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2013年3月の13件の投稿

2013/03/31

オーウェン・キングの新作にキングがコメントを!?

Double Feature 2013年3月25日 スティーヴン・キングが息子であるオーウェン・キングの新作「DOUBLE FEATURE」について、オフィシャル・サイトでコメントした模様。

Stephen Comments on Double Feature by Owen King

"If you are in the mood to laugh your ass off, Double Feature will perform that surgery and painlessly. I am proud of my son, Owen, and in awe of his talent. The book might be a little difficult to locate at Barnes & Noble but if you seek, there or elsewhere, you will find it."

-Stephen King

どうでしょう。ちょっと親バカモード入ってますかね。

『あなたがもし、お尻を吹っ飛ばすくらい笑いたいと思っているなら、この「DOUBLE FEATURE」は痛みなしにお尻を切除してくれるでしょう』って、「DOUBLE FEATURE」ってコメディなんでしょうか。

「DOUBLE FEATURE」は、B級映画俳優の息子であるサム・ドーランが初めての映画を制作する物語のようですが。

因みに「DOUBLE FEATURE」とは映画の《二本立て興行》のことね。

オーウェン・キング

「DOUBLE FEATURE」
著者:オーウェン・キング
出版社:スクリブナー サイモン&シュスター

あらすじ:SAM DOLAN is a young man coming to terms with his life in the process and aftermath of making his first film. He has a difficult relationship with his father, B-movie actor Booth Dolan—a boisterous, opinionated, lying lothario whose screen legacy falls somewhere between cult hero and pathetic. Allie, Sam’s dearly departed mother, was a woman whose only fault, in Sam’s eyes, was her eternal affection for his father. Also included in the cast of indelible characters: a precocious, frequently violent half-sister; a conspiracy-theorist second wife; an Internet-famous roommate; a contractor who can’t stop expanding his house; a happy-go-lucky college girlfriend and her husband, a retired Yankees catcher; the morose producer of a true-crime show; and a slouching indie-film legend. Not to mention a tragic sex monster.

Unraveling the tumultuous, decades-spanning story of the Dolan family’s friends, lovers, and adversaries, Double Feature is about letting go of everything—regret, resentment, dignity, moving pictures, the dead—and taking it again from the top. Against the backdrop of indie filmmaking, college campus life, contemporary Brooklyn, and upstate New York, Owen King’s epic debut novel combines propulsive storytelling with mordant wit and brims with a deep understanding of the trials of ambition and art, of relationships and life, and of our attempts to survive it all.

あらすじを読むとコメディとも人生悲劇とも読みとれますね。人生悲喜劇なんでしょうかね。

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2013/03/30

「ミザリー」読書会は4月7日(日)

先日のエントリー『「ミザリー」の読書会が!?』で紹介した「ミザリー」の読書会ですが、詳細が判明したので紹介します。

Live Wire 13.4.7(日) Biri-Biri酒場ワンコイン読書会(1) スティーヴン・キング『ミザリー』

概要は次の通り。

Biri-Biri酒場では、このたび「最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー」と連動して、イベントで紹介された作家の代表作を課題本に読書会を開催することにしました。

題して「Biri-Biri酒場ワンコイン読書会」!

その名の通り、ワンコイン=500円と課題本さえあればどなたでも参加できる読書会。

というわけで、「最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー」ご観覧の方は、読書会、タダで参加できます。  
もちろん読書会のみの参加ももちろん可能!「最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー」と同じ500円で参加できます。「ワンコイン読書会」ですから。

それでも喋り足りない気がする!と思ったあなた、よく考えてみてください。ここは「Biri-Biri酒場」。そう酒場なんです。  
もっともっと語りたい!という方にはその場でひとり3,000円ポッキリの懇親会も開いちゃいます。

第一回の課題図書はスティーヴン・キングの『ミザリー』(文春文庫)。  
新作『ビッグ・ドライバー』の刊行に合わせて、ディープなキングファンもキング初めて!という方も大歓迎!  
4/7(日)は、500円玉と『ミザリー』握って新宿三丁目でプチ・スティーヴン・キング酒場、開こうぜ!

