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2012年8月20日

【追悼】トニー・スコット

トニー・スコット
2012年8月19日(日本時間20日) トニー・スコットが亡くなった。

映画監督トニー・スコット氏、投身自殺か

【ロサンゼルス】「トップガン」「ビバリーヒルズ・コップ2」「デイズ・オブ・サンダー」などを手掛けた映画監督のトニー・スコット氏(68)が19日、ロサンゼルス郡の橋から飛び降り、死亡した。当局が明らかにした。

同郡検視官によると、警察は自殺として調べているという。

警察によると、現地時間午後0時35分頃、誰かがロサンゼルスのビンセント・トーマス橋から飛び降りたとの911番通報が複数あった。数時間後、現場に急行したロサンゼルス港湾警察のダイバーが遺体を収容した。

沿岸警備隊員が地元紙に明らかにしたところによると、橋の東方面レーンに停めてあった同氏のトヨタ・プリウスの車内には遺書が残されていた。

英国生まれのトニー氏は、映画プロデューサー兼監督のリドリー・スコット氏の弟。(AP通信)

わたしは世代がそうなので、トニー・スコット監督作品のほとんどをリアルタイムに観ている。

トニー・スコットの登場は、わたしが映画にのめり込むようになる時期とほぼ同時だったこともあり、わたしの映画ファンとしての成長は、トニー・スコットと彼の映画とともにあったと言って差し支えないだろう。

そんなわたしにとって彼の突然の死は、同世代を生きた、つまり彼のキャリアの全てを観てきた一映画ファンとして、何かが、わたしの中の何かが終わったような気がしてならない。

しかし、彼の映画は永遠に生き続けるだろう。

そんな訳で、トニー・スコット作品を、わたしの映画人生を、振り返ってみたいと思います。

「ハンガー」(1983)
トニー・スコットの名前は全く知らなかった。「地球に落ちて来た男」「戦場のメリー・クリスマス」のデヴィッド・ボウイ主演の吸血鬼映画、と言う印象。

「トップガン」(1986)
トニー・スコットの名前を認知した最初の作品。
一番好きなシーンは冒頭、オープニング・クレジットの空母の甲板員の格好良さ。
基地がある街で産まれ育った戦闘機好きのわたしにとっては、少し嘘が多かったと思うがやっぱ大好きな映画。
物語の構造が「愛と青春の旅立ち」と同じだったり、夕焼け空がフィルターだったり、スーパー35mmの上下を切ったスコープだったりするけど、ぼくは「トップガン」が大好きだ。

「ビバリーヒルズ・コップ2」(1987)
こんなもんつくってんじゃねーよ。

「リベンジ」(1990)
えっとつまり、トム・クルーズが退役してケヴィン・コスナーになったのね。

「デイズ・オブ・サンダー」(1990)
またトム・クルーズのアイドル映画かよ。
でもレースシーンはめちゃくちゃ燃えた。

「ラスト・ボーイスカウト」(1991)
後期のデンゼル・ワシントン路線が垣間見えるかも。

「トゥルー・ロマンス」(1993)
傑作。クエンティン・タランティーノの脚本が素晴らしい。
「まさかドレクセルを殺したの! なんて、なんてロマンティックなの」
本当に良い映画。
映画好きにはたまらないし、豪華絢爛デラックスなキャスト。
多分この映画「パルプ・フィクション」の原点ですよね。

「クリムゾン・タイド」(1995)
傑作。ノン・クレジットだけど、またもやタランティーノ節炸裂。
「スター・トレックを見た事あるか?」
・・・・・
「スコッティ?」
「アイ・キャプテン」
後期のデンゼル・ワシントンとのコラボの原点か。
当り前の事なんだけど、艦長と副長の対立が素晴らしい。日本の潜水艦ものでは艦長と副長が仲良いケースが多いけど、艦長と副長は対立してなんぼですよね。
ある意味トニー・スコットの社会派作品の原点かと。

「ザ・ファン」(1996)
おい、勘弁してくれよ。
デ・ニーロも仕事選べよ。

「エネミー・オブ・アメリカ」(1998)
ハイテク・スリラーのはしり。
でもどうでもいいや。

「スパイ・ゲーム」(2001)
大傑作。ある意味ロバート・レッドフォード的に「スティング」もびっくり。
この作品、実は、リドリー・スコットの「ワールド・オブ・ライズ」と類似点が多く、見事な姉妹作に仕上がってる。並べて観るととっても楽しい。
ロバート・レッドフォード+ブラッド・ピット=ラッセル・クロウ+レオナルド・ディカプリオ的な。物語もそうだけどね。

「マイ・ボディガード」(2004)
傑作。ダコタちゃんが誘拐されたら、デンゼル・ワシントンじゃなくても「燃える男」になっちゃうよ。
多分、ハードディスクに取り込んだ画面の中でカメラが細かくズームしたりパンしたりガチャガチャ動く最初のトニー・スコット作品じゃないかな。もしかして「スパイ・ゲーム」からだったかな。
ハードボイルドで社会派。

「ドミノ」(2005)
まあ良い映画なんだけど、最後の見せ場が「トゥルー・ロマンス」と同じ。
セルフ・オマージュかよ。
この辺りでトニー・スコット後期の撮影・編集スタイルが確立したんじゃないかな。

「デジャヴ」(2006)
あぁ、とっても良い映画。若干メロウだけど、好き。まるで「トゥルー・ロマンス」のような甘さが堪らない。SFマインドも素敵。
頑張るデンゼル・ワシントン。
予定調和的なラストも素晴らしい。

「サブウェイ123 激突」(2009)
もう、デンゼルくんはあきました。

「アンストッパブル」(2010)
大傑作。デンゼルくん、あきたって言ってごめんなさい。
暴走機関車上のくるくる回るリアリティのないカメラワークがちょっと笑えるけどね。
これが映画、って感じ。
いらないカットやシーンが全くないし、CGIに頼らず実写で頑張った傑作。

トニー・スコットとリドリー・スコット
あぁ、やっぱトニー・スコット監督作品は全部観てました。

あぁ、これからスコット・フリー・プロダクションはどうなるのかな。

まだわからないけど、自殺らしいって言うのが悲しいですね。

心よりご冥福をお祈りいたします。

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受信: 2012年8月21日 08時25分

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