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2011/12/02

「UN-GO」もキングの影響を!?

「UN-GO(アンゴ)」
さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは、アニメーション作品「UN-GO(アンゴ)」第8話「楽園の王」

「UN-GO」

ところで「UN-GO」とはなんぞや、と言う話だが、驚いた事にアニメーション作品「UN-GO」は、坂口安吾が明治を舞台に描いた「明治開花 安吾捕物帖」を原案にしつつ、設定を近未来に翻案した作品。

で、今回紹介する第8話「楽園の王」は、第7話「ハクチュウム」と前編・後編の関係になっており、舞台は民間刑務所「東関東社会復帰促進センター」。

「UN-GO」の主人公である結城新十郎は、以前の事件に関係していた《小説家》を名乗る犯罪者と面会するため「東関東社会復帰促進センター」を訪ね、そこで消息を絶ってしまった。

そして、その《小説家》は、現実を舞台に事件を生み出し、その事件を名探偵役である結城新十郎に、全ての殺人事件が終わった後で、解けない謎に挑戦させることを目的としていた。

つまり、殺人事件を未然に防止するのではなく、殺人事件をわざわざ起こし、その後、後の祭りになってから、探偵役が殺人事件の謎を解こうとする、と言う小説を現実世界で描こうとしているのである。

そして、その《小説家》の小説を実現するのは、高度な催眠技術を持つ別天王の催眠術。

別天王の催眠術により「東関東社会復帰促進センター」に収監されている看守や囚人たちは、映画「白痴たち」の撮影現場でそれぞれの役を演じており、その撮影現場において、「白痴たち」の監督である三高吉太郎の殺人事件に巻き込まれているように感じているのだ。
しかも新十郎は三高の撮影カメラマンの役をふられている。

「UN-GO(アンゴ)」第7話「ハクチュウム」より
別天王の催眠術により、民間刑務所「東関東社会復帰促進センター」は、映画「白痴たち」の撮影現場になってしまう。写真中央が監督の三高吉太郎。おそらく根岸吉太郎への言及だろう。

実は、殺されてしまう三高吉太郎は看守であり、主演女優のひとり、これも実は囚人である伊沢紗代を、自らの秘密を守るために脱獄させようと画策していたのだが、伊沢は別天王の催眠術の効果により、脱獄させられそうになっているのではなく、主演女優を下ろされるのではないかと思い込んでいるのだ。

新十郎を救出しようとする因果や佐々風守らのスタンガン的なものにより、催眠が解けた新十郎は、三高の殺人事件の謎を解くことになる。

「UN-GO(アンゴ)」第7話「ハクチュウム」より
結城新十郎は《小説家》の小説では、映画カメラマンの役をふられている。

その謎解きの途中、新十郎はこんなセリフをはいている。

「殺された三高監督は図書館で映画を探していた。スチュアート・ローゼンバーグ、フランクリン・J・シャフナー、フランク・ダラボン。さてこの3人の監督の共通点は?」
「いずれも有名な脱獄映画を撮っている」

つまり、三高は殺される前、図書館で様々な脱獄映画を調べていたのだ、伊沢の脱獄のヒントになるのではないか、と。

で、どの辺がキングの影響を受けているのか、と言う今日の本題だが、もう既におわかりのように、前述の3人の映画監督の1人フランク・ダラボンが撮った脱獄映画がご想像の通り「ショーシャンクの空に」なのである。そして「ショーシャンクの空に」はスティーヴン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワーズ」を原作としている。

つまり、三高はフランク・ダラボンの「ショーシャンクの空に」を元に脱獄計画を練った、つまり、キングの間接的な影響下にある、と言う事なのです。

まあ、それだけなんだけどね。

因みに、スチュアート・ローゼンバーグは「暴力脱獄」「ブルベイカー」の監督であり、フランクリン・J・シャフナーは「パピヨン」の監督である。




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