[日時] 2013年4月7日(日) 
開始・17:00 
終了・19:00(予定)

[会場] Live Wire Biri-Biri酒場 新宿      
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (Googleマップ)     
・都営新宿線「新宿3丁目」駅 C6~8出口から徒歩5分     
・丸ノ内線・副都心線「新宿3丁目」駅 B2出口から徒歩8分     
・JR線「新宿」駅 東口から徒歩12分

[料金] 500円 (お茶・コーヒーつき) ※終了後にフリーフード&フリードリンクの懇親会を開催します。参加費は3,000円です。

なお、「ミザリー」の読書会に先駆けて実施される「最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー」の詳細は次の通り。

Live Wire 13.4.7(日) 最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー#3

最近、海外ミステリの新刊書評が足りなくないですか?  

雑誌から書評コーナーの数が減少しつつある今、海外ミステリ小説のレビューはネット上を含めてもほんの一握り。  

しかも「新刊」といっても、刊行から1、2ヶ月経った作品の紹介であるのが大半だったりします。  

「もっと海外ミステリの情報が欲しいんだけど……」  
「これから出る予定の面白い本、早く教えてちょうだい!」  

そんなミステリ読みの皆さんの渇望にお答えして、どの媒体よりも早く、そして楽しく新作ミステリの情報をお届けするイベントです。  

名付けて、「最速!海外ミステリ先読みスニークプレビュー」。  

出版各社のご協力で、翌月発行予定の翻訳ミステリのゲラ刷りをお借りし、売り出し中の若手書評家を案内役に、話題作をどんどんレビューしていきます。  

価格はコーヒーかお茶付で500円。休日の午後、ミステリ好きが最新情報の交換に集まる、気楽なお茶会になればいいなと思います。  

今回、採り上げる予定の作品は以下の3つです。  

『赤く微笑む春』ヨハン・テオリン(早川書房)  
『コリーニ事件』フェルディナント・フォン・シーラッハ(東京創元社) 『ビッグ・ドライバー』スティーヴン・キング(文藝春秋)  

そして今回は、スペシャルレビュアーとしてミステリ・SF小説の分野で活躍する酒井貞道氏が登場!  

前回の杉江×若林より(ちょっぴり)若返った書評家コンビでクロスレビューしていきます!      

[出演] 若林踏(書評家・「ミステリマガジン」レビュー担当)、酒井貞道(書評家)

[日時] 2013年4月7日(土) 
開場・14:30 
開始・15:00 
終了・16:30(予定)

[会場] Live Wire Biri-Biri酒場 新宿      

[料金] 500円 (お茶・コーヒーつき)

いかがでしょうね。
お手すきの方は是非。

参加・不参加は別として、我が家の広大なアーカイブで「ミザリー」を探したんですが、何故かハードカバーしか見つからず、仕方がないので文庫版の「ミザリー」をもう一冊買いましたよ。

余談ですが、書評家の若林踏って、わかばやし・ふみって読むんですね。
わたしはてっきり、わかばやし・とうだとばっかり思っていましたよ。

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2013/03/27

『黒/Shinsaku Fujita Private View』

藤田新策氏による「ビッグ・ドライバー」の装画 2013年3月27日 藤田新策氏のブログ『Shinsaku Fujita Private View』のエントリー『黒』で、文春文庫から2013年4月に刊行されるスティーヴン・キングの「ビッグ・ドライバー」の装画が公開されました。

『黒』

しかも、「ビッグ・ドライバー」の装画を例にあげ、制作過程の秘話が!

以下、該当部分を引用。

例えば、この絵の場合まづ最初に白い画面に鉛筆でデッサンをかなりかちっと描きます。 その上に土性の赤茶色が被り、テンペラで描きおこし、その上からラズールという極めて透明度の高いウルトラマリン、マゼンダ、アンバー、ディープグリーンなどを何層にも重ね黒を深めて行きます。 それは、多分、青や赤や緑のガラスが重なりあって、黒いガラスになるような感じをイメージして頂くと良いかと思います。

《黒いガラス》
これは大変興味深いです。

「ビッグ・ドライバー」
著者:スティーヴン・キング
訳者:高橋恭美子、風間賢二
出版社:文藝春秋(文春文庫)
発売日2013年4月10日

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2013/03/22

スティーヴン・キング銃の暴力について語る

スティーヴン・キング銃の暴力について語る
2013年3月20日のバンゴア・デイリー・ニュースにスティーヴン・キングによる銃の暴力に関する記事が掲載された。

Stephen King speaks out on gun violence

概要は次の通り。

血に飢えたドードー鳥が、自分が死ぬ前に出来るだけ多くの人々を道連れにしようとするように、James Seevakumaranには《シンプル・プラン》があった。

Seevakumaranはセントラルフロリダ大学の学生でありその学生寮に住んでいた。彼は学生寮の火災報知器を作動させ、驚いて部屋から飛び出てきた学生たちを出来るだけ多く殺そうとしていたのだ。

