カテゴリー「ダニエル・キイス」の9件の記事

2015年3月 9日

ディカプリオがビリー・ミリガンを!?

2015年3月1日にシネマトゥデイが伝えるところによると、レオナルド・ディカプリオがビリー・ミリガンを演じる可能性が出てきた模様。

レオナルド・ディカプリオ、24の多重人格者ビリー・ミリガン役へ

映画『華麗なるギャツビー』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・ディカプリオが、24の多重人格で知られるビリー・ミリガンを描く映画『ザ・クラウデッド・ルーム(原題) / The Crowded Room』で、主役のビリー役を演じることになったとThe Hollywood Reporterが報じた。    

本作は、1977年、22歳のときにオハイオ州で強姦強盗事件を起こすも、その記憶が欠落していたことから、犯罪の場で初めて多重人格という障害が注目されることになったビリー・ミリガンを描く映画。「アルジャーノンに花束を」の著者ダニエル・キイスが、本人へのインタビューや関係者の証言などに基づいて記した1981年出版の著書「24人のビリー・ミリガン」を映画化するものだ。  

ディカプリオは、20年も前から、ビリー・ミリガンの役を演じることに関心を持ち続けていたという。  

本企画は、随分前からあがっており、一時はジェームズ・キャメロンの名が監督候補に挙がったこともあった。製作を手掛けるニュー・エージェンシーが何年も企画を温めた末、ようやく製作準備が本格始動したようだ。  

映画『ラッキーナンバー7』の脚本やテレビドラマ「キッドナップ」の企画製作を手掛けたジェイソン・スマイロヴィックと、「キッドナップ」のアシスタントクルーを務めたトッド・カッツバーグが、本作の脚本を担当する。  ディカプリオは、主演だけでなく、自らプロデューサーも務めることになっている。(鯨岡孝子)

タイトルが『ザ・クラウデッド・ルーム(原題) / The Crowded Room』と言うのは良いですね。

ビリー・ミリガンの頭の中がテレビシリーズ「新世紀エヴァンゲリオン」の最終2話のビジュアルイメージに近いものになると興味深い。

なお、今回の記事のニュースソースはここ。

Leonardo DiCaprio, New Regency Moving Ahead With 'The Crowded Room' (Exclusive)

記事の冒頭の1文が超格好良い。

Leonardo DiCaprio is getting closer to playing a role he's eyed for nearly 20 years — that of Billy Milligan, who was the first person to successfully use multiple personality disorder as a defense in a court of law.

いかが。

座して待つ。

@tkr2000
@honyakmonsky

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2015年2月 7日

「アルジャーノンに花束を」再びテレビドラマ化

各メディアが伝えるところによると、ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」が再び日本国内でテレビドラマ化される模様。

「アルジャーノンに花束を」
演出:吉田健、酒井聖博、松田礼人
脚本監修:野島伸司
脚本:池田奈津子
出演:山下智久(白鳥咲人)
制作:TBS
製作:ドリマックス、TBS

みどころ:TBSでは、2015年4月期の金曜ドラマ枠で、発表から半世紀以上の歳月が流れても世界中に深い感動を与え続ける永遠のベストセラー『アルジャーノンに花束を』のドラマ化が決定いたしました。 米国作家ダニエル・キイスによる原作は、超知能を手に入れた青年の喜びと孤独を通して、人間の心の真実を問いかける物語。1960年には「ヒューゴー賞中篇小説部門」、また1966年には「ネビュラ賞長篇小説部門」でそれぞれ受賞し、その後は3度の映画化や舞台化がされるなど、時代を超えて長く愛されている作品です。

この瑞々しいヒユーマニズム作品に対して、時代の先端をいく挑戦的なテーマを扱いながらも、一貫して人間愛を軸にした物語を描き続け、数々のヒットドラマを生み出してきた日本を代表する作家・野島伸司が脚本監修を担当。新たな命を吹き込みます。

そして、主演を務めるのは、人気・実力ともに若手トップの山下智久。原作のエッセンスを大切にしつつも独自の“野島ワールド”を加味して描かれる不朽の名作を、繊細で深みのある演技で人気を集め、数々のヒットドラマで主演を果たしてきた山下智久が、子供の精神を持つ無垢な状態から超知能を手に入れるという、ふり幅の大きい難役に挑みます。

この春“不朽の名作”ד野島ワールド”ד山下智久”が集結した“奇跡”の物語、現代版『アルジャーノンに花束を』をぜひご期待ください!!

