カテゴリー「レビュー/映画」の36件の投稿

2022/10/09

『ハリガン氏の電話』がNetflixで公開中

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2022年10月5日 Netflixでスティーヴン・キング原作の『ハリガン氏の電話』(2022)が配信された。

『ハリガン氏の電話("Mr. Harrigan's Phone")』はスティーヴン・キングの中編集『If It Bleeds』(2020)に収録されている中編小説。

『ハリガン氏の電話』(2022)
監督・脚本:ジョン・リー・ハンコック
原作:スティーヴン・キング 『Mr. Harrigan's Phone』(『If It Bleeds』に収録)
出演:ジェイデン・マーテル、ドナルド・サザーランド、ジョー・ティペット、カービー・ハウエル=バプティスト、サイラス・アーノルド、コリン・オブライエン、トーマス・フランシス・マーフィ、ペギー・J・スコット

あらすじ:メイン州の田舎町に暮らす少年クレイグ(ジェイデン・マーテル) は、富豪の老人ハリガン(ドナルド・サザーランド)への読み聞かせのアルバイトを行っていた。やがて老人は亡くなり悲しみに暮れるクレイグだったが、クレイグがハリガンの棺に納めたスマートフォンからクレイグにメッセージが届くようになったが・・・・。

以前のエントリー【「If It Bleeds」映像化情報】でお話ししたように、『ハリガン氏の電話』のモチーフはエドガー・アラン・ポーの『早すぎた埋葬』(1844)。


ポーの『早すぎた埋葬』が執筆された19世紀には、生きながら埋葬されることへの恐怖があり、その恐怖は土葬が主流であった当時の西欧社会には深く根付いていた。実際、当時の西欧社会では医師によって生者が死者と誤診されるケースが何百とあったらしい。

そして、その生きたまま埋葬されてしまうことへの恐怖から、ポーの『早すぎた埋葬』にも登場する棺の内部から外部へ助けを求めることができる装置やその連絡装置付きの「安全
棺」が実際に考案され使用されていた。(安全な棺)

スティーヴン・キングの『ハリガン氏の電話("Mr. Harrigan's Phone")』では、棺の内部から外部へ助けを求めることができる装置やをiPhoneとした訳である。
この『早すぎた埋葬』をモチーフにした作品は非常に多く、キングの作品に限っても、『第四解剖室』(短編集『第四解剖室』に収録、新潮文庫刊)であるとか、同じくポーの『アモンティリヤアドの酒樽』をモチーフにした『ドランのキャデラック』(短編集『ドランのキャデラック 』に収録、文春文庫刊) もある。

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さて『ハリガン氏の電話』だが、主演は『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)シリーズでビル・デンブロウを演じたジェイデン・マーテル。ティーン向けのホラー作品ではなく、本作のような作品に出演している点は、スティーヴン・キングファン的にも嬉しいところである。
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また金融界の大物で、iPhoneと共に埋葬されてしまう老人になんとドナルド・サザーランド。最近は『ハンガー・ゲーム』(2012)シリーズの人になってしまっていたので、こういった作品に出演してくれてるいのは嬉しい。

物語は先ほどからお話ししているようにポーの『早すぎた埋葬』をモチーフにしているのだが、そこはキング。 『早すぎた埋葬』を超えたところに観客を連れて行ってくれる。

なお、本作『ハリガン氏の電話』は2022年10月5日にNetflixで配信が始まったばかりなので、物語の詳細については割愛するが、関心がある方は是非視聴して欲しい。

ここ最近のキング原作の映像化作品は以前と比較してハズレ作品が少なく、本作も素晴らしい作品に仕上がっていることを申し添えておく。

 

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2020/10/10

「The Witch/魔女」もキングの影響を!?

さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは、韓国映画「The Witch/魔女 」(2018)

Thewitch 「The Witch/魔女 」
監督・脚本:パク・フンジョン
出演:キム・ダミ(ジャユン)、チョ・ミンス(Dr.ペク)、チェ・ウシク(謎の人物)、パク・ヒスン(Mr.チェ)

あらすじ:謎の施設で育てられていたジュヤンは8歳の時に施設を脱走した。組織を脱走した際に過去の記憶を失っていた彼女は偶然助けられた酪農家の娘として暮らすことになった。

10年後。頭に致命的な病気を抱えるジャユンは、その手術費用と養父母の生活のため、賞金目当てでアイドルオーディションを受けることを決意。しかしテレビ番組でマジックを披露したことから、それを見た謎の施設に追われる身になってしまう。

物語の設定については若干古くさいありきたりの印象を受ける。このプロットは1980年代によく使われたもの。秘密組織の人体実験である種の能力を得た登場人物が施設を脱走し、組織がその人物を追う、と言うプロット。1980年代はオカルト思想からの超能力、超自然的な能力を持つ登場人物が追われる物語が多く作られた。

スティーヴン・キングファンとしては「ファイアスターター」(1980)やその映画化作品「炎の少女チャーリー」(1984)が想起されるだろう。

さてそんな「The Witch/魔女 」 だが、どのあたりがキングの影響を受けているのか、と言う話だが、次のスチールを見ていただきたい。

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おわかりだろうか。
このスチールは主人公ジュヤンの部屋のものだが、その壁紙が映画「シャイニング」(1980)のオーバールックホテルのカーペットの模様である。

ここで監督のパク・フンジョンは何を表現しようとしているのか。

短絡的に考えると酪農家夫妻に引き取られたジュヤンの部屋そのものがオーバールックホテルのメタファーだと言うことになり、ジュヤンの部屋そのものがオーバールックホテル同様の悪しき場所と言うことになる。しかしながら物語構造としては一概にそうは考えられない。

おそらくだがパク・フンジュンはオーバールックホテルのメタファーを意図したのではなく、その意図は映画「シャイニング」へのオマージュ程度で、「シャイニング」で描かれた超自然的な能力が本作「The Witch/魔女」でも描かれているよ、程度ではないだろうか。

また前述のように、スティーヴン・キング繋がりで本作「The Witch/魔女」と設定が類似している 「ファイアスターター」の設定に対する言及なのかも知れない。

しかし、先ほどの話とは逆に、もしかしたらジュヤンの部屋は本当に悪しき場所を示しているのかも知れない。

つまりジュヤンは、オーバールックホテルに取り込まれてしまったダニーをイメージしてキャラクター設定されているのかも知れない。

まあ、とにかく「The Witch/魔女」はキングファンとしては「ファイアスターター」の設定に似ている、と言うだけではなく、それを斜め上に突破するプロットが楽しめる良い作品に仕上がっており、続編が期待されている。

関心があればぜひ。

 

 

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2020/05/02

「イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-」

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2019年10月にNetflixで配信された「イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-」を観た。

「イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-」
監督・脚本 ヴィンチェンゾ・ナタリ
原作 スティーヴン・キング、ジョー・ヒル「In the Tall Grass」
製作 スティーヴン・ホバン
製作総指揮 ジミー・ミラー、ジョン・レヴィン
出演者 ライズラ・デ・オリヴェイラ(ベッキー・デマス)、エイヴリー・ホワイテッド(カル・デムス)、パトリック・ウィルソン(ロス・フンボルト)、ウィル・ビュイエ・Jr(トビン・フンボルト)、ハリソン・ギルバートソン(トラヴィス・マッキーン)、レイチェル・ウィルソン(ナタリー・フンボルト)
音楽 マーク・コーヴェン
撮影 クレイグ・ローブルスキー

ベッキーとカルの姉弟は大人の背丈を越える広大な草むらの中から助けを求める少年の声を聞いた。少年を助けるため草むらの中へと分け入った2人はすぐに少年を見つけられると思っていたが、なかなか見つけられず、歩き回っているうちに自分たちも道に迷ってしまい、2人は離ればなれになってしまった。2人は草むらの異様さに気が付いたが・・・・。

本作「イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-」 はスティーヴン・キング、ジョー・ヒル共著の短篇小説「In the Tall Grass」をヴィンチェンゾ・ナタリが映画化した2019年のNetflix作品。

本作の原作はキングとヒル共著の短篇小説であり、草むらに迷い込んで出られなくなる、と言うワンアイディアによる作品。
そのアイディアに、望まれない子を妊娠してしまったため、子を養子に出そうと里親の元へ自動車で田舎町を移動する姉と弟が、入ってはてけない草むらに迷い込んでひどい目に遭う、と言う典型的なプロット。

