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2020年11月の2件の記事

2020年11月28日

なんとシャーリイ・ジャクスン原作の「ずっとお城で暮らしてる」はWOWOWストレート

日本公開が待たれていたシャーリイ・ジャクスン原作の映画「ずっとお城で暮らしてる」(2019)だが、なんと劇場公開されずWOWOWストレートになってしまった模様。

「ずっとお城で暮らしてる」
監督:ステイシー・パッソン
製作:ジャレッド・ゴールドマン、ロバート・ミタス
原作:シャーリイ・ジャクスン
脚本:マーク・クルーガー
出演:タイッサ・ファーミガ(メリキャット)、アレクサンドラ・ダダリオ(コンスタンス)、クリスピン・グローヴァー(ジュリアン)、セバスチャン・スタン(チャールズ)

あらすじ:地方にある大きな屋敷。18歳のメリキャットは6年前ヒ素を盛って両親などの家族を殺したと思われている姉コンスタンスを愛し、事件以来車いすに乗るようになった伯父ジュリアンと3人で暮らしている。姉妹は同じ村の住民たちからは忌み嫌われているが、メリキャットは魔法を信じることで現実逃避をしがちだった。ある日いとこのチャールズが屋敷を訪れしばらく滞在することになった。コンスタンスは彼と親しくなっていくが・・・・。

シャーリイ・ジャクスンの「ずっとお城で暮らしてる」は日本国内でもカルト的な人気を誇る作品なだけに劇場公開されないのは非常に残念だが、昨今の新型コロナウィルスの影響を考えると、劇場公開はともかく、日本国内で放送されることだけでも幸運だと考えるべきなのかも知れない。

今回の「ずっとお城で暮らしてる」 だが予告編を観る限り、姉妹の年齢層が少し高く見えるような印象を受ける。

WOWOWでの放送予定は次の通り。

2021年1月28日(木)21:00 WOWOWシネマ 日本国内初放送

 

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2020年11月17日

リチャード・マシスンの「二万フィートの悪夢」の3度目の映像化作品「三万フィートの戦慄」が独占日本初放送

Twilightzone_20201116153101 2020年11月23日からスーパードラマTVで独占日本初放送される「トワイライト・ゾーン」(2019)の第2話として、リチャード・マシスンの短篇「二万フィートの悪夢」("Nightmare at 20,000 Feet")の3度目の映像化作品「三万フィートの戦慄」("Nightmare at 30,000 Feet")が11月30日に独占日本初放送される。

「二万フィートの悪夢」
著者:リチャード・マシスン
訳者:尾之上浩司
出版社:早川書房 ハヤカワ文庫NV「運命のボタン」に収録。
初出:"Alone by Night"(1961) "Nightmare at 20,000 Feet"

「三万フィートの戦慄」
監督:グレッグ・ヤイタネス
原作:リチャード・マシスン
脚本:マルコ・ラミレス
出演:アダム・スコット、クリス・ディアマントポロス、ケイティー・フィンドレイ

あらすじ:ジャーナリストのジャスティン(アダム・スコット)は取材のため、飛行機でワシントンDCからテルアビブへ向かおうとしていた。空港から妻に電話すると渡航に反対だと言う。実はジャスティンは以前、イエメンでの取材で精神的ショックを受けPTSDに苦しんでいた。精神科医から教わった「過去は過去」という言葉を呪文のように唱えジャスティンは機内に乗り込む。

さて先ほどお話ししたように今回の「トワイライト・ゾーン」(2019)の第2話「三万フィートの戦慄」はリチャード・マシスンの短篇小説「二万フィートの悪夢」の3度目の映像化である。 

1度目の映像化は、日本国内では「未知の世界」または「ミステリー・ゾーン」と言うタイトルで放送された"Twilight Zone"(1959-1964)の第123話(シーズン5 第3話)「二万フィートの戦慄」("Nightmare at 20,000 Feet")。

Nightmareat20000feet1963 「二万フィートの戦慄」("Nightmare at 20,000 Feet") (1963)
監督:リチャード・ドナー
原作:リチャード・マシスン
脚本:リチャード・マシスン
出演:ウィリアム・シャトナー、クリスティン・ホワイト

あらすじ:6か月の入院を終え、退院したばかりの男(ウィリアム・シャトナー)は、飛行機で家路につく。だが、窓の外を見ると、翼の上に生き物が乗っているのを目にする。男は驚いて妻(クリスティン・ホワイト)に話すのだが・・・・。

本作「二万フィートの戦慄」(1963)は、クリーチャーの造形は残念ながら今ひとつなのだが、ウィリアム・シャトナーの鬼気迫る演技が大変素晴らしく、現在までも非常に評価が高い作品である。