内容:28歳だが、知能は6歳児並みという知的障がい者の白鳥咲人(山下智久)は、少年刑務所に入っていたなど“訳アリ”な若者が集まる花の配送センター「ドリームフラワーサービス」で働いていた。ある日、咲人は同僚の柳川隆一と軽トラに乗り、望月遥香の住むマンションにバラの花束を届けに行く。遥香は配達人の咲人が精神遅滞者であることを知らないため、咲人の対応に驚き、警察を呼ぼうとしてしまう。慌てて駆けつけた柳川が事情を説明し、その場は収まりそうになるのだが、玄関の飾り棚にあるアクセサリースタンドのキラキラ光るイヤリングに惹きつけられた咲人は手を伸ばし、もうひと騒動を起こしてしまう。届け物もろくにできない咲人だったが、純粋で心の優しい彼の夢は、ママが好きになってくれる“お利口さん”になることだった。

一方、遥香が勤める「脳生理科学研究センター」では、チームリーダーの蜂須賀が研究していた知的能力を向上させる研究が進み、白ネズミのアルジャーノンへの動物実験が成功していた。蜂須賀による製薬会社へのプレゼンも上手くいき、社長の河口玲二から次の展開となる臨床試験をするよう後押しされるが、プレゼンから戻ってきた研究員たちは、口々に時期尚早ではないかと心配する声が…。しかし、蜂須賀に科学者としてだけでなく男性としても惹かれていた遥香は、蜂須賀の判断を妄信的に信じていた。早速、遥香たちは障がい者たちを支援している施設へ赴き、臨床試験の被験者を探すのだが、副作用のリスクなどを鑑み、了承をもらえる被験者がなかなか見つからないでいた。そんな中、アルジャーノンが檻から逃げ出し行方不明になってしまう。アルジャーノンに取り付けているGPSで居場所を確認するのだが、探し当てることが出来ないでいた。

その頃咲人は、会社の同僚たちと渋谷へナンパをしに行っていた。仲間の言いなりに一人で路上に立ち女性へ声をかけていた咲人だったが、ガラの悪い男にからまれ殴られてしまう。血だらけになって道端に転がる咲人。そんな咲人のもとへ、一匹の白いネズミが近寄ってきた。それに気がついた咲人は……。

野島伸司が脚本を担当するような報道がされているようだが、正式には野島伸司は脚本監修。実際のところは脚本は池田奈津子。

池田奈津子は比較的尖った作品の脚本を担当している。

オフィシャル・サイトのみどころと内容を読むと、野島伸司的には「聖者の行進」のニュアンスを感じる。

最初にこの話を聞いた際は、ちょっとリスクが高いな、と思ったが、脚本が野島伸司ならなんとかしてくれるのではないか、とも思ったが、野島伸司は脚本監修と言うことらしいので不安が増している。

また、脚本が野島伸司ではないのに「聖者の行進」のような雰囲気を醸し出している。

制作サイドがいわゆる野島伸司っぽい作風を望んでいるのではないか、と思えてならない。

とは言うものの、大好きな作品のテレビドラマ化なので、フラットな気持ちで4月を待ちたい。

@tkr2000
@honyakmonsky

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2013年8月14日

「スローターハウス5」が舞台化!