その背景にはキングお得意のネイティヴ・アメリカンの呪い的なスパイスを加え、最終的に良い話に昇華させた小編。

本作は本来ならばテレビシリーズの1エピソード程度の分量の物語なのだがヴィンチェンゾ・ナタリの苦心もあったのか、どうにかこうにか100分超えの作品に仕上がっている。

基本的に本作は超自然的なとんでも話なのだが、論理的に破綻はしておらず、物語の最終的な着地点は美しく、ある種の爽やかな感動とカタルシスを感じることができる。

物語の一つの主役とも言える広大な草むらの描写は非常に美しくかつ恐ろしい。
特に草むらが風でなびく様、人が通って草むらが揺れる様は丹念に描かれている。

機会があれば是非。

なお本作の原作はKindleで発売中。

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また余談だが、本作「イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-」の中には「クリスティーン」に登場するプリマス・フューリーが映り込んでいる。
解釈としては、クリスティーンに乗ってきたドライバーが草むらに迷い込んでしまい、クリスティーンはそのまま放置されてしまった、と言うところ。

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2018/01/27

「ダークタワー」本日日本公開

映画「ダークタワー」

2018年1月27日 映画「ダークタワー」が日本国内で公開された。

「ダークタワー」
監督:ニコライ・アーセル
原作:スティーヴン・キング
脚本:アキヴァ・ゴールズマン、ジェフ・ピンクナー、アナス・トマス・イェンセン、ニコライ・アーセル
出演:イドリス・エルバ(ガスリンガー/ローランド・デスチェイン)、マシュー・マコノヒー(黒衣の男/ウォルター)、トム・テイラー(ジェイク)、クローディア・キム(アラ)、フラン・クランツ(ピンリ)、アビー・リー(ティラナ)、ジャッキー・アール・ヘイリー(セイヤー)

本作「ダークタワー」についてだが、先ずは良い作品に仕上がっていた。
2017年に公開された「IT/イット “それ”が見えたら終わり。」に続き、スティーヴン・キング原作の映画化作品として、良い流れになってきている。

さて本作だが、原作と比較してどうのこうのと言う話は無意味なので、特に本作については原作をお読みの方々にとっては既にご承知の通り全く無意味なので割愛するが、長大な「ダークタワー」シリーズの第一話として、つまりジェイク・チェンバースとローランド・デスチェインの登場篇として非常に良い作品に仕上がっていると言える。

本作「ダークタワー」のレビューだが、本日公開の作品なので、それは次回に譲るとしてネタバレにならない程度に気になった点を紹介する。

先ずは次の動画をご覧いただきたい。


おわかりだろうか、本作はなんと《テット・コーポレーション》製作と言う体裁をとっているのだ。

また、驚いた事に本作は「シャイニング」と直接的にリンクを張ろうと試みている。
そのため、ニューヨークのウォルターの部下たちがまるで「シャイニング」の続編「ドクター・スリープ」に登場する《真結族》であるかのような印象を与える事に成功している。

また《ドア》にあたる《ポータル》で《中間世界》と《根本原理世界》を行き来するイメージは「タリスマン」のそれのような印象を受けるし、《中間世界》のプロダクション・デザインは「タリスマン」に登場する異世界《テリトリー》を意識しているかのような印象も受ける。

あとはまあそれ以外にもキング作品への言及が出るは出るは。いちいち紹介はしないが、キングファンはそれを探す楽しみもあると思う。

本作「ダークタワー」は原作のエッセンスを見事に抽出し、良心的に翻案した素晴らしい娯楽作品に仕上がっている。

この続きはNetflixやhuluで、と言う流れだったら結構人気作になるのではないか、と思えてならない。

関心がある方は是非劇場へ。
ランニングタイムはなんと95分。そのあたりも個人的には良い判断だったと思う。

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2017/11/19

「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」

「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」
2017年11月3日公開の映画「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」を観た。

