フレデリック・フォーサイス、MI6のスパイだった過去を告白する
2015年8月30日に、時事ドットコムが伝えるところによると、フレデリック・フォーサイスは、自伝「ジ・アウトサイダー」(2015年9月10日刊行)において、20年以上にわたりMI6のためにスパイ活動をしていたことを明らかにする模様。
【ロンドン時事】スパイ小説で人気の英作家フレデリック・フォーサイス氏が、20年以上にわたり英対外情報部(MI6)のために働いていたと、近く発売される自伝「ジ・アウトサイダー」で明らかにする。30日付の英日曜紙サンデー・タイムズが抜粋を報じた。
それによると、同氏はフリージャーナリストだった1968年、ナイジェリア東部州独立をめぐる内戦を取材中、初めてMI6から接触を受けた。
73年には当時の東ドイツに派遣され、MI6協力者のロシア人大佐と接触。ドレスデンの博物館内のトイレで包みを受け取って持ち出したが、国境近くで警察に車を止められ、危うく捕まりそうになったという。
80年代には南アフリカに飛び、デクラーク白人政権が、アパルトヘイト(人種隔離)終結後にアフリカ民族会議(ANC)へ政権を引き渡した場合、同国が当時保有していた核爆弾6発をどうするつもりなのかを探った。
「ジャッカルの日」(71年)などで知られるフォーサイス氏の小説は、スパイの世界を生々しく書いたものが多く、作品は出版前にMI6が内容をチェックしていたことも明かした。
これは興奮する。
しかし、と言う事は、「ジャッカルの日」(1971)の時点で既にスパイだった、と言う事である。
そして、フレデリック・フォーサイスと言えば、1972年に、「ジャッカルの日」の印税で、ナイジェリアでの独立戦争に敗れ祖国を失ったビアフラ人のために傭兵部隊を雇い、赤道ギニア共和国に対するクーデターによる政権転覆を図ったことが思い出される。この経験は後年「戦争の犬たち」(1974)で描かれているのだが、その経緯を考えると、今回の件もあながち嘘だとは思えない。
とにかく早く読みたい。
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