カテゴリー「「Blockade Billy」」の6件の投稿

2015/05/13

訃報:グレン・オービック

「コロラド・キッド」 2015年5月11日 ペーパーバックやコミックブックのイラストレーターで知られるグレン・オービックが亡くなった。

ON MAY 11, 2015, HARD CASE CRIME LOST A DEAR FRIEND: GLEN ORBIKHARD CASE CRIME

当ブログ「スティーヴン・キング研究序説 ココログ分室」では、グレン・オービックに関するエントリーを何度かアップしているので、おそらくはグレン・オービックの名前や作品をご存知の方も多いと思う。

画像は《ハード・ケース・クライム》から刊行されたスティーヴン・キングの「コロラド・キッド」

この《ハード・ケース・クライム》という叢書については新潮社(新潮文庫)から非売品のプレミア・ブックとして2006年に刊行された「コロラド・キッド」の巻末に収録されている吉野仁の解説が詳しい。

「コロラド・キッド」
著者:スティーヴン・キング
訳者:白石朗
解説:吉野仁
発行:新潮社(新潮文庫/非売品)
初版:平成18年6月1日

しかし「コロラド・キッド」自体、一般に流通している書籍ではないので、手にする機会が少ないと思う。折角なので「コロラド・キッド」の吉野仁の解説のうち、《ハード・ケース・クライム》に関する部分を引用する。

 《ハード・ケース・クライム》は、かつてアメリカで量産されたペイパーバックによる犯罪小説(ミステリー、ハードボイルド)を現代に蘇らせようという目的で2004年に創設された叢書なのだ。
 すでにこのシリーズの新作のうち2作が邦訳されている。うち1作のドメニック・スタンズベリーの「告白」(ハヤカワ・ミステリ文庫)はアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞を受賞した。
 そして、同賞の最優秀処女長編賞のノミネートには、もう1作、リチャード・エイリアス「愛しき女は死せり」(ハヤカワ・ミステリ文庫)が挙がっていた。なにを隠そう、このリチャード・エイリアスこそが、IT企業のCEO(最高経営責任者)にして、
《ハード・ケース・クライム》の創設者、本名チャールズ・アルダイなのだ。
(略)
 そしてもうひとつの大きな特徴としてカヴァーに当時活躍したイラストレイターの絵を採用したり、いかにもペイパーバック・オリジナル黄金時代の表紙絵を髣髴とさせるイラストを用いている。映画007のポスターイラストなどでも知られるロバート・マギニスなどはその筆頭といえる画家だ。

グレン・オービックはチャールズ・アルダイ(チャールズ・アーダイ)の下、《ハード・ケース・クライム》の表紙を担当する事になる。

また、吉野仁による解説で名前が出るロバート・マッギニスをチャールズ・アーダイに紹介したのもグレン・オービックなのである。

2014年にマール社から刊行されたロバート・マッギニスの画集「アート オブ ロバート・マッギニス」からそのあたりのエピソードを引用する。

 2004年、新旧のノワール小説を専門に扱うハード・ケイス・クライムと言うレーベルができ、その設立者のチャールズ・アーダイはレトロ調のカバーを求めていた。そこでイラストレーターのグレン・オービックにロバート・マッギニス風の絵が描ける人材を知らないかと尋ねたのだ。

 するとグレン・オービックは「だったら本人に当たってみたらどうだ」との返事。アーダイは御年78歳のマッギニスが現役だったことに衝撃を受ける。そして連絡が取られロバート・マッギニスがペーパーバックとともに送る幸せな晩年が始まった。

半ば引退していたロバート・マッギニスをイラストの世界に、特にロバート・マッギニスが得意としていた分野に連れ戻したきっかけはグレン・オービックだったのだ。

結果的に、グレン・オービックは半隠遁生活をおくっていたロバート・マッギニスにイラストレーターとしての新たな命を授け、自身は若くして亡くなってしまう。

グレン・オービックは長期にわたるガンとの闘病生活をおくっていたらしい。
《ハード・ケース・クライム》とロバート・マッギニスのことを考えると、何かしら運命的なものを感じてしまう。

なお、グレン・オービックが担当したスティーヴン・キング作品の挿画は《ハード・ケース・クライム》の「コロラド・キッド」「Joyland」「Blockade Billy」、そして「IT」の25周年記念限定版。

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2012/01/13

「Blockade Billy」のプライベート・オークションだってさ

「Blockade Billy」サイン入りベースボールカード付きデラックス・レタード・エディション
Cemetery Dance Publicationsのサイトにおいて、スティーヴン・キングの「Blockade Billy」のサイン入りベースボールカード付きデラックス・レタード・エディションのプライベート・オークションが、2012年1月10日から48時間限定で開催された模様。

なお、オークションの締め切りは、1月12日(木)17:00(東部標準時)まで。
日本時間でももう終わってますね。すいません。

Private Auction For Blockade Billy by Stephen King

オークションに出品されているのは、キングのサイン入りベースボールカード付き「Blockade Billy」のデラックス・レタード・エディション(レター:XX)と、サイン入りパブリッシャーズ・コピー(PC)の2点。

とは言うものの、残念ながらパブリッシャーズ・コピーが何を意味するのかよくわかりません。もしかしたら、出版社が保管していた見本みたいなものでしょうか。

なお、このデラックス・レタード・エディションの仕様は次の通り。

・52部限定
・キングのサイン入りベースボールカード付き
・日本製のブッククロスおよび皮革装丁
・Alex McVeyのオリジナル・スケッチのアートワーク付き
・デラックス・カスタム・メイドの箱入り