「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」
監督:アンディ・ムスキエティ
原作:スティーヴン・キング
脚本:チェイス・パーマー、キャリー・フクナガ、ゲイリー・ドーベルマン
出演:ジェイデン・リーバハー(ビル・デンブロウ)、ビル・スカルスガルド(ペニーワイズ)、ジェレミー・レイ・テイラー(ベン・ハンスコム)、ソフィア・リリス(ベバリー・マーシュ)、フィン・ウォルフハード(リッチー・トージア)、ワイアット・オレフ(スタンリー・ユリス)、 チョーズン・ジェイコブズ(マイク・ハンロン)、ジャック・ディラン・グレイザー(エディ・カスプブラク)、ニコラス・ハミルトン(ヘンリー・バワーズ)、ジャクソン・ロバート・スコット(ジョージー・デンブロウ)

27年周期で少年少女の行方不明事件が多発するメイン州の小さな町デリー。
1988年の嵐の日、弟ジョージーが行方不明になってしまった兄ビル・デンブロウは、友人たちと共にジョージーの行方を探しはじめるが・・・・。

本作「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」は、ご承知の通りスティーヴン・キングの最高傑作のひとつと言われる「IT/イット」を映画化した作品である。
因みに「IT/イット」の映像化は1990年のテレビムービー化に続く2回目。

本作「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」の舞台は1989年のメイン州デリー。

原作「IT/イット」は、少年時代の《はみだしクラブ》と《IT》との対峙を描いた1958年とその27年後、中年にさしかかった《はみだしクラブ》と《IT》との2度目の対峙を描いた1985年のデリーを舞台としており、現代と過去を行き来するその構成は非常に複雑で、それが様々な効果を本作に与えている。

一方今回の映画化作品「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」では、《はみだしクラブ》の少年時代は1989年にアップデートされている。従って《はみだしクラブ》のメンバーが中年時代にさしかかり、デリーを再び《IT》が襲うのは2016年と言う事になる。

しかしながら、2016年の描写は本作には一切登場しない。また本作のプロモーションにおいても、本作が全二部構成であり、第二部で2016年の《IT》との対決が描かれる事は明示されていない。

おそらくだが、本作のラストで「IT chapter one」と言うタイトル・カードを見て驚いた観客も多かったのではないだろうか。

さて、本作「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」だが、長大で複雑な原作の構成を見事に交通整理し、プロットや設定を取捨選択し、多くの観客が楽しめる素晴らしい作品に仕上がっている。

尤も原作ファンからすると、現在・過去パートの存在はともかく、原作における重要な設定がほとんど抜け落ちてしまっているのは釈然としない気持ちである。

しかしながら、本作「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」は多くの観客が純粋に楽しめる素晴らしい作品に仕上がっているのは事実である。

聞くところによると、本作は2016年の「君の名は。」に匹敵する勢いで中高生が劇場に殺到しているらしい。あくまでも噂だが。

さて脚本だが、これは前述のように原作の重要な設定がほとんど抜け落ちてしまっている点はあるものの、1989年へのアップデートを含め、きちんと仕上がっており、特に問題は感じない。

尺は135分と、長大な原作から考えると短いため、キャラクターの描き込みは足りないのではないかと思っていたが、まあ許容範囲だと思う。

もちろん、ベバリーと父親の関係であるとか、ビルがぶつぶつ言っている呪文みたいなものは何だとか、マイクの銃(?)は弾切れだったのになぜペニーワイズに効力があったのかとか説明不足な部分は多々あるが、それは行間を読んでください、で解決できる程度だと思う。

Beepbeeprichie またキャストは、もちろんペニーワイズを怪演したビル・スカルスガルドが強烈なのだが、なんと言ってもベン・ハンスコムを演じたジェレミー・レイ・テイラーとリッチー・トージアを演じたフィン・ウォルフハードが素晴らしかった。

気になったのは美術。

メイン州の田舎町を再現したと言うのはわかるのだが、1989年だとは思えないのだ。

古き良きアメリカの田舎町のノスタルジックな町並みや雰囲気は良いのだが、1989年と言えば日本では平成元年である。感覚的には原作準拠の1950年代のイメージなのでないかと思えてならない。

余談だが、「GHOST IN THE SHELL  攻殻機動隊」(1995)以降、数多くのフォロワーを生んだ《三点着地》"Three Point Landing" だがペニーワイズが新たなページを追加した。【参考】"Three Point Landing" 

IT (2017) - Beep Beep Richie 1080p

とにかく劇場へ。

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2016/01/25

「クリムゾン・ピーク」もキングの影響を!?