Nightmareat20000feet1963_2 「宇宙大作戦」("Star Trek")(1966-1969)においてエンタープライズ号のカーク船長を演じたウィリアム・シャトナーの狂気に満ちた演技が素晴らしい。特にこの目がギラギラとした感じが素晴らしい。

興趣をそぐのでクリーチャーの写真は紹介しないが、ウィリアム・シャトナーの演技が良い分、クリーチャーの造形といい動きといい、もうちょっとなんとかならなかったのか、と思えてならない。

さて2度目の映像化だが、これはなんとスティーブン・スビルバーグ、ジョン・ランディス製作の映画「トワイライトゾーン/超次元の体験」(1983)の第4話「2万フィートの戦慄」("Nightmare at 20,000 Feet") (1983)。

Nightmareat20000feet1983 「2万フィートの戦慄」("Nightmare at 20,000 Feet") (1983)
製作:スティーブン・スピルバーグ、ジョン・ランディス
監督:ジョージ・ミラー
原作:リチャード・マシスン
脚本:リチャード・マシスン
出演:ジョン・リスゴー、アビー・レーン、ドナ・ディクソン、ジョン・デニス・ジョンストン、クリスティナ・ニグラ、チャールズ・ナップ、ダン・エイクロイド

あらすじ:飛行機恐怖症のジョン・ヴァレンタイン(ジョン・リスゴー)は、飛行中の旅客機内でパニックに襲われていた。気遣うスチュワーデスに大丈夫だと言ったものの、恐怖感は鎮まらない。落ち着くための喫煙は咎められ、新聞を開けば見出しは「史上最悪の飛行機事故」。周囲の客は彼の神経をいら立たせ、外では雷鳴が轟き、稲光が走る。気分転換に窓の外を覗いた彼は、異様なものを目にする。

Nightmareat20000feet1983_2 本作「2万フィートの戦慄」(1983)は映画「トワイライトゾーン/超次元の体験」(1983)のトリを飾る作品でもあり、これまた評価が高い作品である。オリジナル版のウィリアム・シャトナー顔負けの鬼気迫る演技のジョン・リスゴーが素晴らしい。

また、オリジナル版にあった若干おかしな点を修正し、かつクリーチャーの造形も動きも素晴らしい作品に仕上がっている。

また例によってクリーチャーの写真は紹介しないが、本作「2万フィートの戦慄」(1983) では映画史に残る素晴らしいクリーチャーの仕草が楽しめる。

さて今日の本題3度目の映像化は、前述のように「トワイライト・ゾーン」(2019)の第2話「三万フィートの戦慄」("Nightmare at 30,000 Feet")。

Nightmareat30000feet 「三万フィートの戦慄」("Nightmare at 30,000 Feet")
監督:グレッグ・ヤイタネス
原作:リチャード・マシスン
脚本:マルコ・ラミレス
出演:アダム・スコット、クリス・ディアマントポロス、ケイティー・フィンドレイ
ホスト:ジョーダン・ピール

あらすじ:ジャーナリストのジャスティン(アダム・スコット)は取材のため、飛行機でワシントンDCからテルアビブへ向かおうとしていた。空港から妻に電話すると渡航に反対だと言う。実はジャスティンは以前、イエメンでの取材で精神的ショックを受けPTSDに苦しんでいた。精神科医から教わった「過去は過去」という言葉を呪文のように唱えジャスティンは機内に乗り込む。

今回の「トワイライト・ゾーン」(2019)の特筆すべき点は米CBSの配信サイトCBS All ACCESSで配信限定で製作されている点とホスト役として「ゲットアウト」(2017)、「アス」(2019)等のジョーダン・ピールが全エピソードに登場する点。

イメージとしては「世にも奇妙な物語」のタモリのようなホスト役をジョーダン・ピールがつとめていると考えるとわかりやすいと思う。

さらに驚いたことに、今までは高度2万フィートだったのに、今回はなんと高度3万フィートになってしまっている。

そして、もちろんわたしはまだ本編を観ておらず、予告編を観る限りなので確かな事は言えないのだが、どうやら今回の「三万フィートの戦慄」はウィリアム・シャトナーのオリジナル版、ジョン・リスゴーのリメイク版とは全く異なったアプローチをしているようなのだ。

これはたいへん楽しみな状況である。

関心がある方はぜひスーパードラマTVで。

放送予定は次の通り。

2020/11/30(月) 22:00
[二]「トワイライト・ゾーン」第2話「三万フィートの戦慄」/"Nightmare at 30,000 Feet"

2020/11/30(月) 24:00
[字][5.1ch]「トワイライト・ゾーン」第2話「三万フィートの戦慄」/"Nightmare at 30,000 Feet"

Photo_20201117193101 最後にわたしが体験した「二万フィートの悪夢」 を紹介する。

あの日はちょっとヤバかった。

 

 

 

 

 

 

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