「評決のとき」の続編が!?
1987年に出版されたスコット・トゥローの「推定無罪」の続編が、その23年後の2010年に「無罪 INNOCENT」として出版されたのが記憶に新しいが、今度はジョン・グリシャムの1989年の処女作「評決のとき」の続編が2013年に出版される模様。
[シネマトゥデイ映画ニュース] 弁護士としての経験から、「ザ・ファーム/法律事務所」「ペリカン文書」などの数々の法廷サスペンスを執筆してきた作家ジョン・グリシャムが、自身のデビュー作「評決のとき」の続編を出版することが明らかになった。出版会社クノッフ・ダブルデイが発表した。
1989年に出版されたオリジナルの「評決のとき」は、ミシシッピ州で10歳の黒人少女が白人にレイプされ、この事件が法では正当に裁ききれないことを理解していた少女の父親が犯人を射殺してしまう。そして、その父親の弁護を引き受けることになった弁護士ジェイクのもとで、さまざまな出来事が巻き起こっていくという法廷ドラマ。
オリジナルの原作の売り上げはまずまずだったが、その後、彼が手掛けた「ザ・ファーム/法律事務所」がトム・クルーズ主演で映画化されたことで、一躍注目の作家となり、これまで出版された作品は2億5,000万部の売り上げを記録。さらに彼の原作で映画化された作品は、6億6,400万ドル(約597億6,000万円)の興行をたたき出している。(1ドル90円計算)
1996年に映画化された『評決のとき』は、ジョエル・シューマカー監督、マシュー・マコノヒー、サンドラ・ブロック、サミュエル・L・ジャクソンらが出演し、アメリカ国内で1億800万ドル(約97億2,000万円)の興行で成功を収めていた。
続編の題名は「シカモア・ロウ(原題) / Sycamore Row」で、その内容については前作の主人公だったジェイク・ブリガンスを中心に描かれていくこと以外はまだ明かされていない。出版は、今年の10月22日の予定。おそらく映画化も予想される続編は、どのような展開になっているのだろうか?(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)
個人的には、ジョン・グリシャムの作品の中で一番好きな作品は「評決のとき」なので、続編には期待したいところ。
できれば、ジェイク・ブリガンスを主役にすえるだけではなく、「評決のとき」事件の後、黒人の弁護士として活躍するジェイク・ブリガンスを描いて欲しいと思う。
そんな時代の背景としては、映画「ジャンゴ 繋がれざる者」(2012)、映画「リンカーン」(2012)とアメリカの奴隷制度を描いた作品が続いていることと、前述の通り、スコット・トゥローの「推定無罪」の続編「無罪 INNOCENT」が出版され、ヒットしていることが、それぞれ契機になっているのではないか、と推測することができる。
「評決のとき」の続編が出版されるのが2013年10月と言う事なので、翻訳が出るのはそのまた少し先だとは思うけど、期待して待ちたいと思う。
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