舞台「スローターハウス5」 2013年8月13日にニューヨーク・タイムズが伝えるところによると、カート・ヴォネガットの「スローターハウス5」が舞台化された模様。

New York Fringe Festival Report: ‘Slaughterhouse-Five’

これは観たい。

キャラメルボックスかどこかが翻案しないだろうか。

もちろんジョージ・ロイ・ヒルの映画「スローターハウス5」(1972)も素晴しいのだが、このようなタイプのSF作品は、映画で観るより舞台で観る方が興奮しそうな気がする。ミラクルな感じで。

ビジュアルイメージなしに全てを表現できる舞台の魔法の力で。

ところで、なぜ演劇集団キャラメルボックスの名前を出したかと言うと、ここ数年キャラメルボックスは古典的と言うか、マスターピース的な名作SF作品の舞台化に力を入れているから。

2011年「夏への扉」(ロバート・A・ハインライン原作)
2012年「無伴奏ソナタ」(オースン・スコット・カード原作)
2012年「アルジャーノンに花束を」(ダニエル・キイス原作)

どうです。
このラインナップにカート・ヴォネガットの「スローターハウス5」が入ったら凄いでしょ。

まあ個人的な希望としてはヴォネガットだったら「タイタンの妖女」の方が観たいけど。

きっと「タイタンの妖女」も映画に観るより舞台で観る方が感動しそうですよね。

@tkr2000
@honyakmonsky

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2013年8月 4日

「機械男」を読み解くためのメモ その1

2013年7月27日に開催された《第7回ネタバレ円卓会議》に参加した。
課題書はマックス・バリーの「機械男」だったので、ネタバレ円卓会議向けに色々考えたことを紹介します。

「機械男」

「機械男」
著者:マックス・バリー
訳者:鈴木恵
出版社:文藝春秋

概要:機械を愛するあまり自分を機械化した理系オタク技術者を軍事企業が狙う。初めてできた彼女を守るため、機械男は死地へ赴く!

編集者コメント:映画「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキーによる映画化が決定しているのが、この「機械男」。雑誌「ワイアード」が絶賛を送る、あまりに21世紀的な理系サスペンスの傑作です。題名どおり自分の身体を機械化してゆく青年エンジニアが主人公。いわば「ロボコップ」ならぬ「ロボオタク」、生まれてはじめてできた彼女を軍事産業の陰謀から守るため、彼は機械の身体を駆使して死地へ飛び込んでゆきます。皮肉な現代批判に切ない恋愛を載せてサスペンスフルに突き進む快作です。(SN) (文藝春秋の「機械男」紹介ページより引用)

◆チャールズ・ニューマン (Charles Neumann)について

1.Neumannについて その1

本書「機械男」の主人公の名前はチャールズ・ニューマン (Charles Neumann)であり、興味深い事にニューマンの綴りは《Newman》ではなく《Neumann》。

ほとんどの日本の読者はニューマンを《Newman》だと思って「機械男」を読んでいたのではないかと思う。しかし、ニューマンは《Neumann》だったのである。

ここで考えたのは《neu》について。

《neu》はどう考えても《神経》を表している。

本書のタイトルは「機械男("Machine Man")」だと言うのに主人公の名前は、言うならば「神経男("Neu Mann")」

読者は「機械男」を読んでいるつもりだが、実は「神経男」を読まされているのだ。

「機械男」の主人公チャールズ・ニューマンの名前には、恐ろしいミスデレクションと恐ろしい伏線が含まれていたのだ。

2.Neumannについて その2

わたしはこれには気が付かなかったのだが、《Neumann》の綴りはジョン・フォン・ノイマンのノイマンの綴りと同一であった。これは、@Gravity_Heavenさんの指摘によるもの。

ここで物語が一気に変貌する。

と言うのもジョン・フォン・ノイマンとは現代のコンピュータの基礎となるノイマン型コンピュータの提唱者である。

ノイマンが提唱したノイマン型コンピュータとは、現代のコンピュータの基礎となるものである。

ノイマン型以前のコンピュータは、ハードウェアとソフトウェアが一体化していたため、異なる計算を行うためには配線の変更が必要だった。

しかし、ノイマン型コンピュータは、プログラムを入れ換える事により様々な計算を行う事が可能になった。これはハードウェアの上にソフトウェアを乗せる形式の汎用型コンピュータの誕生だったと言える。

