2009/10/10 「カイジ 人生逆転ゲーム」が公開された。
地上波でも大々的なプロモーションが行われているのでご存知の方も多いと思う。
で、キングファンのわたしが妄想気味に思うのは、同作に登場するゲームのひとつである「電流鉄骨渡り」はスティーヴン・キングの「超高層ビルの恐怖」(「トウモロコシ畑の子供たち」に収録)の影響を受けているのではないか、と言うこと。
「カイジ 人生逆転ゲーム」オフィシャル・サイトから「鉄骨渡り」のゲーム内容を引用する。
「鉄骨渡り」
超高層ビルの屋上から、開業前の同じく超高層ホテル「スターサイド・ホテル」の最上階に向かって渡した細い鉄骨を渡るゲーム。鉄骨の一本橋を渡り切れれば勝ち。ただし鉄骨渡りの最中に、橋に手をつくと高圧電流が通電する仕組みになっていて、橋から落下し失格となる。つまりこのゲームでの失格は、そのまま即死を意味する。参加者はスタート前に、渡り切った場合のみ有効な1000万円の現金に換えられるチケットを手渡される。換金場所はゴールの「スターサイド・ホテル」5014号室。
ご存知の通り「カイジ 人生逆転ゲーム」のコンセプトは、大きな借金を抱えた登場人物たちが大金を得るため「人生の逆転を賭けた究極のゲーム」に挑戦する、と言うもの。
映画版で描かれる究極のゲームは、「限定ジャンケン」、「鉄骨渡り」、「Eカード」の3つのゲームなのだが、それらのゲームの中の1つである「鉄骨渡り」の設定がキングの「超高層ビルの恐怖」で描かれるゲーム(賭け)と似ている、とわたしには思えるのだ。
ついでなので、「超高層ビルの恐怖」から、ゲームの内容が明らかになる部分を引用する。
舞台:43階ビルのペントハウス
登場人物:ノリス(プロテニス・ブレーヤー)、クレスナー(悪党)
背景:ノリスはクレスナーの妻と愛人関係にある
「私は君と賭けをするつもりなんだ。君が勝てば、金と女と自由を手にしてここから出て行ける。もし負ければ、命を失うことになる」
〜中略〜
「あんたの言う博打とは、どういうことだ?」
「賭けだよ、ノリス君。賭けと言ってもらいたいね。賭けは紳士のすること、博打は下司のやることだ」
〜中略〜
「私の提案というのはだね、このペントハウスの屋根のすぐ下に突き出ている縁を伝って、このビルを一回りするということだ。もしうまく一回りすれば、金は君のものだ」
「あんたは気違いだ」
「とんでもない。私はここに十二年間住んでいるが、これまで六人の男たちと六回、この賭けをしている」
〜後略〜
どうですか、なんだか似ていませんかね。
更に余談だけど「超高層ビルの恐怖」は、映画「キャッツ・アイ」で映像化されています。
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