「ロンドン版 ショーシャンクの空に」
2014年1月18日 森ノ宮ピロティホールで「ロンドン版 ショーシャンクの空に」を観た。
当初の予定では、シアタークリエの東京公演を観るつもりだったのだが、諸般の事情で、森ノ宮ピロティホールの大阪公演で観る事になった。
「ロンドン版 ショーシャンクの空に」
演出:白井晃
脚本:オーウェン・オニール、デイヴ・ジョーンズ
原作:スティーヴン・キング 「刑務所のリタ・ヘイワース」(「ゴールデンボーイ」に収録)
出演:佐々木蔵之介(アンディ・デュフレーン)、國村隼(レッド)、三浦涼介(トミー・ウィリアムズ)、谷田歩(ボグス・ダイアモンド)、小林勝也(ブルックシー・ハトレン)、板尾創路(グレゴリー・スタマス)、粟野史浩(ハドリー)
舞台版「ショーシャンクの空に」と言えば、2013年11月に公演された、演出:河原雅彦、脚本:喜安浩平、出演:成河(アンディ)、益岡徹(レッド)版があるが、今回の「ロンドン版 ショーシャンクの空に」の舞台の構成は、第1幕:60分、第2幕:85分と言う比較的短い印象を受けた。
また、演出は機微や舞台の魔法を楽しむより、力強いストーリーを楽しむ演出になっていたような気がする。
アンディ役の佐々木蔵之介は映画のティム・ロビンスのイメージを踏襲しているのか、寡黙で何を考えているのかわからない誤解されやすいキャラクターを好演していた。
一方レッド役の國村隼は物語の語り部役でもあることもあり、全編通して饒舌に語りに語りまくっていた。
舞台てして考えた場合観客に語る部分の演出は難しいのだな、と言う印象を受けた。
これは、観客に語りかける演出が説明に過ぎると、舞台としてのリアリティを削ぐ印象を観客が受けてしまうため。
ところで、今回の「ロンドン版 ショーシャンクの空に」は佐々木蔵之介と國村隼のW主演と言うことらしいのだが、主役は完全にレッドであり、絶望していたレッドが希望を取り戻すまで見事に描いていた。
余談だが、W主演とか言うものには反感しか感じない。
また、スティーヴン・キングのファンだと公言する板尾創路はグレゴリー・スタマス刑務所長役を好演。囚人から憎まれ、看守たちからも疎まれている憎々しいキャラクターを創出していた。
余談だがカーテンコールでは板尾創路はひときわ大きな拍手を受けていた。
演出には残念ながら大きな驚きはなく順当なものだったが、クライマックス部分の蝶の演出は大変素晴らしかった。
大阪公演の後は福岡公演を残すのみだが、関心があるかたは是非。
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