彼はそのために、45口径のセミ・オートマチックピストルとアサルトライフルをちいさなジム・バッグに隠していた。

しかし、今回はそうはいかなかった。
Seevakumaranを怪しんだ彼のルームメイトはバスルームに自ら閉じこもり、911に連絡をした。
警察が近づいてくるのを見たSeevakumaranは自ら命を絶った。

これは一種のハッピーエンドかも知れないが、起きたかも知れない事を想像して欲しい。

そして、セントラルフロリダ大学ではたまたま幸運だったが、2012年12月に起きたサンディ・フック小学校でのスクール・シューティング事件はそういかなかった。

サンディ・フック小学校の被害者たちは、乳歯が抜け、歯の妖精と出会う前に殺されてしまったのだ。

そして、サンディ・フック小学校のスクール・シューティング事件をきっかけにわたしは「Guns」と言うエッセイを書き、キンドル・シングルとしてアマゾンで販売した。

わたしは銃の暴力に関する議論の中心にいたいと考えていた。

そのエッセイ「Guns」のアマゾンのレビューでは、1000人が肯定的で、200人以上が否定的だった。しかし、そのレビューを読んでいくと、新聞記事でそのエッセイのレビューを読んだ人や、どう考えても読んでいない人のレビューが含まれているのがわかってきた。政治的な問題をはらんでいるのだ。

わたしは、銃の所有者の素性調査の実施、セミ・オートマチック・アサルトライフルの販売の禁止、大容量の弾倉を10以上も保持する事の禁止、と言う3つの提案を持っている。

わたしの3つの提案が実現すれば、スクール・シューティングの犯人や、いかれた奴らが、非武装の民間人や無垢な子どもたちを殺そうとすることが少しは難しくなるのではないか、と考えている。

人生に保証はない。
われわれアメリカ人がやらねばならないのは、次のいかれた犯罪者が現れ、次の犯罪を犯す事を出来るだけ難しくする事である。

われわれは少なくとも、なんらかの妥協点を見つける事ができるのではないだろうか。

概要はこんな感じだと思います。
訳が間違っていたら指摘してください。

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2013/03/21

「ビブリア古書堂」の三上延もキング好き!?

2013年3月8日のYOMIURI ONLINE 《本よみうり堂》『「ビブリア古書堂」が大ヒット、三上延さん』によると、「ビブリア古書堂の事件手帖」の三上延も古書店でアルバイトをしていた際、スティーヴン・キングに勢いを感じていた模様。

『「ビブリア古書堂」が大ヒット、三上延さん』

興味深いインタビュー記事なので、是非ご一読を。

さて、折角なので、キング関連の該当部分を引用する。

子供の頃から本好きで、高校、大学と文芸部に所属。10代半ばから作家を志したが、道のりは険しかった。ガルシア・マルケスらの南米文学、仏のボリス・ヴィアン、村上春樹、村上龍の「ダブル村上」など「面白そうなものを手当たり次第に」読み、文学賞に数回応募したが落選。大学を出て中古レコード店で働いた後、長編を書いたが、これも1次審査で落ちた。

その後、古書店で3年間アルバイトし、社員にならないかと誘われた時、「もう1回だけ書いてみよう」と思った。そこで目に留まったのが、古本で人気だった中高生向けのライトノベルだった。

「自分で売り買いして勢いを感じていた。スティーブン・キングのホラーなども読んでいたので、全く同じことはできないが、自分にもできる余地があると思った」

文脈からすると、三上延はライトノベルと言うフィールドでスティーヴン・キングをやろうとして、作家を目指していたような印象を受ける。

これはわたしの妄想でしょうかね。

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2013/03/20

「ミザリー」の読書会が!?

翻訳ミステリー大賞シンジケートのツイート
2013年3月20日の翻訳ミステリー大賞シンジケート(@Honyaku_Mystery)のツイートによると、2013年4月7日に、出版前のスティーヴン・キングの「ビッグ・ドライバー」の先読みレビューと、「ミザリー」の読書会が開催される模様。
会場はビリビリ酒場

翻訳ミステリー大賞シンジケート(@Honyaku_Mystery)

【イベント】若林踏氏 @sanaguti の翻訳ミステリー先読みスニークプレビュー第3回は酒井貞道氏 @haikairojin を迎え4/7ビリビリ酒場で15時~。近刊キング『ビッグ・ドライバー』シーラッハ『コリーニ事件』等予定。終了後17時~同店でキング『ミザリー』読書会開催!

