カテゴリー「スコット・トゥロー」の4件の記事

2013年5月12日

「評決のとき」の続編が!?

1987年に出版されたスコット・トゥローの「推定無罪」の続編が、その23年後の2010年に「無罪 INNOCENT」として出版されたのが記憶に新しいが、今度はジョン・グリシャムの1989年の処女作「評決のとき」の続編が2013年に出版される模様。

「評決のとき」続編決定!10月出版! 

[シネマトゥデイ映画ニュース] 弁護士としての経験から、「ザ・ファーム/法律事務所」「ペリカン文書」などの数々の法廷サスペンスを執筆してきた作家ジョン・グリシャムが、自身のデビュー作「評決のとき」の続編を出版することが明らかになった。出版会社クノッフ・ダブルデイが発表した。

1989年に出版されたオリジナルの「評決のとき」は、ミシシッピ州で10歳の黒人少女が白人にレイプされ、この事件が法では正当に裁ききれないことを理解していた少女の父親が犯人を射殺してしまう。そして、その父親の弁護を引き受けることになった弁護士ジェイクのもとで、さまざまな出来事が巻き起こっていくという法廷ドラマ。

オリジナルの原作の売り上げはまずまずだったが、その後、彼が手掛けた「ザ・ファーム/法律事務所」がトム・クルーズ主演で映画化されたことで、一躍注目の作家となり、これまで出版された作品は2億5,000万部の売り上げを記録。さらに彼の原作で映画化された作品は、6億6,400万ドル(約597億6,000万円)の興行をたたき出している。(1ドル90円計算)

1996年に映画化された『評決のとき』は、ジョエル・シューマカー監督、マシュー・マコノヒー、サンドラ・ブロック、サミュエル・L・ジャクソンらが出演し、アメリカ国内で1億800万ドル(約97億2,000万円)の興行で成功を収めていた。

続編の題名は「シカモア・ロウ(原題) / Sycamore Row」で、その内容については前作の主人公だったジェイク・ブリガンスを中心に描かれていくこと以外はまだ明かされていない。出版は、今年の10月22日の予定。おそらく映画化も予想される続編は、どのような展開になっているのだろうか?(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

個人的には、ジョン・グリシャムの作品の中で一番好きな作品は「評決のとき」なので、続編には期待したいところ。

できれば、ジェイク・ブリガンスを主役にすえるだけではなく、「評決のとき」事件の後、黒人の弁護士として活躍するジェイク・ブリガンスを描いて欲しいと思う。

そんな時代の背景としては、映画ジャンゴ 繋がれざる者(2012)、映画「リンカーン」(2012)とアメリカの奴隷制度を描いた作品が続いていることと、前述の通り、スコット・トゥローの「推定無罪」の続編「無罪 INNOCENT」が出版され、ヒットしていることが、それぞれ契機になっているのではないか、と推測することができる。

「評決のとき」の続編が出版されるのが2013年10月と言う事なので、翻訳が出るのはそのまた少し先だとは思うけど、期待して待ちたいと思う。

@tkr2000
@honyakmonsky



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2013年4月15日

第四回翻訳ミステリー大賞決定!

2013年4月13日に東京都文京区《鳳明館森川別館》で開催された『第四回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンション』で、《第四回翻訳ミステリー大賞》が決定した。

第四回翻訳ミステリー大賞決定!

受賞作は、スコット・トゥローの「無罪 INNOCENT」

「無罪 INNOCENT」
著者:スコット・トゥロー
訳者:二宮磬
出版社:文藝春秋

内容紹介:かつて検事補殺しの裁判で無罪を勝ち取り、今や判事の座に昇りつめたラスティ・サビッチ。
彼の妻バーバラが変死した、遺体の発見から通報までに空白の一日があったことに疑惑を抱いた検事局の調べで、サビッチに愛人がいたという事実が浮かび上がった。
次々に状況証拠が積みあがる中、かつてサビッチの裁判で屈辱的な敗北を喫した地方検事トミー・モルトは、ついにサビッチを妻殺しで訴追することを決意した。
そして因縁の法廷が幕を開ける。サビッチは妻を殺したのか、遺体発見後の空白の時間は何を意味するのか、彼は何を隠しているのか? 嘘と真実と駆け引きが白熱する。
そして衝撃の真実はすべてが終わったあとに明かされる。それはあまりに悲しく痛ましく、人間の愛と憎悪を描き出す―歴史的名作『推定無罪』続編の名に恥じぬ重厚なる傑作。

ところで、《翻訳ミステリー大賞》とは何ぞや、と言う話なのだが、同賞は《翻訳ミステリー大賞シンジケート》が主催する、翻訳文学を対象にした文学賞で、翻訳家の投票により受賞作が決定する。