ちなみに、オークションは、1冊あたり$1,250からスタートしたようです。

キング初めてのベースボールカード
ちなみにこの写真は、キング初のベースボールカードだそうです。
まあ、それはそうでしょうね。
なお、キングは、ニュージャージー・タイタンズのキャッチャーだそうです。

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2010/04/20

「Blockade Billy」をめぐる冒険

USA TODAYのサイトで、キングの新作「Blockade Billy」の記事が掲載された。

'Blockade Billy': Stephen King's pitch-perfect baseball mystery

で、キンドル版「Blockade Billy」もリリースされた。

Bestselling and Iconic Author Stephen King Publishes New Novella “Blockade Billy,” Available in the Kindle Store

で、翻訳家の白石朗さんが、キンドル版「Blockade Billy」を速攻で購入し、ツイッターでつぶやいた。ついでに画像も公開してました。

今日はやっつけエントリーみたいですいません。

知ってる人は知ってると思うのですが、先日MacBookのハードディスクがおそらくダメになったみたいで、現在旧型のVaioノートでいろいろやってます。
Vaioのデスクトップもあるんですが、ワイヤレスキーボードとワイヤレスマウスの電池が切れてて・・・・。
そんな訳でVaioノートが活躍中です。

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2010/04/09

キングの新作「Blockade Billy」のプロモーションにキングの映像が!

1 2010年4月20日に出版されるスティーヴン・キングの新作「Blockade Billy」のプロモーションの一環として、キングのインタビュー映像がBarnes & Nobleのサイトで公開された。

なお、キングのインタビュー映像は、コチラで公開されています。

因みに、Barnes & Nobleの サイトでは、「Blockade Billy」の長めのシノプシスが公開されている。

Even the most diehard baseball fans don't know the true story of William "Blockade Billy" Blakely. He may have been the greatest player the game has ever seen, but today no one remembers his name. He was the first — and only — player to have his existence completely removed from the record books. Even his team is long forgotten, barely a footnote in the game's history.

Every effort was made to erase any evidence that William Blakely played professional baseball, and with good reason. Blockade Billy had a secret darker than any pill or injection that might cause a scandal in sports today. His secret was much, much worse... and only Stephen King, the most gifted storyteller of our age, can reveal the truth to the world, once and for all.

This original, never-before-published novella represents Stephen King at his very best, and this Cemetery Dance hardcover edition brings it into print for the very first time.

A Few Words from Stephen King on Blockade Billy: "I love old-school baseball, and I also love the way people who've spent a lifetime in the game talk about the game. I tried to combine those things in a story of suspense. People have asked me for years when I was going to write a baseball story. Ask no more; this is it."

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2010/04/08

キングの新作「Blockade Billy」アートワーク公開!

「Blockade Billy」のアートワーク 2010年4月20日に出版されるスティーヴン・キングの新作「Blockade Billy」のアートワークの一部が、Cemetery Dance Publicationsのサイトで公開された。

Artwork samples from Blockade Billy by Stephen King

なお、「Blockade Billy」のアートワークは、表紙がGlen Orbik、8枚のイラストは、Alex McVeyが担当している。

因みにGlen Orbikはスティーヴン・キングの「コロラド・キッド」の表紙も手掛けている。

因みに「コロラド・キッド」は、2006年にHARD CASE CRIMEの一冊として刊行されたもので、翻訳は、新潮文庫から刊行された「暗黒の塔(ダーク・タワー)」シリーズのうち、「ガンスリンガー」「運命の三人(上)」「運 命の三人(下)」「荒地(上)」「荒地(下)」の計5冊を購入し、帯についている応募マークを5枚集めて応募すると、特装文庫本として抽選で10,000名にプレゼントされた。

「コロラド・キッド」 Glen Orbik
「コロラド・キッド」の表紙

因みに、テープレコーダーの先にGlen Orbikのサインが確認できる。

余談だけど、Amazon.co.jpでも「Blockade Billy」の予約が始まりましたね。

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2010/03/30

キングの新作中篇「Blockade Billy」の発売日は4月20日!?

「Blockade Billy」 スティーヴン・キングの新たな中篇小説「Blockade Billy」が2010年4月20日にCemetery Dance Publicationsから出版される模様。

「Blockade Billy」 スティーヴン・キングオフィシャル・サイト

「Blockade Billy」 セメタリー・ダンス

セメタリー・ダンスの予約ページ

キングは本書について次のように語っている。

"I love old-school baseball, and I also love the way people who've spent a lifetime in the game talk about the game. I tried to combine those things in a story of suspense. People have asked me for years when I was going to write a baseball story. Ask no more; this is it."

「わたしは、古いスタイルのベースボールが大好きで、自らの生涯をベースボールに捧げたかつての名選手たちがベースボールについて語るのを聞くのが大好きです。
わたしは、そんなベースボールとサスペンスを融合させようと考えています。ずっと長い期間、多くの読者がわたしに対し、ベースポールについての物語を一体いつになったら書くのか、と質問してきている。もう聞かないでくれ、これがそれだ。」

物語は、かつてBlockade Billy(鉄壁ビリー)と呼ばれた野球選手William "Blockade Billy" Blakelyがサスペンスに巻き込まれると言うものらしく、野球好きで知られるキングの面目躍如的な中篇小説だと考えられる。

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