これについては、3月16日に白石朗(@R_SRIS)さんのツイートで知っていたのですが、まだまだ詳細は不詳です。

因みに「コリーニ事件」はフェルディナンド・フォン・シーラッハ初の長編小説。

また、4月10日刊行予定のキングの「ビッグ・ドライバー」「ビッグ・ドライヴァー」からタイトルが変更になったようですね。

「ビッグ・ドライバー」
著者:スティーヴン・キング
訳者:高橋恭美子、風間賢二
出版社:文藝春秋(文春文庫)
発売日2013年4月10日

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2013/03/19

「パラノーマン」もキングの影響を!?

さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは、2013年3月29日に日本国内で公開される映画「パラノーマン ブライス・ホローの謎」 

先日たまたま劇場で、映画「パラノーマン ブライス・ホローの謎」の予告編を観て驚いた。

なんと「パラノーマン」には、スティーヴン・キングの「ドリームキャッチャー」の影響を受けているようなシーンがあるのだ。

先ずは予告編を観てみよう。

映画「パラノーマン ブライス・ホローの謎」予告編

いかがだろう。
もうおわかりだろうか。

そう「パラノーマン」には「ドリームキャッチャー」の一番有名で素晴しいシーンそっくりのシーンがあるのだ。

「パラノーマン ブライス・ホローの謎」の予告編より
「パラノーマン ブライス・ホローの謎」の予告編より。

「ドリームキャッチャー」より
「ドリームキャッチャー」より。

詳しい説明ははぶくが、彼らは便器の下から襲ってくる何かを便座カバーの上に座る事により封じ込めようとしているのだ。

なんとなく2人の顔も似てるよね。

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2013/03/14

小島秀夫は「キャリー」が怖い!?

「僕が愛したMEMEたち」 「僕が愛したMEMEたち いま必要なのは、人にエネルギーを与える物語」が絶賛発売中のゲームデザイナー小島秀夫の2013年3月12日のツイートによると、小島秀夫は映画「キャリー」のラストシーンが怖いらしい。

小島秀夫( @Kojima_Hideo )
僕の中で、怖い映画と云えば、やはり「エクソシスト」とか「オーメン」とか「女優霊」とか「震える舌」とか「顔のない眼」とかかな。

矢野健二( @yanokenZi )
「ザ・ブルード怒りのメタファー」です。(怖い映画)

小島秀夫( @Kojima_Hideo )
「キャリー」の最期。

因みに、冒頭で紹介した小島秀夫の「僕が愛したMEMEたち いま必要なのは、人にエネルギーを与える物語」は、小島秀夫が愛した小説や映画に関するエッセイで、章立てが短く、非常に読み易く、おそらくあっと言う間に読み終わってしまうと思うのだが、小島秀夫と近い世代の人達にとっては、自分の人生を追体験しているような楽しさが感じられる書籍に仕上がっている。

ところで、スティーヴン・キング的には「呪われた町(新装版)」が紹介されているので、関心がある方は是非ご一読を。新装版なので、藤田新策についての言及もあるよ。

ところで、折角なので、わたしの広大なアーカイブ(嘘)から、ちょっとしたお宝グッズを紹介しようと思う。

「メタルギア・ソリッド4・ガンズ・オブ・ザ・パトリオット」パンフレット

これは「東京ゲームショウ2007」のKONAMIブースで配付されていた「METAL GEAR SOLID 4: GUNS OF THE PATRIOTS」のパンフレットである。

興味深い事に、伊藤計劃がこのパンフレットに寄稿している。

「小島秀夫---我ら神亡き時代の神の語り手として」伊藤計劃
題して「小島秀夫---我ら神亡き時代の神の語り手として」

この文章の伊藤計劃の紹介文がふるっている。

いとう けいかく
Project - Itoh

1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。Webディレクター兼作家。
著書にポスト9.11の内戦と民族虐殺を描いた「虐殺器官」(早川書房)。
中学より二十年間、リアルタイムに小島秀夫監督作品の洗礼を受けてきた「小島秀夫原理主義者」。