2009年度に設立された同賞は、2012年度に第四回を迎え、2013年4月に授賞式が開催された。

《第四回翻訳ミステリー大賞》は、第一次投票作品83作品(投票者52名)から、2012年12月開催の予選委員会によって、最終候補作6作品を選出し、今回の第二次投票(投票数60票)により決定、発表された。

有効投票数60票の内訳は次の通り。

   

『無罪 INNOCENT』:16票
『毒の目覚め』:11票    
『解錠師』:11票    
『深い疵』:10票    
『罪悪』:7票    
『湿地』:5票

第四回翻訳ミステリー大賞受賞作「無罪 INNOCENT」の翻訳家:二宮磬氏

第四回翻訳ミステリー大賞を受賞した「無罪 INNOCENT」の翻訳家:二宮磬氏。

余談ですが、わたしは例によって『第四回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンション』に参加しまして、いろいろなイベントに参加しました。

その辺のお話は後日。

@tkr2000
@honyakmonsky


関連エントリー
『第四回翻訳ミステリー大賞一次投票結果全公開!』 2013/01/04
『第四回翻訳ミステリー大賞最終候補作決定!』 2012/12/22
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『第三回 翻訳ミステリー大賞候補作/「二流小説家」』 2012/02/21
『第三回 翻訳ミステリー大賞候補作/「犯罪」』
2012/02/19
『第三回 翻訳ミステリー大賞候補作/「夜の真義を」』
2012/02/16
『第三回 翻訳ミステリー大賞候補作/「忘れられた花園」』
2012/02/15
『さあ、今のうちに【 第三回翻訳ミステリー大賞】の候補作を読もう!』
2012/02/12

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2012年12月22日

第四回翻訳ミステリー大賞最終候補作決定!

2012年12月20日 翻訳ミステリー大賞シンジケート公式ブログで、《第四回翻訳ミステリー大賞》の最終候補作が発表になった。

第四回翻訳ミステリー大賞最終候補作決定!

気になる候補作は次の通り。(作品名50音順)

「解錠師」スティーヴ・ハミルトン著、越前敏弥訳、早川書房刊

「罪悪」フェルディナント・フォン・シーラッハ著、酒寄進一訳、東京創元社刊

「湿地」アーナルデュル・インドリダソン著、柳沢由実子訳、東京創元社刊


「毒の目覚め」S・J・ボルトン著、法村里絵訳、東京創元社刊


「深い疵」ネレ・ノイハウス著、酒寄進一訳、東京創元社刊


「無罪 INNOCENT」スコット・トゥロー著、二宮馨訳、文藝春秋刊

いかがでしょう、皆さんのオススメ作品はあったかな。
個人的には、《第四回翻訳ミステリー大賞》が決定されるまでに、何冊か読んでみようかな、と思っているよ。

@tkr2000
@honyakmonsky 

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2012年11月25日

「ミステリマガジン」ミステリが読みたい!2013年版ランキング発表!!

「ミステリマガジン2013年1月号」《特集●ミステリが読みたい!》 2012年11月24日 ハヤカワ・オンラインで、「ミステリマガジン2013年1月号」《特集●ミステリが読みたい!》2013年版で、2012年のミステリ・ベスト・ランキングが公開された。

ミステリが読みたい!2013年版ランキング発表!!

ホンヤクモンスキー的には、海外篇を引用する。

1位『湿地』
  アーナルデュル・インドリダソン/柳沢由実子訳/東京創元社
2位『解錠師』
  スティーヴ・ハミルトン/越前敏弥訳/ハヤカワ・ミステリ
3位『占領都市 TOKYO YEAR ZERO II 』
  デイヴィッド・ピース/酒井武志訳/文藝春秋
4位『特捜部Q―Pからのメッセージ―』
  ユッシ・エーズラ・オールスン/吉田薫、福原美穂子訳/ハヤカワ・ミステリ
5位『鷲たちの盟約』(上下)
  アラン・グレン/佐々田雅子訳/新潮文庫
6位『追撃の森』
  ジェフリー・ディーヴァー/土屋晃訳/文春文庫
7位『無罪  INNOCENT』
  スコット・トゥロー/二宮磬訳/文藝春秋
8位『真鍮の評決 リンカーン弁護士』(上下)
  マイクル・コナリー/古沢嘉通訳/講談社文庫
9位『ローラ・フェイとの最後の会話』
  トマス・H・クック/村松潔訳/ハヤカワ・ミステリ
10位『罪悪』
  フェルディナント・フォン・シーラッハ/酒寄進一訳/東京創元社

いかがでしょう。

世は、週刊文春臨時増刊「東西ミステリーベスト100」の話題でいっぱいですが、今年もそろそろいろんなベスト10が発表になる時期になってきたんですかね。

@tkr2000
@honyakmonsky

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