さて、今日も全ての事象はスティーヴン・キングの影響を受けている、と言うキングファンの妄想的エントリー。

今日、俎上に乗せるのは、映画「クリムゾン・ピーク」

映画『クリムゾン・ピーク』予告編 90秒

「クリムゾン・ピーク」
監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ギレルモ・デル・トロ、マシュー・ロビンス
出演:ミア・ワシコウスカ(イーディス・カッシング)、ジェシカ・チャステイン(ルシール・シャープ)、トム・ヒドルストン(トーマス・シャープ)、チャーリー・ハナム(アラン・マクマイケル)、ジム・ビーヴァー(カーター・カッシング)

さて、「クリムゾン・ピーク」のどの辺りがキングの影響を受けているのか、と言うところなのだが、本作はまだ公開中の作品なので簡単に説明する。

・雪に屋敷が閉ざされる。

・誰もいないところから転がってくるボール。

・バスタブと赤色の幽霊。

・血まみれのイメージ。

・雪に閉ざされた屋敷に救出に向かう登場人物がいきなり刃物で。

と言う訳で物語は「シャイニング」ミート「ずっとお城で暮らしてる」のような印象。

本作「クリムゾン・ピーク」は、若干過激なショックシーンはあるものの、非常に面白いホラー映画に仕上がっている。

基本的なプロットは丘の上にそびえる幽霊屋敷が雪に閉ざされる物語。

しかしながら、物語自体はなんとスーパーナチュラルな部分を除いても物語として成立すると言う、ある意味普遍的なプロットが楽しくも美しい。

関心がある方は是非劇場へ。

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2013/08/11

「スティーヴン・キングは殺せない!?」

「スティーヴン・キングは殺せない!?」 2013年7月27日 東京渋谷ヒューマントラストシネマ渋谷「スティーヴン・キングは殺せない!?」を観た。

「スティーヴン・キングは殺せない!?」
監督:モンロー・マン、ロニー・カリル、ホルヘ・バルデス=イガ
脚本:モンロー・マン、ロニー・カリル、ボブ・マディア
撮影:ホルヘ・バルデス=イガ
音楽:ブルース・キアネイジ
出演:モンロー・マン、ロニー・カリル、クリスタル・アーネット、カイル・ブログナ、ケイト・コステロ、ジャスティン・ブラウン

あらすじ:メイン州の小さな田舎町フライバーグに、一台の車がヒップホップを爆音で轟かせながら現れる。避暑のため訪れた六人の若者が目指す先は、湖畔に建つ静かな別荘。

同じ湖畔には、世界的に有名なホラー作家のスティーヴン・キングの邸宅があるという。だが土地の人にキングのことを聞いても、返ってくる答えは「そんな人は住んでいない。騒ぐなら帰れ」というものだった。

やがて仲間の一人のバラバラ死体が発見され、一行の前に正体不明の殺人鬼が登場。若者たちは殺し の手口がキングの小説そっくりであることに気づくのだが…。

本作「スティーヴン・キングは殺せない!?」は基本的に間違ったところに行った若者が、命に関わる酷い目に遭う、と言うプロットを持つ作品である。

そして、その若者の中に、スティーヴン・キングマニアが含まれており、そのキングマニアは、スティーヴン・キングが住んでいると言う邸宅を見に行きたい、キングに会いたい、と言う目的を持っている訳。

因みに本作のテイストは、皆さんのご想像通り自主制作映画のそれだが、作品としてのクオリティは決して低い訳ではなく、物語はともかく、一般の観客が楽しめる演出やクオリティを持った作品だと言える。

残念ながら物語は前述のように比較的安易でお約束の展開が続く。
そのバランス感覚は残念な印象が強く、ホラーやコメディ、パロディについて物足りない印象を受ける。

もう少しは頑張れたはずだ、と思う。

しかし、作品としては面白くない作品ではなく、その辺のつまらない作品よりは全然面白い作品に仕上がっている。

とは言うものの、やはり作品としては、ビデオストレート(DVDストレート)レベルだと言わざるを得ない。

そして、好意的に言うと物語は複数の解釈を許す寛容さを持っており、ある種の含みのある物語が楽しめるし、私的な解釈も楽しい。

また、前述のように個人的には足りないと思うのだが、本作はキング作品のパロディにも満ちており、キングファンには楽しめる構造を持っている。

何故か、本作で言及されている作品は、長編より短編の方が多いような印象を受ける。

何か権利的な大人の事情があるのだろうか。

まぁ、キングファンとしては本作「スティーヴン・キングは殺せない!?」の作品としての評価がどうこうよりは、劇場で公開されたことを喜びたい。

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2012/06/05

【訃報】リチャード・ドーソン

「Family Feud」のホストを勤めるリチャード・ドーソン
「クイズ100人に聞きました」の元ネタの米ABCの「Family Feud」のホストを勤めるリチャード・ドーソン。

