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2015年6月の4件の投稿

2015/06/28

「ハッピーエンドが書けるまで」がキング的にやばいらしい

予告編を観て、ステマかよ、と思えるほどにやたらとキングの本やポスターが出てくるので気になっていたのだが、2015年6月27日に公開された映画「ハッピーエンドが書けるまで」がキング的にやばいらしい。

映画『ハッピーエンドが書けるまで』予告

「ハッヒーエンドが書けるまで」
監督・脚本:ジョシュ・ブーン
出演:リリー・コリンズ(サマンサ)、ローガン・ラーマン(ルイス)、グレッグ・キニア(ビル)、ジェニファー・コネリー(エリカ)、ナット・ウルフ(ラスティ)、リアナ・リベラト(ケイト)

物語:ビル・ボーゲンズ(グレッグ・キニア)と息子のラスティ(ナット・ウルフ)は感謝祭の準備をしていた。テーブルには3年前に離婚したビルの元妻エリカ(ジェニファー・コネリー)の席も用意されていたが、彼女は現れない。そこへ大学生になり家を出た娘サマンサ(リリー・コリンズ)が帰省する。食事の席で、サマンサは自分の本が出版されることを報告し、家族で祝杯をあげる。しかし母親を毛嫌いしているサマンサは用意された空席を見て弟に不平を漏らす。エリカはサマンサと1年以上も会話がなく、初出版の件もまったく知らされていなかった。

さてどの辺りがキング的にやばいかと言うと、まだわたし本作「ハッピーエンドが書けるまで」を観ておりません。

従って予告編だけを観た上でのお話です。

◆やたらとスティーヴン・キングの書籍が登場する。

「ハッピーエンドが書けるまで」より
スティーヴン・キング ルイスの部屋の本棚にはキングのハードカバーが山盛り。古い本もあるのでもしかしたらサマンサの本を引き継いでいるのかも知れないが。

また、壁に貼ってあるのは「ダーク・タワー」シリーズのイラスト。

そして極めつけは、本棚の上のスチールはなんとスティーヴン・キングのポートレイト。

「ハッピーエンドが書けるまで」より
大学の教室(?)の後ろの壁にキングの「The Secretary of Dreams」のポスターが。

これはちょっとやり過ぎと言うかステマに近い印象。

◆サマンサの処女作のタイトルは「Under the Pink」

「ハッピーエンドが書けるまで」より

スティーヴン・キングの「アンダー・ザ・ドーム」的にはピンクは重要な色だし、サマンサの「Under the Pink」のPinkはどうやら家("Home")のメタファーらしい。

因みに「アンダー・ザ・ドーム」には、「オズの魔法使」に引っ掛けて、"There's no place like Dome." と言う一節もあるし、奇しくも「アンダー・ザ・ドーム」シーズン3の放送についてキングはこんなツイートもしている。

There's no place like Dome

因みに、本作「ハッピーエンドが書けるまで」の監督・脚本のジョシュ・ブーンの次回作は「ザ・スタンド」に決定している模様。

また本作では「IT」と「ザ・スタンド」に関する言及がある模様。

いかがだろう。
関心がある方は是非劇場へ。

余談だけど、本作「ハッピーエンドが書けるまで」の原題は「Stuck in Love」
本作でビルを演じたグレッグ・キニアがマット・デイモンと共に結合双生児を演じたファレリー兄弟の「ふたりにクギづけ」の原題は「Stuck on You」

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2015/06/21

「ユリ熊嵐」もキングの影響を!?

ユリ熊嵐 さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは、アニメーション作品「ユリ熊嵐」

寡聞にして知らなかったのだが、幾原邦彦監督作品「ユリ熊嵐」には、スタンリー・キューブリック監督作品「シャイニング」に登場するオーバールックホテルのカーペットのモチーフが頻出していた模様。

幾原邦彦と言えば以前のエントリー『「輪るピングドラム」もキングの影響を!?』でお伝えしたように、スティーヴン・キングの「クリスティーン」を伏線として利用している。

幾原邦彦とスティーヴン・キングにはなんらかの関連性があるのだろうか。

「ユリ熊嵐」
原作:イクニゴマモナカ
監督:幾原邦彦
あらすじ:宇宙のかなたで『小惑星クマリア』が爆発。何故か地球上の『クマ(熊)』が一斉に決起し人類に襲いかかり、ヒトとクマの間には巨大な『断絶の壁』が築かれ互いに不可侵な状態となった。嵐が丘学園の生徒、椿輝紅羽(つばき くれは)と泉乃純花(いずみの すみか)が、二人きりで花壇に咲いた百合の花を見ていた。二人は『友だち』であり【 恋人 】。見つめ合う二人。その時【クマ警報 】が鳴る。クマがヒトの世界に侵入し、ヒトが襲われたのだ。ヒトの世界に侵入した!そのクマは果たして…?

