「宇宙の戦士」の影響でパワードスーツの開発を!?
現在ディスカバリーチャンネルで放送されている「SF界の巨匠たち:ロバート・A・ハインライン」で興味深いエピソードが紹介されていた。
SF界を代表する作家ロバート・A・ハインラインは矛盾を絵に描いたような人物だ。作中で愛国心や義務を語る一方、性の解放や個人主義をテーマとしているからだ。また、様々な発明品を予言し、科学技術が個々の生活にどのような影響を与えるか深く掘り下げて描いた。代表作「宇宙の戦士」や「異星の客」などの中で彼は読者に“自由とは何か”と問いかけている。
どのあたりが興味深いかと言うと、「S回の巨匠たち:ロバート・A・ハインライン」で、1986年に特殊空挺部隊の降下訓練の際、降下中の他の隊員のパラシュートに接触しコントロール不能のまま地面に叩き付けられ、足首と背骨を折り、一次は永続的な四肢の麻痺の診断が出た元軍人モンティ・リード( @MontyKReed )が紹介されていたのだ。
そしてこのモンティ・リードは入院中に友人が差し入れてくれたロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」を読んで、自分のような肢体不自由者向けのパワードスーツ("LIFESUIT")を開発する非営利組織《They Shall Walk》を立ち上げたのである。
このLIFESUITの開発は2013年現在、プロトタイプ17号機にまで及んでおり、今後の《They Shall Walk》の計画では、2015年には、家庭用LIFESUITを開発し、2020年には衣服の下に着用出来るLIFESUITの開発を、2025年には現在の下肢不自由者向けのLIFESUITだけではなく、上肢不自由者向けのLIFESUITの開発を目指している。
この《They Shall Walk》のLIFESUITは、大きな資本を投下して研究開発されている医療分野のパワードスーツと比較すると、機能もデザインもまだまだだと思うし、LIFESUIT自体も街の発明家レベルのプロダクトだと思うけど、大きなメーカーには出来ない何かを求めて頑張って欲しいと思います。
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