本書「機械男」でニューマンは、ソフトウェアたる頭脳、精神、神経にハードウェアたる《美脚》をはじめとした様々なパーツを取り付ける。

ノイマンのアプローチは、ハードウェアにソフトウェアを乗せる、と言うものだったのだが、ニューマンのアプローチはソフトウェアにハードウェアを接続する、と言うものである。

これは非常に興味深いものを感じる。

3.Charlesについて

これは単純である。

「機械男」の物語は、チャールズ・ニューマンが、一旦は全てを得るが、最終的には全てを失う、と言う物語構造を持っている。

もちろんラストの解釈はいろいろとあると思うが。

ここで考えられるのは、主人公の名前が何故《Charles》だったのか、と言う事だが、これはダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」のチャーリー・ゴードンへの言及だと思わざるを得ない。

ご存知の通り「アルジャーノンに花束を」のチャーリーは、全てを得た上で全てを失うキャラクターとして描かれている。

ここからの「機械男」の解釈も興味深いと思う。

今日はここまで。

@tkr2000
@honyakmonsky

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2012年11月21日

SF小説のオールタイム・ベストセラー

the best selling SCI-FI BOOKS of All Time
2012年11月14日にbook patrolが更新したエントリー『the best selling SCI-FI BOOKS of All Time: An infographic 』が興味深い。

『the best selling SCI-FI BOOKS of All Time: An infographic 』

いくつか紹介してみましょう。

記事の順序は売れている順序じゃないんですけどね。

・1950年に出版されたE・E・スミスの「レンズマン」シリーズの「ファースト・レンズマン」のハードカバーはなんと3¢だった。

・アーサー・C・クラークの「2001年宇宙の旅」は日本国内で235,000部売れた。

・レイ・ブラッドベリの「華氏451度」は1,000万部以上売れた。

・ダグラス・アダムスの「銀河ヒッチハイク・ガイド」は1,400万部売れた。

・フランク・ハーバートの「デューン/砂の惑星」は1,200万部売れた。

・ウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」は650万部売れた。

・オースン・スコット・カードの「エンダーのゲーム」は100部以上売れた。

・ジョージ・オーウェルの「1984年」は2,800万部売れた。

・ロバート・A・ハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」は1日あたり1,500部売れた。

・ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」は500万部売れた。

・アイザック・アシモフの「ファウンデーション」初期三部作は2,000万部売れた。

・ジュール・ヴェルヌの「海底二万マイル」は147ケ国語に翻訳された。

・アーサー・・クラークの「幼年期の終わり」は初版が210,000部売れた。

・J・R・R・トールキンの「指輪物語」は2億5,000万部売れた。

いろいろと興味深いですね。

@tkr2000
@honyakmonsky

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2012年8月20日

「アルジャーノンに花束を」/キャラメルボックス2012サマーツアー

2012年8月10日 東京池袋〈サンシャイン劇場〉で、キャラメルボックス2012サマーツアー「アルジャーノンに花束を」(アクア)を観た。

「アルジャーノンに花束を」(アクア) 多田直人(チャーリイ)と渡邊安理(キニアン先生)
「アルジャーノンに花束を」(アクア) 多田直人(チャーリイ)と渡邊安理(キニアン先生)

「アルジャーノンに花束を」
原作:ダニエル・キイス
翻訳:小尾芙佐
脚本・演出:成井豊+真柴あずき
出演:阿部丈二(イグニス)、岡内美喜子(イグニス)、多田直人(アクア)、渡邊安理(アクア)、坂口理恵、大内厚雄、畑中智行、三浦剛、筒井俊作、左東広之、鍛冶本大樹、林貴子、市川草太、小林春世、笹川亜矢奈、鈴木秀明 (イグニス、アクアはダブルキャストの区分)
あらすじ:パン屋で働くチャーリイ・ゴードンは、今年で32歳になるが、幼児なみの知能しかない。が、心の底から賢くなりたいと思っていて、知的障害成人センターに通い、読み書きや計算を習っている。ある日、チャーリイはビークマン大学へ行き、心理学のテストを受ける。そのテストに合格すれば、頭がよくなる手術が受けられる。実験室にいたハツカネズミのアルジャーノンは、その手術のおかげで、複雑な迷路をあっという間に通り抜けられるようになった。僕もアルジャーノンみたいに賢くなりたい! テストの結果は合格。チャーリイは手術を受けることになるが……。(オフィシャルサイトより引用)