2012年6月2日 映画「バトルランナー」に登場する殺人ゲームTVショー「ランニング・マン」のホスト役デイモン・キリアンを演じたリチャード・ドーソンが79歳で亡くなった。死因は食道がんによる合併症だった模様。

つつしんでご冥福をお祈りします。

「バトルランナー」と言えば一部のファンからはカルトムービー化した作品として絶大な人気を誇る作品だが、一般的にはダメ映画と言うか筋肉バカ映画と言うレッテルを貼られている作品だと思う。

しかしながら「バトルランナー」には観るべき点がいくつもある、良質の娯楽作品に仕上がっているとわたしは考えている。

特にこのリチャード・ドーソンである。

リチャード・ドーソンとアーノルド・シュワルツェネッガー/「バトルランナー」より。
リチャード・ドーソンとアーノルド・シュワルツェネッガー/「バトルランナー」より。

「バトルランナー」は、1985年までの10年間、「クイズ100人に聞きました」の元ネタである米ABCの「Family Feud」のホストを勤めた、リチャード・ドーソンをその愛すべき司会者のイメージのまま、あろうことか「バトルランナー」(1987)における悪役にキャスティングしてしまっているのである。

このキャスティングは正に天才的だったと思う。

そう、この「バトルランナー」の成功のひとつの大きな要因は、リチャード・ドーソンをデイモン・キリアン役にキャスティング出来たことによるところが大きいと思う。

しかも、大人気クイズショー「Family Feud」のホスト役として全米に愛されたリチャード・ドーソンは、この「バトルランナー」において、「Family Feud」のホスト役を彷彿とさせるアクションやセリフ、またそれ以上に「Family Feud」のお約束になっていた、一般人の女性ゲストにキスをするところまで、「バトルランナー」で再現してしまっているのだ。

これは素晴らしすぎる。

日本で言うと、関口宏が「クイズ100人に聞きました」そのままの感じで憎々しく悪役を演じているようなものなのだ。

「バトルランナー」において、10年間培ってきた、自らの愛すべきキャラクターを破壊する、凄まじいセルフ・パロディをフィルムに焼き付けたリチャード・ドーソン。

この「バトルランナー」におけるリチャード・ドーソン演じるデイモン・キリアンと言うキャラクターは映画史上に残る素晴らしい悪役の一人だと言える。

「バトルランナー」の中で永遠に生き続けて欲しいものである。

最後に「Family Feud」で笑いが止まらなくなったリチャード・ドーソンの映像を紹介する。

Richard Dawson Laugh Attack - 1985 Family Feud

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2011/08/22

「SUPER 8/スーパーエイト」をめぐる冒険

「SUPER 8/スーパーエイト」 2011年6月25日 TOHOシネマズ日劇で「SUPER 8/スーパーエイト」を観た。

「SUPER 8/スーパーエイト」
監督・製作・脚本:J・J・エイブラムス
製作:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ジョエル・コートニー(ジョー・ラム)、エル・ファニング(アリス)、カイル・チャンドラー(ジャクソン・ラム)、ライリー・グリフィス(チャールズ)、ライアン・リー(ケイリー)、ガブリエル・バッソ(マーティン)、ザック・ミルズ(プレストン)、ロン・エルダード(ルイス)、ノア・エメリッヒ(ネレク大佐)

1979年夏、保安官の父と暮らす14歳の少年ジョーは、突然の事故で母親を亡くし、心に深い悲しみを抱えていた。

ある夜、親友チャールズの8ミリ映画を手伝うために、夜中にこっそり家を抜け出して仲間たちの所へ向かうジョー。仲間の中には密かに想いを寄せるアリスの姿もあった。

アリスが親に内緒で運転してきた車に乗り込み、駅に到着した6人の少年たち。列車の通過に合わせて撮影を始めると、突然、車が突っ込み大事故が発生してしまう。あたり一面が炎に包まれ、轟音が鳴り響く中、取り残された8ミリカメラが写したものは貨物コンテナの中から強大な力で外へと出ようとする“何か”だった。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