だそうである。

ちょっと話がずれましたね。

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2013/03/10

「ナイトライダーズ」

ジョージ・A・ロメロ脚本・監督の「ナイトライダーズ」をDVDで観た。

「ナイトライダーズ」予告編

「ナイトライダーズ」
監督・脚本:ジョージ・A・ロメロ
製作:リチャード・P・ルビンスタイン
撮影:マイケル・ゴーニック
音楽:ドナルド・ルビンスタイン

出演:エド・ハリス(ビリー)、ゲイリー・ラーチ(アラン)、トム・サヴィーニ(モーガン)、エイミー・インガーソル(リネット)、パトリシア・トールマン (ジュリー)、クリスティーン・フォレスト(アンジー)、ケン・フォリー(リトル・ジョン)、スコット・H・ライニガー(マーハルト)、ジョン・アンプラス(ホワイトフェイス)、マーティン・フェレロ(ボンテンピ)、アントン・ディレオ(コーンクック)、ワーナー・シューク(ピピン)、ブラザー・ブルー (マーリン)、シンシア・アドラー(ロッキー)、ドン・ベリー(バッグマン)、アマンダ・デイヴィス(シーラ)、ケン・ヒクソン(スティーヴ)、ジョン・ ホステッター(タック)、ハロルド・ウェイン・ジョーンズ(ボース)、スティーヴン・キング(ホーギー・マン)、タビサ・キング(ホーギー・マンの妻)

あらすじ:中世の騎士よろしく鎧を身に付け、馬の代わりに跨ったバイクで立ち回りを演じる一座。金と名声より名誉と礼節を重んじるリーダーを中心に彼らの旅は続くが、彼らを商売にしようとするプロモーターの出現によって仲間の団結は少しずつ崩れ始める……。

紹介:アーサー王伝説を下敷に、現代に生きようとする騎士たちの苦悩と挫折を描いた辛口の青春映画で、バイクに乗った騎士というアイディアは視覚的なインパクトだけでなく、“騎士道精神”と“ヒッピー”、もしくは“伝説”と“現実”の融合というこの作品のテーマを如実に意味している。マスター・オブ・ホラー、ジョージ・A・ロメロによる神々しいまでに切ない“旅芸人の記録”だが、この傑作は配給元だったユナイト映画の日本支社閉鎖に伴いオクラ入りとなり、10年後に日本衛星放送から放映されたのが我が国での初公開となった。(allcinema

先ずは、「ナイトライダーズ」の国内盤DVDをリリースしてくれたスティングレイ社に感謝したい。

当ブログ「スティーヴン・キング研究序説ココログ分室」は、ご承知の通り、スティーヴン・キングに関するエントリーをポストするブログであるから、キング関連作品として、つまりスティーヴン・キングとタビサ・キングが出演している作品として「ナイトライダーズ」(1981)を紹介するのだが、ジョージ・A・ロメロファンとしては本作はロメロのフィルモグラフィーの中で初期の傑作であり、またその作品としてはロメロの普段の作風とは異なる言わば異色作として高い評価を得ている。

ロメロはこの後「クリープショー」(1982)を撮ることになるのだが、前述のように日本国内では「ナイトライダーズ」は幻の作品と位置付けられ、日本国内の多くのロメロファンがこのスティングレイ社の英断に歓喜していることだと思う。

さて、本作「ナイトライダーズ」についてだが、前述のあらすじを読むと、何だかふざけた内容のように思えるかも知れないが、本作はスティーヴ・マックィーンの「ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦」(1972)、ロバート・レッドフォードの「出逢い」(1979)、クリント・イーストウッドの「ブロンコビリー」(1980)、そして藤岡弘、の「SF/ソードキル」(1984)と同様に、時代に取り残された男の悲哀を描く普遍的な物語に仕上がっている。

物語の題材となっているのは、本編で触れられている通り、T・H・ホワイトの「永遠の王/アーサー王の書」。明確には描写がないが、アラン(ゲイリー・ラーチ)がランスロットに振り当てられているのも興味深い。従って王妃グィネヴィアに役を振り当てられたエイミー・インガーソル(リネット)との関係も明確ではないが興味深い。

そう考えた場合、本作「ナイトライダーズ」は、中世から現代に迷い込んだアーサー王その人が、新たな王に王位を譲り、最終的に過去へ戻っていく物語だと解釈することが出来る。