■東京公演
日程:7月21日(土)〜8月12日(日)
会場:サンシャイン劇場

■神戸公演
日程:8月16日(木)〜24日(金)
会場:新神戸オリエンタル劇場

ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」と言う作品に何らかの思い入れがある人は多いだろう。

かく言うわたしも「アルジャーノンに花束を」にはいろいろな思い入れがある。

無論泣ければ良い、泣ける作品は良い作品だ、と言う話ではないのだが、わたしの読書人生の中で、あぁ人間ってこんなに涙が出るんだな、と思えた作品が3作品あるのだが、この「アルジャーノンに花束を」はわたしにとってそんな作品の1つである。

そんな大好きな作品が演劇集団キャラメルボックスによって舞台化されるのだ。

さて、今回のキャラメルボックス2012サマーツアー「アルジャーノンに花束を」は、チャーリイ・ゴードンとアリス・キニアンのキャストは、イグニスとアクアと言うダブルキャストになっている。

イグニス:阿部丈二(チャーリイ・ゴードン)、岡内美喜子(アリス・キニアン)
アクア:多田直人(チャーリイ・ゴードン)、渡邊安理(アリス・キニアン)

どちらを観るべきか。

悩んだわたしだったが、2012年5月に観たキャラメルボックスの「無伴奏ソナタ」でクリスチャン・ハラルドスンを演じた多田直人があまりにも素晴らしかったで、わたしはアクアのチケットをおさえることにした。

正直なところ、時間があればイグニスも観たかったんだけどね。

さて、ここからが今日の本題。

舞台「アルジャーノンに花束を」の物語は基本的に原作小説そのままであった。
そして驚くべき事に、チャーリイの経過報告が、舞台上で表現されるのだ。

そのチャーリイの経過報告は、ステージ上に字幕として投影されたり、他の出演者が次々と、しかも矢継早に朗読するスタイルで見事に表現されていた。

チャーリイやキニアン先生の演技に、ストラウス博士やニーマー教授による経過報告の朗読がかぶせられる。

これは何とも一定時間あたりの密度が高い演出手法であり、しかも、チャーリイを手術し、指導するストラウス博士やニーマン教授がチャーリイの経過報告を読む、と言うメタ構造を持つ舞台演出となっていた。

しかも、彼らは句読点や促音がないチャーリイの経過報告をそのまま朗読していた。これは素晴らしい。

わたしたち観客はチャーリイの経過報告を、つまりチャーリイの成長過程、と言うかチャーリイの人生をそのまま感じ取ることができるのだ。

ところで、この物語自体の優れているところは、知的障害者であるチャーリイが天才になり、そしてまた知的障害者に戻る、と言う点である。

世の中には、障害者が登場する物語は沢山あるが、その物語のほとんどは、障害者が置かれている環境にほとんど変化がないため、わたしたちのような観客や読者と障害者との間で一定の関係を保ち続ける。

つまり、観客や読者はその障害者を、常に上からの視線で眺める構成になっているのだ。

しかし「アルジャーノンに花束を」では、知的障害者であるチャーリイがわたしたちの知性をはるかに凌駕し、一時は世界有数の、おそらくは世界一の知的存在に上り詰め、そして再び幼児なみの知性に戻ってしまう。

これにより、わたしたち観客は、知的障害者を差別し嫌がらせをする、または同情する存在から、超天才に蔑まされる存在、逆に天才を羨む存在を経過し、再び知的障害者を蔑み同情する存在となり、その経験から、自らの本当の人生を悔改めることになるのだ。

この圧倒的なカタルシス。
わたしたちの流す涙は、浄化の涙であるとともに、懺悔の涙であり、決して同情の涙ではないのだ。

「アルジャーノンに花束を」(アクア) 多田直人(チャーリイ)と渡邊安理(アリス)
「アルジャーノンに花束を」(アクア) 多田直人(チャーリイ)と渡邊安理(アリス)

