創元推理文庫の名作ミステリ新訳プロジェクトでフレドリック・ブラウンの「シカゴ・ブルース」が!
2020年9月30日 創元推理文庫の名作ミステリ新訳プロジェクトの一冊としてフレドリック・ブラウンの「シカゴ・ブルース」が刊行された。
「シカゴ・ブルース」
著者:フレドリック・ブラウン
訳者:高山真由美
装画:安藤巨樹
出版:東京創元社 創元推理文庫刊
内容紹介:シカゴの路地裏で父を殺された18歳のエドは、おじのアンブローズとともに犯人を追うと決めた。移動遊園地(カーニバル)で働く変わり者のおじは刑事とも対等に渡り合い、雲をつかむような事件の手がかりを少しずつ集めていく。エドは父の知られざる過去に触れるが──。少年から大人へと成長する過程を描いた巨匠の名作を、清々しい新訳で贈る。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作。 解説=杉江松恋
海外小説ファンの中には、その読書人生の冒頭にフレドリック・ブラウン作品があった人が多いと思う。
かく言うわたしも例外ではなく、わたしの読書人生が始まった頃、フレドリック・ブラウンのSFやミステリーをよく読んでいた。わたしのブラウンとの出会いは小学5年生の頃だと思う、当時気になっていた女の子に「天使と宇宙船」と「SFカーニバル」を借りて読んだのが初めてだった。
そこから小遣いをためてはフレドリック・ブラウンのSF短編集を皮切りに、SFだけではなくミステリーに触手を伸ばして行ったのを覚えている。
そのフレドリック・ブラウンのミステリーの代表作の一つが「シカゴ・ブルース」(1947)である。
手元には写真の通りSFしかないのだが、わたしが読んだのは、実家のどこかにあると思うが、1971年に創元推理文庫に入った青田勝訳の「シカゴ・ブルース」だった。
わたしの読書人生のスタート地点に存在した1947年作品「シカゴ・ブルース」が、いま時を経て2020年に高山真由美の新訳で読めるとは、なんとも感慨深い。
本書の解説は杉江松恋。
その解説の冒頭の一文に様々な思いが去来する。
これは、エド・ハンターがトロンボーンを手に入れるまでの物語である。
こんな解説の一文に泣かされてどうするのだ。
| 固定リンク
「●tkr」カテゴリの記事
- Netflix「クイーンズ・ギャンビット」の原作小説の翻訳は2021年6月発売(2021.06.27)
- ジョー・ヒルのチャリティイベントがすごい(2021.06.26)
- なんとシャーリイ・ジャクスン原作の「ずっとお城で暮らしてる」はWOWOWストレート(2020.11.28)
- リチャード・マシスンの「二万フィートの悪夢」の3度目の映像化作品「三万フィートの戦慄」が独占日本初放送(2020.11.17)
- 「世界の終わりの天文台」を映画化した「ミッドナイト・スカイ」は2020年12月23日よりNetflixで配信開始(2020.10.28)
「■ミステリー」カテゴリの記事
- ジョー・ヒルのチャリティイベントがすごい(2021.06.26)
- なんとシャーリイ・ジャクスン原作の「ずっとお城で暮らしてる」はWOWOWストレート(2020.11.28)
- 創元推理文庫の名作ミステリ新訳プロジェクトでフレドリック・ブラウンの「シカゴ・ブルース」が!(2020.10.04)
- 「魔界探偵ゴーゴリ」(2020.05.08)
「フレドリック・ブラウン」カテゴリの記事
- 創元推理文庫の名作ミステリ新訳プロジェクトでフレドリック・ブラウンの「シカゴ・ブルース」が!(2020.10.04)
- ある白人至上主義者のDNA鑑定で衝撃の事実が!(2015.02.22)
- ショートムービー「The Landing」はフレドリック・ブラウンの影響を!?(2014.12.28)
- 吾妻ひでおの「アル中病棟」にフレドリック・ブラウンへの言及が!?(2013.12.01)
- 《2013年、創元SFは50周年を迎えます。》(2013.02.14)
コメント