以前のエントリー『「Super 8」がキングの影響を!?』で、わたしの妄想をお話ししたが、実際に観てみても、J・J・エイブラムスの「SUPER 8/スーパーエイト」は、スティーヴン・キングの影響を受けている、と思える。

また、日本公開後のメディアも「SUPER 8/スーパーエイト」「スタンド・バイ・ミー」ミート「E.T.」である、と言うようなプロモーションを展開しているのはご存知の通りである。

ところで、スティーヴン・キングとJ・J・エイブラムスの交友関係を考えると、エイブラムスがキング作品の影響を受けていてもおかしくないし、エイブラムスが自身が書いた脚本にキングへのオマージュを紛れ込ませている、と言ってもおかしくはないだろう。

そんな中で、キングファンとして気になった部分を紹介してみたいと思います。
勿論キングファンの妄想ですけどね。
但し、2ケ月前位に観た記憶で書いているので、誤っている部分があるかも知れないことをお断りしておく。

1.スリムジムとM80

キングの作品、特に少年たちを描いた作品に時々出てくるスリムジムとM80ですが、なんと「SUPER 8/スーパーエイト」にもスリムジムとM80が出てきます。

これはキング作品へのオマージュでしょうか。

アリスにスリムジムをすすめるジョー
先ずはスリムジム。
アリスが運転する自動車の中で、ジョーがアリスにすすめるのはスリムジムですよね。多分。
残念ながら画面にはパッケージが映らないので確認出来ませんが多分スリムジムでしょう。

そしてM80ですが、ジョーの列車模型を爆破する際に使用するのはM80でしたよね。確か。

ケイリーとM80
もしかしたら、冒頭の駅の撮影シーンでケイリーがいじっていたのもM80だったかな。

2.マーク・ペトリとジョー・ラム

ジョーの部屋に窓から入ろうとするアリス
ジョーのキャラクターは、列車の模型以外にもホラー系の模型、--多分オーロラ社のものだと思うけど--、が好きなキャラクターとして描かれています。

そして、物語中盤のある夜、アリスがジョーの部屋にやって来て、窓をたたき部屋に入る許可を得てから部屋に入るシーンがあります。
部屋に入る許可を得る、と言うのは勿論、吸血鬼の事を念頭に置いている訳です。

このシーンをみる限りですが、ジョーはキングの「呪われた町」のマーク・ペトリ少年のキャラクターを踏襲していると考えられます。

また、このシーンは、「呪われた町」における、マークの部屋を訪ねた吸血鬼のシーンそのものだと言えるでしょう。

尤も、アリスは吸血鬼ではなくゾンビだったんですけどね。

3.給水塔

「IT/イット」でおなじみの給水塔が印象的に登場します。

本作「SUPER 8/スーパーエイト」のティーザーにおけるキャッチコピーは、"IT ARRIVES" ですからね、「IT/イット」は当然意識しているでしょう。

4.地下迷宮

「IT/イット」のクライマックスを彷彿とさせる地下迷宮みたいな場所が登場します。シュロブ的な・・・・。

5.宇宙船

「トミーノッカーズ」もびっくりの宇宙船が登場します。また、その宇宙船を建造する為に、自動車のエンジンとか電子部品とかが盗まれたりもします。
で、軍は「ドリームキャッチャー」もびっくりの手腕で街を封鎖してしまいます。

余談ですが、ジョーとチャールズが列車事故のフィルムを見た後のシーンでジョー達とすれ違うジープから降りてくる眼鏡の兵士はエイブラムスじゃないですかね。

6.「ドラえもん」かよ

ジャイアン(チャールズ)、スネ夫(ケイリー)、のび太(ジョー)
キングと関係ないけど、少年たちのキャラクターは、ジャイアン(チャールズ)、スネ夫(ケイリー)、のび太(ジョー)、しずちゃん(アリス)、出木杉くん(プレストン)になってますよね。