キャストはなんと言ってもチャーリイ・ゴードンを演じた多田直人が素晴らしかった。

知的障害者の演技には、ややステレオタイプ的な印象があった事は否定できないが、知的障害者から超天才までの成長、そして再び知的障害者に戻ってしまう姿を見事に演じていた。

舞台前半から中盤までのわたしは、おそらく多くの観客同様、チャーリイを演じる多田直人に目を奪われていたのだが、中盤以降はキニアン先生を演じる渡邊安理に視線は釘付けである。

チャーリイの知性の高まりと比例するように、序盤は凡庸な役者にしか見えなかった渡邊安理がどんどん魅力的になって行く。

今回の舞台で一番凄かったのは、もしかしたら渡邊安理だったのかも知れない。

そんな多田直人と渡邊安理の演技合戦、ささくれ立ったむき出しの感情同士がぶつかり合う素晴らしい体験だった。

そして、特筆すべき事として、このキニアン先生(渡邊安理)のキャラクターは、「アルジャーノンに花束を」と言う物語の中で、チャーリイの大きな変化にも、全くぶれないキャラクターとして設定されている。

このキニアン先生の生き方は素晴らしい生き方であり、こう生きたい、こう言う人物になりたい、と言う人生の指標にもなり得る生き方であろう。

それと同時に、ニーマー教授(大内厚雄)の凋落振りが見事である。
天才だったはずのニーマー教授がわたしたちと同じただの凡庸な人間になってしまう。その強烈な劣等感の中で、孤高な精神を保とうとするニーマー教授の姿が哀愁を誘う。

ニーマー教授と比較すると、チャーリイ寄りのキャラクターであるストラウス博士(左東広之)とバート(畑中智行)は、観客の1つの視点を代弁するキャラクターとして設定されており、チャーリイに知性を追い抜かれることをニーマー博士と比較すると平然と受け入れている。

このあたりを考えると「アルジャーノンに花束を」と言う物語は、三者三様の、と言うか多種多様のキャラクターそれぞれに感情移入が可能な物語構造を持っているのだ。

もちろんチャーリイに、そしてキニアン先生に、はたまたニーマー教授に、ストラウス博士に、バートに、パン屋の親方に、そしてパン屋の仲間たちに、チャーリイの両親に。

あなたは誰に感情移入するのだろうか。

そして、チャーリイの変化に感化されるパン屋の仲間たち。
一度は拒絶するが後にチャーリイを受け入れ、チャーリィの庇護者になる仲間たち。

おそらくこのパン屋の仲間たちの変化が物語の中で、と言うか観客の、普段の自分たちの生活に重なり、そして心に刺さる重要な変化なのだろう。

もし、「アルジャーノンに花束を」を子どもの頃に読んでいたら、いじめなんかなくなるんじゃないかな、と本気で考えてしまう。

@tkr2000
@honyakmonsky

余談だが、ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」は、長篇と、その長篇の元になった短篇がある。短篇版「アルジャーノンに花束を」「心の鏡」に収録されている。


ところで、「アルジャーノンに花束を」を観にくるような客は、どうせ泣くために来ているんだろうと思うし、事実わたしもそんな有様だった。

苦しくて苦しくて嗚咽するわたしは、身体が震えに震え、隣の人にその震えが伝わるようなレベル。

こんな時期、脱水症状に気を付けなければならないほど水分が外に出たよ。

関連エントリー
『舞台「無伴奏ソナタ」』 2012/06/10
『キャラメルボックスの舞台「無伴奏ソナタ」の初日は5月25日!』 2012/05/03
『2012年の演劇集団キャラメルボックスは「アルジャーノンに花束を」も舞台化!』 2012/05/04

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2012年7月22日

キャラメルボックス2012サマーツアー「アルジャーノンに花束を」開幕!

