【訃報】リチャード・ドーソン
「クイズ100人に聞きました」の元ネタの米ABCの「Family Feud」のホストを勤めるリチャード・ドーソン。
2012年6月2日 映画「バトルランナー」に登場する殺人ゲームTVショー「ランニング・マン」のホスト役デイモン・キリアンを演じたリチャード・ドーソンが79歳で亡くなった。死因は食道がんによる合併症だった模様。
つつしんでご冥福をお祈りします。
「バトルランナー」と言えば一部のファンからはカルトムービー化した作品として絶大な人気を誇る作品だが、一般的にはダメ映画と言うか筋肉バカ映画と言うレッテルを貼られている作品だと思う。
しかしながら「バトルランナー」には観るべき点がいくつもある、良質の娯楽作品に仕上がっているとわたしは考えている。
特にこのリチャード・ドーソンである。
リチャード・ドーソンとアーノルド・シュワルツェネッガー/「バトルランナー」より。
「バトルランナー」は、1985年までの10年間、「クイズ100人に聞きました」の元ネタである米ABCの「Family Feud」のホストを勤めた、リチャード・ドーソンをその愛すべき司会者のイメージのまま、あろうことか「バトルランナー」(1987)における悪役にキャスティングしてしまっているのである。
このキャスティングは正に天才的だったと思う。
そう、この「バトルランナー」の成功のひとつの大きな要因は、リチャード・ドーソンをデイモン・キリアン役にキャスティング出来たことによるところが大きいと思う。
しかも、大人気クイズショー「Family Feud」のホスト役として全米に愛されたリチャード・ドーソンは、この「バトルランナー」において、「Family Feud」のホスト役を彷彿とさせるアクションやセリフ、またそれ以上に「Family Feud」のお約束になっていた、一般人の女性ゲストにキスをするところまで、「バトルランナー」で再現してしまっているのだ。
これは素晴らしすぎる。
日本で言うと、関口宏が「クイズ100人に聞きました」そのままの感じで憎々しく悪役を演じているようなものなのだ。
「バトルランナー」において、10年間培ってきた、自らの愛すべきキャラクターを破壊する、凄まじいセルフ・パロディをフィルムに焼き付けたリチャード・ドーソン。
この「バトルランナー」におけるリチャード・ドーソン演じるデイモン・キリアンと言うキャラクターは映画史上に残る素晴らしい悪役の一人だと言える。
「バトルランナー」の中で永遠に生き続けて欲しいものである。
最後に「Family Feud」で笑いが止まらなくなったリチャード・ドーソンの映像を紹介する。
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