7.「ミスト」かよ

ドラッグストアで襲われる店員

ドラッグストアで襲われる店員。「ミスト」もびっくり。

まあ、こんな感じで行くと、いつまでたっても終わらないのでこの辺までにしたいと思います。

さて、本作「SUPER 8/スーパーエイト」についてですが、大変良く出来た面白い作品だとは思うのですが、残念ながら映画好きの少年たちが描かれていないと思います。

本作に登場する少年たちは、見かけは勿論少年たちなのですが、どう見ても大人が映画を撮っているような印象を受けるのです。

映画が好きな少年たちには見えないのです。

例えば、本作と比較されている「スタンド・バイ・ミー」では脚本上、少年たちの素の部分がたくさん描かれていました。

少年たちが好きなテレビ番組や好きなキャラクター、グーフィーは何の動物なのか、くだらない議論や意地の張り合い、そして好きな音楽。

そう言った少年たちの背景が描かれていないのです。
特に映画に関する背景が。

そこがとても残念です。

少年たちを描くのが抜群に巧いスティーヴン・スピルバーグが製作に名を連ねているのに。
これは残念で仕方がありません。

東京では「SUPER 8/スーパーエイト」の上映はほとんど終わっているようですが、作品としては素晴らしい作品ではあるので、機会があれば是非観ていただきたいと思います。

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2011/08/20

「モールス」をめぐる冒険

「モールス」 2011年8月14日 TOHOシネマズ六本木ヒルズで「モールス」を観た。

「モールス」
監督・脚本:マット・リーヴス
原作:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト 「モールス」(ハヤカワ文庫NV)
出演:クロエ・グレース・モレッツ(アビー)、コディ・スミット=マクフィー(オーウェン)、リチャード・ジェンキンス(父親)、イライアス・コティーズ(警官)

映画「モールス」は皆さんご存知のように、スティーヴン・キング絶賛の作品で、キングは「モーリス」について『この20年のアメリカでNo.1のスリラー とにかく劇場に駆け込め。観終わった後にお礼を言ってもらえればいい。』と語っており、そのコメントが「モールス」の国内プロモーションにも利用されている。

冒頭に紹介した画像(「モールス」のポスター)、にもキングのコメント("THE BEST AMERICAN HORROR FILM IN THE LAST 20 YEARS")が読める。

参考エントリー『スティーヴン・キング選定2010年映画ベストテン発表』。キングは2010年の映画ベスト1に「モーリス」をあげている。

そもそも「モールス」("LET ME IN")と言う作品は、スウェーデンのスティーヴン・キングの異名をとるホラー作家ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの「モールス」("MORSE")を原作にして映画化されてスウェーデン映画「ぼくのエリ 200歳の少女」("LET THE RIGHT ONE IN")のハリウッドリメイクである。

スウェーデンのスティーヴン・キングの異名をとる原作のヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストだが、実は異名をとるだけではなくスティーヴン・キングの影響を受けている。
原作の「モールス」にもキングの影響を受けたと思われる描写やキングの作品名が顔を出す。

そして、その「モールス」を原作にする「ぼくのエリ 200歳の少女」(2008)もキングの影響を受けている。ここでは明示はしないが、特に顕著なのは「デッド・ゾーン」の影響ではないだろうか。

さて、「モールス」だが、キングは絶賛しているが、わたしから見ると「ぼくのエリ 200歳の少女」の劣化コピーに見えて仕方がない。

あの北欧の素晴らしい作品がハリウッドに来て普通のサスペンスホラーになってしまった印象。

もちろん「モールス」のひとつの売りであるクロエ・グレース・モレッツは素晴らしいのだが、あまりにも忠実なリメイクにある意味失望である。

アートワークまで似てるよね。

スピード写真の使い方は良かったですけどね。
多分オリジナルにはなかったよね。

但し、スピード写真を使う事により、今後のアビーとオーウェンの展開が明示されてしまう、と言う問題が派生してしまっている。

忠実なリメイクは良いのだが、果たしてそれだったら最初からリメイクする必要があるのか、と言う疑問が持ち上がってくる。

まあそれだけ、「ぼくのエリ 200歳の少女」が素晴らしかった、と言う事だろうか。

最初に「モールス」を観てから「ぼくのエリ 200歳の少女」を観たらどう感じるのか関心あるね。


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