日紹介しなかったキャラクターをも含めると、本作「仮面ライダーフォーゼ」には、ジョックス、クィーン・ビー、サイドキックス、プレップス、ギーク、ナード、バッドボーイ、不思議少女等のキャラクターが脇を固めている。

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