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2020年10月の2件の記事

2020年10月28日

「世界の終わりの天文台」を映画化した「ミッドナイト・スカイ」は2020年12月23日よりNetflixで配信開始

Midnightsky リリー・ブルックス=ダルトンの「世界の終わりの天文台」をジョージ・クルーニーが映画化した「ミッドナイト・スカイ」だが、2020年12月23日よりNetflixで配信が開始されることが決定した。

「ミッドナイト・スカイ」
監督・製作:ジョージ・クルーニー
脚本:マーク・L・スミス
原作:リリー・ブルックス=ダルトン 「世界の終わりの天文台」(創元海外SF叢書)
出演:ジョージ・クルーニー(オーガスティン)、フェシリティ・ジョーンズ(サリー)、デビアン・ビチル(サンチェス)、カイル・チャンドラー(ミッチェル)、デビッド・オイェロウォ(アドウォール)

「世界の終わりの天文台」
著者:リリー・ブルックス=ダルトン
訳者:佐田千織
装画:加藤直之
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
出版:東京創元社(創元海外SF叢書)

物語:どうやら、人類は滅亡するらしい。最後の撤収便に乗らず、北極圏の天文台に残ることを選んだ孤独な老学者オーガスティンは、取り残された見知らぬ幼い少女とふたりきりの奇妙な同居生活を始める。一方、帰還途中だった木星探査船の乗組員サリーは、地球からの通信が途絶えて不安に駆られながらも、仲間たちと航行を続ける。終末を迎える惑星の片隅で、孤独な宇宙の大海の中で、長い旅路の果てにふたりは何を失い、何を見つけるのか?終わりゆく世界を生きる人々のSF感動作。

「世界の終わりの天文台」翻訳は2018年1月に刊行されている。当時SNSで結構話題になっていたこともあり書店で探したのだが、本書は海外SFコーナーではなくなぜか自然科学のコーナーにあったのを覚えている。


ジョージ・クルーニー主演『ミッドナイト・スカイ』予告編 - Netflix 

「ミッドナイト・スカイ」のNetflixでの配信開始は12月。それまでの間に機会があればぜひ原作も。

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2020年10月 4日

創元推理文庫の名作ミステリ新訳プロジェクトでフレドリック・ブラウンの「シカゴ・ブルース」が!

Fabulousclipjoint
2020年9月30日 創元推理文庫の名作ミステリ新訳プロジェクトの一冊としてフレドリック・ブラウンの「シカゴ・ブルース」が刊行された。

「シカゴ・ブルース」
著者:フレドリック・ブラウン
訳者:高山真由美
装画:安藤巨樹
出版:東京創元社 創元推理文庫刊

内容紹介:シカゴの路地裏で父を殺された18歳のエドは、おじのアンブローズとともに犯人を追うと決めた。移動遊園地(カーニバル)で働く変わり者のおじは刑事とも対等に渡り合い、雲をつかむような事件の手がかりを少しずつ集めていく。エドは父の知られざる過去に触れるが──。少年から大人へと成長する過程を描いた巨匠の名作を、清々しい新訳で贈る。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作。 解説=杉江松恋

海外小説ファンの中には、その読書人生の冒頭にフレドリック・ブラウン作品があった人が多いと思う。

かく言うわたしも例外ではなく、わたしの読書人生が始まった頃、フレドリック・ブラウンのSFやミステリーをよく読んでいた。わたしのブラウンとの出会いは小学5年生の頃だと思う、当時気になっていた女の子に「天使と宇宙船」「SFカーニバル」を借りて読んだのが初めてだった

そこから小遣いをためてはフレドリック・ブラウンのSF短編集を皮切りに、SFだけではなくミステリーに触手を伸ばして行ったのを覚えている。20201004-130822

そのフレドリック・ブラウンのミステリーの代表作の一つが「シカゴ・ブルース」(1947)である。

手元には写真の通りSFしかないのだが、わたしが読んだのは、実家のどこかにあると思うが、1971年に創元推理文庫に入った青田勝訳の「シカゴ・ブルース」だった。

わたしの読書人生のスタート地点に存在した1947年作品「シカゴ・ブルース」が、いま時を経て2020年に高山真由美の新訳で読めるとは、なんとも感慨深い。

本書の解説は杉江松恋。

その解説の冒頭の一文に様々な思いが去来する。 

これは、エド・ハンターがトロンボーンを手に入れるまでの物語である。

こんな解説の一文に泣かされてどうするのだ。

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