「007 スペクター」もキングの影響を!?
2015年12月4日に日本公開された映画「007 スペクター」もどうやらスティーヴン・キングの影響を受けている模様。
と言うか実際のところは例によってスタンリー・キューブリックの「シャイニング」(1980)の影響。
冒頭、メキシコシティで開催されている「死者の日」("Day of the Dead")のパレードの中を歩く死者のマスクを付けたボンドと一人の女性。
そのボンドと女性が入るホテルの部屋がなんと327号室なのである。
ところで、ご承知のように「シャイニング」に登場する、生者が死者と合う象徴的な舞台が、オーバールックホテルの237号室。
さて「007 スペクター」だが、その327号室でボンドは死者のマスクを取ることにより、死者から生者にもどり007としての作戦を遂行する。
つまり「007 スペクター」における327号室は死者が生者に変わる舞台として設定されている。
これは、先ごろ新訳が刊行されたジョーゼフ・キャンベルの「千の顔を持つ英雄」的に言うと、英雄の死と迷宮そして再生のメタファーと考えることが出来る。
「シャイニング」の237号室と「007 スペクター」の327号室だったら、数字が違うから無関係だろ、偶然だろ、と思う方も多いと思うが、ご存知の通り映画というものは暗喩で出来ており、その描写に偶然は存在せず、意図的な背景が必ず存在する。
これはキングファンの妄想ではないはずだ。
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コメント
なるほどです。( ;∀;)
投稿: たましろ | 2017/11/09 06:25