「はじめての海外文学フェア」はじまってます
2015年1月26日頃から全国14書店でじわじわと始まっている模様。
『50人に聞きました!老いも若きもまずはこの1冊から はじめての海外文学フェア』についてはこちらをご覧ください。
「はじめての海外文学フェア」開催!(執筆者・酒井七海[丸善津田沼店])
このフェアで興味深いと思ったのは、
従来の入門フェアに入るような古典的なものは避けること。
これは素晴らしいコンセプトですね。
なんとか文庫の100冊とかも本来はおそらく同様のコンセプトで企画したいのではないかな、と想像していますが、まあ大人の事情と言うかどこかの誰かの何かしらの思惑で古典的でスタンダードな作品が選出されているケースがあります。
2015年の現代に生きる人たちに古典的でスタンダードな作品を薦めるのはやはり問題があるのではないか、と考えています。
もちろん良い作品は良いし、時代を感じさせないエバーグリーンな作品はたくさんありますが、そんな作品はあとで読めば良いのです。
と言うのも、日本の国語教育の中で古典的でスタンダードな作品を教科書や読書感想文の課題書として読まされて、それが原因で文学や海外文学に親しめなくなってしまった人々が多い、と言う可能性が否定出来ない、と考えるからです。
余談ですが、以前「バトル・ロワイヤル」(2000)と言う映画の指定(R18+とかR15+とかPG12とか)をどうこうする際に「バトル・ロワイヤル」の指定を上げるべきだと言っていたある政治家がマスコミにどんな映画が好きですか、と質問され、どや顔で「風と共に去りぬ」と答えたことを思い出します。
2000年当時に1939年の作品をベストだとして推す神経と無知に脱力したのを覚えています。こんな人たちが日本の文化をレイティングしているのか、と。
もちろん今回の「はじめての海外文学フェア」にもちょっと古い作品やスタンダードな作品も入っていますが、これを機に、はじめての海外文学に挑戦していただければ、と思います。
開催書店はこちらでご確認願います。
50人が選んだ、2500円以下のオススメ海外文学。「はじめての海外文学」フェア
余談ですがジャック・ケッチャムの「オフシーズン」が「はじめての海外文学フェア」に入っているのは、古典的な作品が入っているのとは逆の意味でまずいんじゃないかな、と思いました。
まあ「隣の家の少女」が入っているより随分とましだと思いますが。
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