「アルジャーノンに花束を」/演劇集団キャラメルボックス
2012年7月21日 演劇集団キャラメルボックス2012サマーツアー「アルジャーノンの花束を」が開幕した。

「アルジャーノンに花束を」
原作:ダニエル・キイス
翻訳:小尾芙佐
脚本・演出:成井豊+真柴あずき
出演:阿部丈二(イグニス)、岡内美喜子(イグニス)、多田直人(アクア)、渡邊安理(アクア)、坂口理恵、大内厚雄、畑中智行、三浦剛、筒井俊作、左東広之、鍛冶本大樹、林貴子、市川草太、小林春世、笹川亜矢奈、鈴木秀明 (イグニス、アクアはダブルキャストの区分)
あらすじ:パン屋で働くチャーリイ・ゴードンは、今年で32歳になるが、幼児なみの知能しかない。が、心の底から賢くなりたいと思っていて、知的障害成人センターに通い、読み書きや計算を習っている。ある日、チャーリイはビークマン大学へ行き、心理学のテストを受ける。そのテストに合格すれば、頭がよくなる手術が受けられる。実験室にいたハツカネズミのアルジャーノンは、その手術のおかげで、複雑な迷路をあっという間に通り抜けられるようになった。僕もアルジャーノンみたいに賢くなりたい! テストの結果は合格。チャーリイは手術を受けることになるが……。(オフィシャルサイトより引用)

■東京公演
日程:7月21日(土)〜8月12日(日)
会場:サンシャイン劇場

■神戸公演
日程:8月16日(木)〜24日(金)
会場:新神戸オリエンタル劇場

既に何度かお伝えしたように、ここ最近の演劇集団キャラメルボックスは海外作品、特にSF作品の舞台化を行っている。

2011「飛ぶ教室」 エーリッヒ・ケストナー原作
2011「夏への扉」
ロバート・A・ハインライン原作
2012「無伴奏ソナタ」 オースン・スコット・カード原作

舞台演劇を観た事がない人もいるだろうし、舞台演劇は映画やコンサートと比較して敷居が高いと思っている人もいると思う。

わたしはSF好きなもので、先に挙げた「夏への扉」「無伴奏ソナタ」を観劇しているが、演劇集団キャラメルボックスの舞台は、娯楽性が高く、わかりやすく、そして何しろエモーショナルに演出された作品が多い。

今回の舞台は、多くの人々に絶大な人気をほこるダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」なので、普段舞台を観ない人もたくさん来るのではないか、と思っている。

個人的には、「無伴奏ソナタ」でクリスチャン・ハラルドソンを演じた多田直人が素晴らしかったので、ダブルキャストのアクアの方を観に行こうかな、と思っている。

因みにチケットはまだまだ普通に取れるよ。

関連エントリー
『キャラメルボックスの舞台「無伴奏ソナタ」の初日は5月25日!』 2012/05/03
『2012年の演劇集団キャラメルボックスは「アルジャーノンに花束を」も舞台化!』 2012/05/04
『舞台「無伴奏ソナタ」』 2012/06/10

@tkr2000
@honyakmonsky

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2012年6月20日

「フラワーズ フロム アルジャーノン」!?

「フラワーズ フロム アルジャーノン」 2012年6月19日にコミックナタリーが伝えるところによると、6月19日発売の「ジャンプSQ.19 Vol.2」に藤崎竜原作、笠井稔作画による読み切りコミック「フラワーズ フロム アルジャーノン」が掲載されている模様。

藤崎竜原作の読切がジャンプSQ.19に、作画は新鋭・笠井稔

同記事によると、

「フラワーズ フロム アルジャーノン」は、健康だった人が突如魂が抜けたように動かなくなってしまう謎の症状が世間で多発している中、主人公の少年が不思議な少女に出会うところから物語が始まる。

とのこと。

何故こんなことを書いているのか、と言うと、まあほとんどの方はおわかりだと思うのだが、今回「ジャンプSQ.19」に掲載されている「フラワーズ フロム アルジャーノン」は、ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」の影響を受けているのではないか、と思えるから。