さて、「ユリ熊嵐」のどの辺りがキングなのか、と言うところなのだが、次の画像を見ていただきたい。

Yurikuma01
「ユリ熊嵐」オープニングより。

Yurikuma02
「ユリ熊嵐」第1話「私はスキをあきらめない」より。

Yurikuma03
「ユリ熊嵐」第1話「私はスキをあきらめない」より。

そもそも「ユリ熊嵐」の物語では、ヒトとクマの間に建造された巨大な壁『断絶の壁』の外装がオーバールックホテルのカーペットのデザインをモチーフにしている。
先ほど紹介したオープニングの画像では、『断絶の壁』建造中の様子が確認できる。

また、携帯電話の待ち受け画面にもそれを確認する事が出来る。

これは何を意味しているのか。

そもそも、前述の「ユリ熊嵐」のあらすじが興味深い。

これはジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」の惑星爆発から「ランド・オブ・ザ・デッド」の壁の建造までの影響を受けていると考えられる。

「ユリ熊嵐」の設定を見ると、「進撃の巨人」の影響だろうと見る向きもあるだろうが、「進撃の巨人」もまあロメロの影響を受けているのだろうし、惑星爆発については「トリフィド時代」とか「スーパーマン」の影響も考えられるが。

わたしはまだ「ユリ熊嵐」の第1話しか観ていないのだが、機会があれば全話観てみたいと考えている。

ここからは余談。

次の画像は「魔法少女まどか☆マギカ」に登場した三叉路。
Yurikuma04
「魔法少女まどか☆マギカ」では時間遡行における行動選択のメタファーとして三叉路のモチーフが登場する。

この三叉路は細田守が好んで使用するイメージだが、なんと「ユリ熊嵐」にも登場する。

Yurikuma05
まだ「ユリ熊嵐」を第1話しか観ていないのでなんとも言えないが椿輝紅羽はなんらかの選択をするのではないか、と推測する事が出来る。

また、このモチーフが出てくる作品において多くのキャラクターが選択する右側の道は『断絶の壁』に続いている。

また最近では「宇宙戦艦ヤマト2199」にも同様のモチーフが登場する。

Yurikuma05_2
「宇宙戦艦ヤマト2199」第14話「魔女はささやく」より。

細田守作品で顕著なのは「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」第40話「どれみと魔女をやめた魔女」「時をかける少女」

Yurikuma06
「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」第40話「どれみと魔女をやめた魔女」より。

普段通らない道を選択するどれみ。
この道の先には原田知世演じる魔女をやめた魔女、未来のガラス工房がある。

Yurikuma07
「時をかける少女」より。
時間遡行者の選択のメタファー。

この三叉路(五叉路)については考察の必要があると思っています。

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2015/06/06

藤田新策氏「ドクター・スリープ」を語る

文藝春秋社から2015年6月11日に刊行される「シャイニング」の続編「ドクター・スリープ」の装画を担当された藤田新策氏が自身のブログ《Shinsaku Fujita Private View》「ドクター・スリープ」に関して語っている。

ドクター・スリープ

「ドクター・スリープ」

藤田新策氏のブログエントリーには「ドクター・スリープ」の内容に触れる部分はあるものの、非常に興味深いものです。特に装画制作に関する部分が。

是非ご一読を。

「ドクター・スリープ(上・下)」
著者:スティーヴン・キング
訳者:白石朗
装画:藤田新策
出版社:文藝春秋
価格:各1,944円(税込)


噂では、軒並み「シャイニング」が売り切れているようですよ。

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2015/06/02

8-Bit Cinemaの「ショーシャンクの空に」と「シャイニング」が

8-Bit Cinemaの「ショーシャンクの空に」「シャイニング」が興味深い。


「ショーシャンクの空に」は、ゲームとしての体裁になっているため、冒頭から完全なネタバレになっていますし、なぜか他の映画のエピソードも入っていますね。



「シャイニング」「ショーシャンクの空に」同様にゲームの体裁をとっていますが、興味深いのはプレイ中にキャラクターを変更できる点。これはゲーム性が非常に高いですね。

つまりジャックとウェンディとダニーが協力し合って「シャイニング」の物語を紡ぐことになります。

「シャイニング」「ショーシャンクの空に」以外にもたくさんの映画が8-Bit Cinema化されていますので、関心がある方は是非いろんな映画を観てみてください。

8-Bit Cinema

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