まるでセルバンテスの「ドン・キホーテ」のように、病的に妄想じみたことに固執していくウィリアム王(エド・ハリス)が哀しい。

そして、老いたウィリアム王の王位を狙うモーガン(トム・サヴィーニ)。

このトム・サヴィーニが素晴しい。俳優としてのサヴィーニのフィルモグラフィの中で最も素晴しい仕事をしているのではないだろうか。

キャストはマーリンを演じたブラザー・ブルーや、タックを演じたジョン・ ホステッター、アンジーを演じたロメロの妻クリスティーン・フォレスト、弁護士役のケン・ヒクソン等印象的なキャストが多い。見せ場が必ずあるのが何とも楽しいですよね。

また「ゾンビ」のピーター役のケン・フォリーや、ロジャー役のスコット・H・ライニガー等、ロメロ組とも言えるキャストの生き生きとした姿が楽しめる。何しろ、死にかけたロジャーじゃないのよ。

と言うのも、本作は明るく生命力に溢れたコミカルな作品のような側面を持っているからである。「ゾンビ」のような暗い映画じゃないんですよね。

エド・ハリス的には本作「ナイトライダーズ」は、ルトガー・ハウアーにおける「グレート・ウォリアーズ/欲望の剣」(1985)のような作品なのかも知れない。

ポール・ヴァーホーヴェンはもしかして「ナイトライダーズ」を観て「グレート・ウォリアーズ/欲望の剣」を撮ったんじゃないのかな、とも思える次第。

ところで本作のロメロやスタッフのオーディオ・コメンタリーを聞くと異口同音に《最高の夏だった》と語っている。

ロメロらスタッフにとっても、本作「ナイトライダーズ」は、思い出の愛すべき作品なのだと思う。DVDになって本当に良かったよね。

そして、本作に格調を付与しているドナルド・ルビンスタインのスコアが素晴しい。

まるで、「シェークスピア劇場」のような作品のスコアのような、小編成の室内楽をベースに、若干近代的にアレンジしたようなスコアが泣かせまくる。

これロックじゃなくて良かったよ。
別にヒース・レジャー主演の「ロック・ユー!」(2001)の話じゃないですけどね。
「ロック・ユー!」「ナイトライダーズ」は描いているのが馬上槍試合なので、同じなんですけどね。

世の中には、全てのキャストやスタッフが100%以上の力を出し、それをフィルムに定着させることに成功した奇跡のような作品がままあるが、本作「ナイトライダーズ」はそんな奇跡のような作品の一本だと思う。

本作「ナイトライダーズ」のDVDはレンタル市場に出てくるのかどうかわからないが、ロメロファンではなくとも、前述した、時代に取り残された男の悲哀を描く作品群の中に引っ掛かる作品がある方は是非機会を見つけて観ていただきたい作品だと思う。

因みに、スティーヴン・キングとタビサ・キングは、エド・ハリスらのショーを観る客として登場し、「あんなの痛そうに見えるけど全部やらせだよ」とうそぶくキャラクターに設定されている。

関連エントリー
『「ナイトライダーズ」のDVDゲットだぜ!』 2013/01/30
『スティングレイで「ナイトライダーズ」DVD予約開始!』 2013/01/09
『キング初出演映画「ナイトライダーズ」がDVD化か!?』 2012/05/28

「永遠の王」高くなってますね。
わたしは1992年の初版で買いましたが、1冊1,000円はしなかったんじゃないかな。

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2013/03/09

キング出演の「セレブリティ・ジェパディ!」(1998/4/30)

キング出演の「セレブリティ・ジェパディ!」(1998/4/30)
先日のエントリー『米クイズショー「ジェパディ!」にキングのカテゴリーが!?』で、2013年3月5日に放送された米クイズショー「ジェパディ!」にスティーヴン・キングのカテゴリーが登場したことはお伝えしたが、1998年4月30日にスティーヴン・キングが出演した「セレブリティ・ジェパディ!」の映像を紹介する。


キングさん、大人げないっす。

因みに1998年4月30日の「セレブリティ・ジェパディ!」のゲストは、レジス・フィルビン(左)、Robin Quivers(中央)、スティーヴン・キング(右)。

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2013/03/06

米クイズショー「ジェパディ!」にキングのカテゴリーが!?

米クイズショー「ジェパディ!」にキングのカテゴリーが!?