と言うのも、「アルジャーノンに花束を」の原題は"Flowers for Algernon"で、今回の「フラワーズ フロム アルジャーノン」の英題は"Flowers from Algernon"なのだ。

「ジャンプSQ.19 Vol.2」

因みに「フラワーズ フロム アルジャーノン」の原作者である藤崎竜はご存じのように小野不由美の「屍鬼」をコミカライズしている。

この「屍鬼」も、ご承知のようにスティーヴン・キングの「呪われた町」のオマージュ作品である。と言うか、「屍鬼」「呪われた町」に捧げられた作品である。

余談だけど「ジャンブSQ.19」の19は19日発売と言うところから来ているらしいのだが、キングの「ダーク・タワー」シリーズに関係あるんじゃないかな、と妄想したりもしている。

明日買ってみようかな。

@tkr2000
@honyakmonsky

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2012年5月 4日

2012年の演劇集団キャラメルボックスは「アルジャーノンに花束を」も舞台化!

「アルジャーノンに花束を」/演劇集団キャラメルボックス
先日のエントリー『キャラメルボックスの舞台「無伴奏ソナタ」の初日は5月25日!』でお伝えしたように、演劇集団キャラメルボックスは、2012年5月25日からオースン・スコット・カードの「無伴奏ソナタ」を上演する。

続く2012年7月には、なんとダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」までも舞台化する模様。

「アルジャーノンに花束を」
原作:ダニエル・キイス
翻訳:小尾芙佐
脚本・演出:成井豊+真柴あずき
出演:阿部丈二(イグニス)、岡内美喜子(イグニス)、多田直人(アクア)、渡邊安理(アクア)、坂口理恵、大内厚雄、畑中智行、三浦剛、筒井俊作、左東広之、鍛冶本大樹、林貴子、市川草太、小林春世、笹川亜矢奈、鈴木秀明 (イグニス、アクアはダブルキャストの区分)
あらすじ:パン屋で働くチャーリイ・ゴードンは、今年で32歳になるが、幼児なみの知能しかない。が、心の底から賢くなりたいと思っていて、知的障害成人センターに通い、読み書きや計算を習っている。ある日、チャーリイはビークマン大学へ行き、心理学のテストを受ける。そのテストに合格すれば、頭がよくなる手術が受けられる。実験室にいたハツカネズミのアルジャーノンは、その手術のおかげで、複雑な迷路をあっという間に通り抜けられるようになった。僕もアルジャーノンみたいに賢くなりたい! テストの結果は合格。チャーリイは手術を受けることになるが……。(オフィシャルサイトより引用)

■東京公演
日程:7月21日(土)〜8月12日(日)
会場:サンシャイン劇場

■神戸公演
日程:8月16日(木)〜24日(金)
会場:新神戸オリエンタル劇場

舞台を観た事がない人もいるだろうし、舞台は映画やコンサートと比較して敷居が高いと思っている人もいると思う。

演劇集団キャラメルボックスの舞台は、娯楽性が高く、わかりやすく、そして何しろエモーショナルな作品が多い。

絶大な人気をほこるダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」なので、普段舞台を観ない人もたくさん来るのではないか、と思っている。

これを機に関心がある方は是非。

なお、「アルジャーノンに花束を」は、日本国内では3回舞台化されている模様。

■1990年
「アルジャーノンに花束を」
劇団:劇団昴
脚本・演出:菊池准
出演:牛山茂(チャーリー・ゴードン)、相沢恵子(アリス・キニアン)、西沢利明(ストラウス博士)、小山武宏(ニーマー教授)

■2005年
「アルジャーノンに花束を」
劇団:劇団昴
脚本:菊池准
演出:三輪えり花
出演:平田広明(チャーリー・ゴードン)、服部幸子(アリス・キニアン)、石波義人(ストラウス博士)、田中正彦(ニーマー教授)

■2006年
「アルジャーノンに花束を」
出演:浦井健治(チャーリィ・ゴードン)、安寿ミラ(アリス・キニアン)、戸井勝海(ハロルド・ニーマー教授)

@tkr2000
@honyakmonsky

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