「ミスト 短編傑作選」に新訳はあるのか?
2018年5月10日に文藝春秋(文春文庫)から刊行される予定の「ミスト 短編傑作選」だが、その収録作品に新訳があるのかどうかを考えてみた。
「ミスト 短編傑作選」の収録作品は次の通り。
「ミスト 短編傑作選」
・「ほら、虎がいる」(松村光生訳)
・「ジョウント」(峯村利哉訳)
・「ノーナ」(田村源二訳)
・「カインの末裔」(松村光生訳)
・「霧」(矢野浩三郎訳)
確認作業の結果だが、現在までに日本国内で発表されている「ジョウント」(「神々のワード・プロセッサ」に収録)は、大村美根子訳なので今回の「ジョウント」は新訳だと考えられることがわかった。
しかしながら、今回の確認作業を通じて、われわれが慣れ親しんできた翻訳作品についても、翻訳家の高齢化が進んでいることを当然の事ながら実感する。
ところで最近SNSで【ジェンダー感(ジェンダー観)】がアップデートされていない作家の作品の存在についての議論があるが、それと同時に日本語の変化を考えると、翻訳にもある種の賞味期限があることが否定出来ない、と感じた。
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