2013年3月4日にGeeks of DOOMが伝えるところによると、2013年3月5日に放送される米クイズショー「ジェパディ!」("Jeopardy!")のカテゴリーにスティーヴン・キングのカテゴリーが登場する模様。

Author Stephen King To Get A Category On ‘Jeopardy!’ TV Game Show

「ジェパディ!」("Jeopardy!")とは、日本国内では「クイズグランプリ」と言うクイズ番組に翻案されたクイズショーで、6つのカテゴリー毎に段々と難しく、かつ賞金が増えていく方式のクイズ番組。

そのカテゴリーのひとつにスティーヴン・キングのカテゴリーが登場する、と言う事。

つまり、正解者は「スティーヴン・キングの400ドルの問題」と指定すると、スティーヴン・キングカテゴリーの400ドルの問題が出題される、と言うシステム。

なんとか国内でも観られないかな、と言うか問題だけでも知りたいですね。

以下、2013年3月6日追記

て思ってたら、EW.com「ジェパディ!」("Jeopardy!")のボードのスチールが掲載されていた。

これは想像以上の破壊力。

「ジェパディ!」のスティーヴン・キングのカテゴリーボード

'Jeopardy!' kills it with Stephen King-themed board -- PHOTO

キングのカテゴリーかと思っていたら、左から「ファイアスターター」「ニードフル・シングス」「イット」「キャリー」「シャイニング」「スティーブン・キング」のカテゴリーじゃないですか!

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2013/03/05

テレビムービー「ハンニバル」もキングの影響を!?

2013年4月から米NBCで放送が開始される、トマス・ハリス原作のテレビムービー「ハンニバル」の予告編(フル・トレイラー)が公開された。


興味深いことに、この「ハンニバル」の予告編にはなんと「キャリー」(1976)と「シャイニング」(1980)へのオマージュが含まれている。

「キャリー」へのオマージュは非常にわかりやすいと思うので説明は割愛するが、「シャイニング」については、多分映画ファンじゃないとわからないと思う。

先ずはこの画像を見て欲しい。

「シャイニング」より
映画「シャイニング」より。念の為だけど右側の人はC3POじゃないですよ。

どうですか、おわかりですか。

それでは「ハンニバル」の予告編のスクリーンショットと比較してみましょう。

「ハンニバル」予告編より
テレビムービー「ハンニバル」予告編より。

いかがでしょう。そっくりですよね。

おそらくは「シャイニング」のオーバールックホテルのトイレを模したセットなんでしょうね。

「ハンニバル」ポスター 因みにこの「ハンニバル」でレクター博士を演じるのは「007 カジノ・ロワイヤル」でル・シフルを演じたマッツ・ミケルセン。

で、素晴しいのはこのポスター。

このアートワークは「007 カジノ・ロワイヤル」のル・シフルを完全に意識していますよね。

つまりセルフパロディなんですよ!

個人的には超楽しみでございます。

是非日本でも放送して欲しいところです。

放送はNBCですが、製作はAXNみたいなので、可能性は高いですね。

「ハンニバル」("Hannibal")
監督:ギレルモ・ナヴァロ、マイケル・ライマー、デヴィッド・スレイド
脚本:ブライアン・フラー、トマス・ハリス
出演:ヒュー・ダンシー(ウィル・グレアム特別捜査官)、マッツ・ミケルセン(ハンニバル・レクター医師)、ローレンス・フィッシュバーン(ジャック・クロフォード捜査官)

因みに物語は「ハンニバル・ライジング」「レッド・ドラゴン」の間の物語みたいです。

また、原作者のトマス・ハリスは脚本家としてクレジットされているようですね。



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2013/03/03

テレビムービー「アンダー・ザ・ドーム」撮影開始!

「アンダー・ザ・ドーム」撮影現場を訪問したスティーヴン・キング
テレビムービー「アンダー・ザ・ドーム」撮影現場のスティーヴン・キング

2013年2月28日にStar News Onlineが伝えるところによると、2013年6月に米CBSで放送されるテレビムービー「アンダー・ザ・ドーム」の撮影がサウスポートのファデール・アベニューで始まった模様。

'Under the Dome' begins filming this week

チェスターズミル・クリニックのセット(「アンダー・ザ・ドーム」)
チェスターズミル・クリニックのセット(テレビムービー「アンダー・ザ・ドーム」)

先程紹介したURLには、30枚程のチェスターズミル・クリニックのオープンセットのフォトギャラリーがついていますので、関心がある方は是非ご覧になって下さい。

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